【24年11月最新】恋愛小説おすすめランキングTOP20

「思わず恋をしたくなる、キュンとくる恋愛小説が読みたい!」
「学生の恋愛のような、爽やかな恋愛小説に触れたい!」

恋愛したい気分のとき、はたまた恋愛に疲れてしまったようなとき…恋愛小説を読んで気分を盛り上げたいという方も多いでしょう。恋愛小説といっても作品の幅は広く、純愛小説からちょっぴり大人の恋愛が描かれた小説、さらに恋愛ファンタジーや恋愛ミステリーなんていうジャンルもあります。読みたい小説を選ぶとき、少しだけあらすじや雰囲気が分かっていたら気分にぴったりのものが選べますよね。

この記事では、次の3つのカテゴリーからおすすめの恋愛小説をランキング形式でまとめました。

  • 王道の「純愛小説」
  • 大人の「恋愛小説」
  • 高校生向けの「恋愛小説」

中学生のころに恋愛小説にはまり、名作を読みふけった恋愛小説ヲタクの私がおすすめの作品を20冊ご紹介します。読みたい恋愛小説が見つかったら、ぜひ手に取ってみてください。

この記事を書いた人

一橋大卒 歴史学専攻

京藤 一葉

Rekisiru編集部、京藤 一葉(きょうとういちよう)。一橋大学にて大学院含め6年間歴史学を研究。専攻は世界史の近代〜現代。卒業後は出版業界に就職。世界史・日本史含め多岐に渡る編集業務に従事。その後、結婚を境に地方移住し、現在はWebメディアで編集者に従事。

20位:しょうがの味は熱い

読んでみて

年頃の女性の微妙な心の動きを描いたら随一の綿矢りさ。『しょうがの味は熱い』は彼女のその特性が存分に発揮された、少し笑えてそして何かが吹っ切れる恋愛小説です。表題作と「自然に、とてもスムーズに」の合わせて2編が収録されています。

2編とも同棲中のカップル、奈世と絃が主人公です。表題作は同棲半年目、「自然に、とてもスムーズに」では3年目のお話で、結婚について思いつめる奈世と煮え切らない絃が描かれています。結婚が近くても遠くても、それについて思い悩んでいる人にぜひ読んでほしい小説です。

みんなのレビュー

https://twitter.com/gogopanda_mofu/status/1175816434074546176?s=20&t=yFPrO4RauM9AYU80K4HWaw

19位:天頂より少し下って

読んでみて

川上弘美の『天頂より少し下って』は少し不思議で、けれども柔らかな幸せを感じられる恋愛短編集です。川上の小説は言葉はシンプルなのですが流れる時間が独特で、そのゆるやかなテンポが心地よく感じられます。この短編集には7編の短編が収録されていて、どれもその独特さがよく表れています。

表題作「天頂より少し下って」はバツイチで社会人の息子がいる45歳の女性・真琴が主人公です。彼女は10歳年下の男性・涼と付き合っているのですが、最近彼について「随分好きだったな」と過去形で感じている自分に気がついて…人間の繊細な心の動きを淡々に描いた良作です。

みんなのレビュー

18位:桜のような僕の恋人

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「信長協奏曲」「スイッチガール!!」などの有名ドラマの脚本を手がけた宇山佳佑。その宇山が2017年に出版したのがこちらの『桜のような僕の恋人』です。

少し優柔不断な主人公・晴人が好きになったのは美容師の美咲。美咲が晴人の耳たぶをうっかり切り落としてしまう、という衝撃的なシーンから始まるのですが、そのお詫びを兼ねたデートをきっかけに交際が始まります。

けれども美咲に病魔が忍び寄ってきて…ありがちといえばありがちなストーリーですが、それでも私たちの胸をうつのは誰でもいつかは命を閉じる、その悲しみを秘めているからだと思います。

みんなのレビュー

ありがちかもしれない。ベタかもしれない。でも、王道の良さってあるよね! 自分のことを忘れて欲しい、けど忘れて欲しくない。とか、会いたいけど会いたくない。とか。 病気の恋愛小説のそうそう、これこれ。を全部見せてくれる

引用元:読書メーター

17位:夜想曲集: 音楽と夕暮れをめぐる五つの物語

読んでみて

2017年にノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロ。彼が2009年に発表した恋愛短編集が『夜想曲集:音楽と夕暮れをめぐる五つの物語』です。タイトル通り、音楽をテーマにした5つの短編が収められています。

うだつの上がらない中年サックス奏者が、一流ホテルの特別階で図らずもセレブリティと過ごすことになったいくつかの夜をユーモラスに回想する「夜想曲」、流しのギタリストとアメリカのベテラン歌手の奇妙な出会いを描いた「老歌手」など、人生も後半を迎えた人々が心を揺らす様子が繊細に描かれています。恋愛要素は薄いですが、そこはかとなく恋の香りがしていて大人の雰囲気が味わえます。

みんなのレビュー

16位:恋シタイヨウ系

読んでみて

『恋シタイヨウ系』は歌人であり小説家でもある雪舟えまの恋愛短編集です。私たちが住んでいる「太陽系」とは少し違う、その名も「タイヨウ系」を舞台に、月も含めたそれぞれの星で暮らしている人たちの恋愛が描かれています。各短編の表紙には1首ずつ短歌が添えられていて、それもふまえて作品を読むとより世界が広がります。

1つ1つの短編はそれぞれ月、水星、金星…と1つの星を舞台にしていて、ところどころ登場人物が重なってくるところもあり群像劇としても楽しめます。同性愛もあれば、結婚していて夫婦といての愛もあって、恋愛小説というよりは「愛の小説」といった方が適切かもしれません。愛にあふれた雪舟の優しい世界観に癒されること間違いなしの小説です。

みんなのレビュー

15位:崩れる脳を抱きしめて

読んでみて

知念実希人の『崩れる脳を抱きしめて』は、2018年に本屋大賞にもノミネートされた恋愛ミステリーです。知念は現役で医師としても活躍している小説家で、病院内部の事情や医療の専門知識の描写にリアリティがあると人気があります。

研修医の碓氷(うすい)は、実習先の病院で脳腫瘍を患っている女性・ユカリと出会います。過去の出来事から心を閉ざしがちな碓氷と、外の世界を怖がるユカリはそれでも徐々に距離を縮めていくのですが、碓氷は研修が終わって広島に帰ることになりました。

ところが帰った碓氷のもとにユカリが亡くなったとの知らせが届いて…恋愛メインの第1章も十分面白いのですが、ミステリー色の強くなる第2章の求心力が凄まじくページをめくる手が止まらなくなります。

みんなのレビュー

一件落着と思ったところをひっくり返されるのは気持ちが良いです。個人的には、どんでん返しに驚かせられるところがミステリーの醍醐味だと思っています。知念さんの作品は、ただ苦しいやるせないで終わらない、最後に希望を持たせてくれるお話が多く、好みです。ミステリー要素と恋愛要素のバランスがとても良かったです。

引用元:読書メーター

14位:冷静と情熱のあいだ Rosso

読んでみて

江國香織と辻仁成が共作した『冷静と情熱のあいだ』は、竹野内豊の主演で映画にもなった恋愛小説です。この作品は、江國と辻の交互連載のかたちで月刊誌に掲載され、単行本化したときに江國が担当した女性目線バージョンには「Rosso」、辻の書いた男性目線バージョンには「Blu」と名づけられました。ここでは、江國担当の「Rosso」をご紹介します。

主人公・あおいはミラノで恋人のマーヴと暮らしているのですが、かつての恋人・順正との思い出がフラッシュバックのように蘇ることがありました。過去と決別するべく生きているあおいは戸惑いますが、付き合っていたときに順正と交わした約束も忘れられず…女性なら「順正とマーヴ、どちらについていくか」と考えるのも読後の楽しみになります。読み終わったらぜひ辻仁成の「Blu」も読んでみてください。

みんなのレビュー

どんなに優しくされても寛大に受け入れられても、それ以上先がなかったりする。何かわかる気がする…。逆に傷付け合うことになっても求めてしまうってこともあるのもわかる気がする。

引用元:読書メーター

13位:よだかの片想い

読んでみて

『よだかの片想い』は、24年間恋愛することなく過ごしてきた女性・アイコの初めての恋の物語です。著者の島本理生は映画になった『ナラタージュ』などで有名ですが、初めての恋に振り回される主人公がいきいきと描かれたこちらの作品を推したいと思います。

「よだか」とは宮沢賢治の作品「よだかの星」でも知られる、顔のまだら模様が特徴の鳥です。主人公のアイコはそのよだかのように顔にあざがあり、小さいころから人にからかわれることも多く恋愛は諦めていました。けれども映画監督の飛坂と出会ったことで変わっていき…暴走してしまったり、妄想が先走ったり、恋愛をしたことのある人なら覚えがある経験がきらきらと描かれています。

みんなのレビュー

生まれながらに顔にあざがあるアイコと映画監督との恋の行方。コンプレックスとは、自分では気にしていなかったのに人の何げない言葉によって生まれたり、目に見えるものや目に見えないものに対して感じるもの。アイコの成長が描かれ軽く読めた。

引用元:読書メーター

12位:ユリゴコロ

読んでみて

沼田まほかるの『ユリゴコロ』は、2017年に吉高由里子の主演で映画化された小説です。2012年には本屋大賞にノミネート、「このミステリーがすごい!」国内部門第5位など評価が高く、海外でも翻訳出版されました。沼田の小説には常識では理解できない人物が現れることが多いのですが、こちらの小説も例にもれず強烈なキャラクターが登場します。

喫茶店を経営し順風満帆な人生を送っていた主人公・亮介。けれどもある日婚約者が失踪、母親が事故死、さらに父親の末期ガンが判明、と突然絶望的な状況に立たされます。

そんなときに父親の書斎で見つけたノートには、「美沙子」という人物が「ユリゴコロ」を求めて犯した数々の殺人の経緯が事細かに書かれていて…亮介が家族の真実に迫っていく描写はスリル満点なうえ、最後には深い愛情にたどり着く、ミステリーと恋愛小説がうまく絡み合った作品です。

みんなのレビュー

11位:プシュケの涙

読んでみて

『プシュケの涙』は柴村仁が2010年に発表した恋愛ミステリー小説です。著者の柴村はライトノベル小説家で、この作品もメディアワークス文庫というライトノベル寄りの一般文芸レーベルから出版されています。

主人公の男子高校生・榎戸川(えどがわ)は夏休み期間の補修中、窓の外を眺めていた時に女生徒が落下していくのを目撃してしまいます。彼女の死は自殺と断定され、口にするのもタブーのようになってしまうのですが榎戸川の目にはトラウマのように焼き付いてしまって離れません。

ある日、由良と名乗る男子生徒が「彼女の死の真相が知りたくないか?」と話しかけてきて…前半部で事件を解き明かし、後半部で由良と亡くなった彼女の関係が語られるのですが、結末を知った後に関係性が分かるので切なさが倍増し、ミステリーでありながら涙があふれます。

みんなのレビュー

時系列とは異なる順番で書かれているが、こう書くべきだったのだと思う。前半の内容で終わっていたら何とも言えない奇妙な気持ちで読み終わることになりそうだが、後半があるおかけで読み終わった後の気持ちが少し暖かくなる。

引用元:読書メーター
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