「ヤクザの階級ってどう決まってるの?」
「会長と組長はどっちが偉いの?」
「階級ごとの収入や役割が知りたい!」
映画やヤクザ関連のニュースを観ていると、「組長」「若頭」などさまざまな階級の人物が出てきます。その度に、ヤクザ階級の仕組みへ疑問を持つ人は多いのではないでしょうか。
実際にヤクザがいるとはわかりつつも、裏社会の存在であるため教えてもらったり、知る機会自体なかなかないですよね。
そこで、今回はヤクザの階級や役職を組織図も交えてわかりやすく紹介します。この記事を読めば、ヤクザがどんな仕組みの組織なのか理解できますよ。
この記事を書いた人
Webライター
Webライター、吉本大輝(よしもとだいき)。幕末の日本を描いた名作「風雲児たち」に夢中になり、日本史全般へ興味を持つ。日本史の研究歴は16年で、これまで80本以上の歴史にまつわる記事を執筆。現在は本業や育児の傍ら、週2冊のペースで歴史の本を読みつつ、歴史メディアのライターや歴史系YouTubeの構成者として活動中。
そもそもヤクザとはどのような組織か?
ヤクザとは「犯罪活動を職業にして収入を得ている人、または集団」を指す言葉です。ヤクザには組をまとめるトップと、トップに忠誠を誓う弟分や子分が存在します。この関係性を絶対とする事で、強固な結束が生まれるのです。
また、組長と組員のみの組織を「一次団体」、一次団体の組員が自らを組長とする組織を作った場合は「二次団体」と呼ばれています。山口組といったの大きな組織では、五次団体まで存在し頂点にあたる組織は「本家」とされます。
ヤクザの階級・役職を一覧でわかりやすく解説
こちらがヤクザの階級の一覧になります。組長との親子分の者の階級、呼び方、年収をまとめていきますが、年収はあくまでも目安なので、参考程度に考えて貰えれば幸いです。
役職名 (読み方) | 階級 | 推定年収 |
---|---|---|
会長・組長 (かいちょう・くみちょう) | 組織をまとめる存在 (一番偉い人) | 数千万〜数十億 |
若頭 (わかがしら) | 組長の次期後継者 (二番目に偉い人) | 1千万〜数千万 |
本部長 (ほんぶちょう) | 組織の事務などを司る (若頭・舎弟頭に並ぶ三職) | 1千万〜数千万 |
若頭補佐 (わかがしらほさ) | 若頭を補佐する (組織に数名いる) | 1千万〜数千万 |
若衆・若中 (わかしゅう・わかちゅう) | 組長と親子盃を交わした子分 (通常は平の組員を指す) | 0〜1千万 |
組長と組長の親子分
会長・組長
ヤクザの階級で一番偉い役職が、組織の長である組長や会長です。呼び方は多岐に渡りますが、○○組という組織では組長、○○会やという組織では会長、○○一家という組織では総長と呼ばれます。
彼らは絶対的な立場から組織を仕切るトップであり、会社なら社長。家族構成なら父親(家長)にあたります。大きな組織である程、組長には人を心酔させるカリスマと組織運営のノウハウが求められるでしょう。
山口組や稲川組などの本家の組長になれば毎月全国の組織から上納金が納められ、年収は数億〜数十億円になるのです。二次団体の組長で数千万〜1億程とされ、下に行くほど年収は下がります。
山口組で言えば現在の組長は司忍(本名・篠田建市)という人物です。義理人情に厚く、人の悪口を決して言わない人と噂されています。組長クラスなら刺青をしていても当然と考えるかもしれませんが、彼には刺青が入っていないという噂もあります。
若頭(組織のNo2)
若頭は組織の2番手にあたり、次期後継者とされる役職です。組長と親子盃を交わした者が任にあたりますが、通常は各組に1人しかいません。組織運営や組長不在時の代理、他組織との外交、そして抗争の陣頭指揮と役割は多く、組織の中でもかなりの激務です。
若頭は会社なら副社長や取締役、家族構成なら長男にあたります。親子盃を交わしても組長に認められないと若頭になる事は出来ません。組織の最終決定者は組長ですが隠居状態の組長も多く、若頭が組の舵取りをしているケースも少なくありません。
また若頭という呼称は関西独自のもので、関東では若頭の名称を禁止している組もあるのです。組の規模によりますが、年収は1千万から数千万程が相場です。
山口組の若頭は高山清司という人物で、三代目弘道会総裁を兼務しています。組織を徹底的に締め上げ、山口組を取り仕切った人物として知られています。