遠い過去になったしまったような気がする平成時代ですが、この時代に何があったのかを、今考えておくことがとても大切です。
これを考えておくことで、私たちが進む道筋が見えてきます。今回は平成時代をどんな時代だったのか振り返るために、
- バブル崩壊
- 自然災害
- 戦争のない平和な社会
- ITの発達
4つの出来事とその影響を紹介します。また、平成時代に変わった日本の外交、そのきっかけとなった出来事や平成時代の文化・価値観についても解説します。
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平成とはどんな時代?
平成時代は昭和の後、令和の前の時代でちょうど30年間続きました。日本人は昭和では第二次世界大戦を経験し、その後めざましい復興を遂げました。
昭和の終わりには十分に成熟した社会を築いていたため、もうこれ以上変わることはないと思えましたが、そうではありませんでした。
平成時代にはそれまでの好景気が沈み、大きな自然災害にも見舞われました。そして文化・教育も大きく変わり、私たち日本人は昭和時代に比べて大きく変わったのです。
平成を簡単に振り返ると
平成時代はそれまでの好景気の波が大きく沈み、経済が停滞するようになりました。また、大きな自然災害に幾度も見舞われました。
個人の力ではどうしようもないことを目の当たりにして、人々は昭和時代に信じられていた、自分が頑張った分は見返りがあるという考えを捨てざるを得なくなります。
こうして教育の目的までも、受験から本当の学びへと変わっていきました。同時に平成時代にはITが発達したこともあり、新たな文化が多数生まれます。
平成時代ならではの人々がIT技術を用いて新たな文化を素早く世間に広めたのです。
平成はいつからいつまで
平成時代は1989年の1月8日から始まり、2019年4月30日が平成時代最後の日になりました。
1989年1月7日に昭和天皇が亡くなり、この日のうちに皇太子だった明仁親王(現・上皇陛下)が天皇に即位しました。皇位の継承が行われると元号が変わる政令が出るため、翌日の1月8日に元号が平成へと変わりました。
そして2019年の5月1日午前0時に天皇は退位して、皇太子だった徳仁親王が天皇に即位し、再び元号が変わりました。
天皇が亡くなったわけではなく、譲位という形を取ったため、平成時代は切りの良い日付で終わりを迎えることができたのです。
平成の始まりはこう伝えられた
1989年1月7日に、新しい元号「平成」が小渕官房長官により、総理大臣官邸で披露され、同時にこの模様がテレビで生中継されました。生中継は当時の政府の強い希望によるものでした。
昭和に変わるときは、ラジオ放送で新しい元号を知らせましたが、漢字の雰囲気などを伝えられなかったため、人々の期待は高まりませんでした。人々に新しい時代への期待を感じてもらうために、政府は生中継で新しい元号を知らせることにこだわったのです。
官房長官が平成と書かれた額を顔の横に掲げる、平成の額にはアクリル板は用いていないなどは、すべてテレビ映りを考えての演出であり、力を入れていたことがわかります。