歴史漫画おすすめ人気ランキングTOP50【完全保存版】

31位:女帝エカテリーナ

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実在したロシアの女帝エカテリーナをモデルに作られた作品です。最初は1人の女性だったエカテリーナが女帝として手腕を振るうようになるまでには、さまざまな物語があったことがわかります。

ドイツで生まれ育ったエカテリーナは誰1人味方がいない王宮で、夫ともうまくいきませんでした。その孤独を目の当たりにすると胸が痛みます。彼女は女性として傷つく一方で、ロシアの領土を拡大して、結果的には大帝と称されるようになります。

この物語は歴史的な女性のサクセスストーリーか、孤独な女性の戦いの物語なのか、解釈次第で得るものがまったく違います。

みんなのレビュー

ロシア帝室のなんと恐ろしいことか。そこは魑魅魍魎の住む世界。国家的な大義の前に倫理は道を譲り、跡継ぎを生むためならば不義はあえて看過される。 さて、2つの意味においてエカテリーナは初めから女帝だったわけではない。第1に、あの時代、女性が帝位につくということの裏には、壮絶な権力闘争か遠大な知略が必ず存在した。第2に、エカテリーナは初めから鋼の心を持って生まれてきたわけではなかった。彼女とて、等身大の心を持つ一人の人間にすぎなかったのである。その人間が、巨大帝国を統べるようになるまで成長していく。

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32位:長屋王残照記

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こちらも里中満智子の作品『長屋王残照記』。藤原4兄弟の陰謀といわれる「長屋王の変」で自殺に追い込まれた悲劇の人・長屋王を主人公にした歴史漫画です。全3巻で完結しています。

時は藤原氏が政治に台頭してきた時代、藤原不比等は天皇に娘を嫁がせ、天皇家の外戚として政治を独占しようとしていました。そのようななかで、その高貴な血筋と政治家としての才能から周囲に疎まれ始めた長屋王。果たして彼の運命は…

結末は歴史で学んだ人も多いでしょうが、教科書からは感じられない登場人物の人間味や思想を感じられて面白く読めます。

みんなのレビュー

歴史家によって、悲劇の皇族とも専横と贅沢三昧に浸かった悪徳政治家とも評価の一定しない長屋王。里中先生の長屋王は高貴な志と信念を最期まで貫いた悲劇的な主人公でとても魅力的でした。老獪で野心に満ちた藤原一族や他氏族の貴族達も人間味があり、キャラ造りに感服しました。

Renta!

33位:天智と天武―新説・日本書紀―

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園村昌弘・中村真理子の『天智と天武―新説・日本書紀―』は、「日本古代史上最大の兄弟喧嘩」と呼ばれる兄・天智天皇と弟・天武天皇の争いを描いた漫画です。全11巻で完結しています。

物語は大化の改新を中心に、天智・天武の兄弟間の壮大な争いが展開します。「新説・日本書紀」という副題のとおり、「日本書紀」の成立に関する斬新な説も登場するので歴史に詳しい人が読んでも新鮮で面白いでしょう。

原作の園村と作画の中村、そしてこの作品を制作するきっかけになった説を唱えた哲学者・梅原猛の鼎談も収録されていて、読み応えがあります。

みんなのレビュー

https://twitter.com/mkllmk/status/1293545925407694848?s=20

34位:アルテ

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性別に縛られて、生きづらいと思っている人に読んで欲しい作品です。舞台は16世紀のイタリア。芸術の都と謳われたフィレンツェで、没落寸前の貴族の娘・アルテは結婚を望む母に反発して家を飛び出します。

そして前から好きだった絵を描くことを生かして画家になろうと試みます。女性の生き方が今よりもずっと限定されていた時代、無事に画家になれるのか、アルテの今後が気になってたまりません。

人の生きづらさというのはすぐにはどうしようもありませんが、アルテのような人たちの積み重ねで、すこしずつ世界は良くなっていることを信じてみたくなります。

みんなのレビュー

女性の生き方が決められていた時代に、絵を描いて自分で生きていくことを選んだアルテに共感しない現代女性がいるだろうか、いるかもしれないけどわたしはめっちゃ共感しました。 コルティジャーナとの出会いで、絵を描いて生きていければそれで良い、とシンプルだったアルテがいろんなことを考え始めるので2巻以降の展開がとても楽しみです。

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35位:イシュタルの娘~小野於通伝~

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戦国時代から江戸時代にかけて生きた、人には見えないものが見える女性・小野於通の物語です。誰かの妻として生きるよりも、1人の人間として生きるために、和歌や書などの教養(それも公家並みに)を身につける於通は、現代の女性と変わりがありません。

また、夫や娘との関係に葛藤を感じるところなども、共感する人が多いでしょう。娘が成長して於通の気持ちを理解する場面では、読んでいるだけで報われた気持ちになります。

於通のような女性の人生が積み重なり、1つの時代を作っていることが実感できる、読み応えのある作品です。

みんなのレビュー

登場人物すべてが輝いているのですが、なかでも真田兄弟がすごく魅力的。幸村の最後など、後半は涙なしには読めなかった。

BookLive!

36位:ハトシェプスト

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古代エジプトで紀元前1479年頃に国を治めていたのがハトシェプストという名前の女性の王でした。この実在の女性を主人公にして、半生を描いたのがこの作品です。

ハトシェプストは夫が亡くなった後、22年間に渡り国を治めていたそうですが、この作品では女性であることに深い嫌悪感を抱いている彼女が、夫を殺して王になるなど、ミステリアスな設定になっていて、とても惹きつけられるストーリーです。

実際のハトシェプストは王子が成人するまでのつなぎに過ぎなかったという説もあります。どちらが彼女の実際の姿なのかをじっくりと考えたくなる作品です。

みんなのレビュー

古代エジプトの女王ハトシェプストを描いた2編とエジプト神話の女神イシスを題材にした短編の3編を収録。いずれも1995年〜1997年に描かれた作品。山岸凉子さんの作品は短編でも濃厚で、その妖しい世界観にくらくらしてしまう。ファラオである双子の兄の命を狙う弟や、美しい妹に嫉妬する頭の良い姉など、兄弟姉妹間に渦巻く劣情もあぶり出す。妻として母として愛する者のために呪術を使ったイシスのラストが切なかった。デビュー50周年で初のトークイベントの内容も掲載(2019年北海道にて)。解説が岩下志麻さんというのも新鮮。

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37位:乙嫁語り

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イギリス人青年ヘンリー・スミスが旅する先で乙嫁(弟の嫁、年少の嫁の意)たちの物語が展開されます。

時代は19世紀後半、舞台は中央アジアです。当時の結婚は愛情だけで成り立つものではなかったことが、この作品でよくわかります。

結婚は家を守り、利益をもたらすために行われることも多かったのですが、その中でもやはり愛情は存在し、本当の夫婦になった人もたくさんいたことで何だか救われたような気持ちになりました。

普段は知り得ない生活に触れることができるため、次から次へと読み進めたくなる作品です。

みんなのレビュー

再読。中央アジアの定住化した遊牧民の婚姻・家族関係を中心に生活を描く漫画。20才の花嫁と13才の花婿の関係を、過度におねショタを戯画化することなく描いてるのもめちゃめちゃ稀有。こういうマンガが日本から出てくるの意外だったけど森薫だもんなと納得。森薫の変態じみた書き込み欲と、女性への優しいまなざしが同居した良い漫画です。ウズベキスタンとか、また行きたくなった

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38位:竹光侍

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信濃から江戸の長屋に移り住んだ浪人の瀬能宗一郎が主人公です。自分の刀を売り払って、竹製の刀(竹光)を帯刀しているから、題名が「竹光侍」です。

団子が好きな宗一郎は、寺子屋の師匠の職にもついて、穏やかな日々を送るかと思われますが、宗一郎はただの浪人ではないようです。

刀を売ったのも自分から刀の鬼を追い出したいと願うからで、刀に魅入られた宗一郎はなかなかの迫力です。その出自にも秘密があり、争いに巻き込まれていきます。秘密も気になりますが、果たして竹光でどこまで戦えるのか、いろいろな意味で目が離せない作品です。

みんなのレビュー

プロローグから謎めいて気になる。江戸に出て来てからの天然っぷりも面白い。良く調べて書かれているんだろうけど闘いの場面も凄い。漫画も気になる。

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39位:天は赤い河のほとり

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普通の女子中学生がある日水たまりに引き込まれ、着いた世界は紀元前14世紀のヒッタイト帝国(現在のトルコ)だった。とんでもない設定ですが、さらにこの少女・ユーリがさまざまな経緯の後にヒッタイトの皇子と結婚、子どもをもうける、という見どころが盛りだくさんの展開で目が離せません。

最初はユーリが生贄として殺されかけたりしますが、すぐに成長していく姿が楽しみになるでしょう。

ヒッタイトの名前はこの作品で初めて知りました。エジプトに匹敵する国だったそうです。この作品をきっかけに新たな歴史の扉を開く人も多いかもしれません。

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夕梨は、古代ヒッタイトの皇妃に息子を皇帝の座につけるための生贄として召喚される。第3皇子のカイルに窮地を救われるが。壮大な話で大好きだった漫画。Kindle期間限定無料なのを見かけ思わずDL。最初読んだときも思ったけど、王○の紋章ヒッタイト版なイメージはある。ユーリは戦いの女神イシュタルとして民に崇められるようになるけど、ヒッタイトに来たばかりの頃はまだ思いつきで突っ走っちゃう普通の子だったね。徐々に二人が惹かれ合っていく流れもよかった。今読んでも面白い。

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40位:夢の雫、金の鳥籠

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舞台は西暦1500年頃のトルコ。鳥のように自由に生きたいと願う少女・アレクサンドラの物語です。

奴隷として売られたアレクサンドラは教育を受け、新しくヒュッレムという名前をもらいます。そしてオスマン帝国・皇帝のスレイマン一世に献上され、ハレムでの生活が始まります。

皇帝の寵愛を受けるために、ハレムの女性の間には激しい争いがあり、ヒュッレムも巻き込まれていきます。次々と皇子を出産する彼女ですが、ハレムは跡継ぎ以外の男子はみな殺害される厳しい世界です。ヒュッレムと皇子たちの行く末が気になって、一気に読みたくなる作品です。

みんなのレビュー

篠原さんは天は赤い河でこっち方面に開眼したのかしら。は、さておき。オスマン帝国の皇帝に身売りされたヒュッレムの物語。身も心も自由な女になるか。閉じ込められたままみじめな一生を送るか。どうなるんだ?!

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