平成とはどんな時代だった?出来事や年表まとめ【特徴も簡単に紹介】

平成には何があった?主な時代背景や出来事、特徴

東京の象徴・スカイツリーも平成生まれ

現代ならではの生中継という方法で始まった平成時代ですが、この時代を語るためには避けて通れない出来事がいくつかあります。それらを知ることで、平成という時代の特徴がわかります。

それは突き詰めていくと、私たち自身を理解することにつながります。昭和に築き上げた私たちの価値観を壊し、新しい時代を作っていった出来事をこれから紹介していきます。

出来事・特徴1「バブル崩壊」

誰もが明るい未来を信じていた

昭和の終わり頃から、日本国内の不動産価格がかつてないほど上昇しました。国内の景気が良くなり、日本中が舞い上がり、羽目を外した状態が続きました。

しかし平成に入ってすぐに、好景気は一気に終わります。これがまるで泡が膨らんでしぼむような様子だったため、この好景気をバブル景気、そして一気に終わる様子をバブル崩壊と呼んでいます。

バブル崩壊の後、不動産の値段も下がります。金融機関は土地などを担保に高額の融資をしていたため、不良債権を大量に抱えることになりました。金融機関の経営の悪化が他の企業に影響し、日本は不景気の時代に入ることになります。

出来事・特徴2「自然災害」

東日本大震災の津波により、民宿の屋上に乗り上げた観光船

平成になってからの自然災害で代表的なのは阪神淡路大震災、東日本大震災でしょう。しかし、地震の他に火山の噴火や集中豪雨でもたくさんの人たちが被害を受けています。

自然災害については、私たちにはいまだにたくさんの課題が残されています。普段は便利で快適な生活を送っている私たちですが、ひとたび災害でライフラインが絶たれてしまうと、それが不便だと言うだけでなく命を脅かすことになりかねません。

ライフラインが届かない数日間を、私たち一人ひとりが生き延びる方法を考える必要があります。自然災害は決して他人事ではないことを私たちは平成時代に学んだはずです。

出来事・特徴3「戦争のない平和な社会」

二度と誰も戦場に行かない社会が私たちの誇りだ

2018年12月、85歳の誕生日を迎えようとしていた当時の天皇陛下(現在の上皇陛下)は、誕生日前の記者会見である言葉を発表しました。その内容は平成と言う時代に戦争がなかったことに安堵しているというものでした。

子ども時代を戦争とともに生きてきた天皇陛下は平成時代になってからも、戦争で命を落とした人々への慰霊の気持ちを忘れずに、度々悲劇が起きた場所を訪れていました。

昭和という元号が変わることで、戦争が遠い存在になってしまいましたが、天皇陛下のように戦争の悲しみを忘れない人がいたからこそ、平和な時代がかろうじて続いたのかもしれません。

出来事・特徴4「ITの進化」

平成以前にはなかった、家庭にコンピューターのある生活

ITはInformationTechnologyの略で、コンピューターとインターネットを使う情報技術のことです。パソコンやスマートフォンなどはITの発達でできた機器です。

1990年代には一般家庭にパソコンが普及し始め、GoogleやAmazonなどが登場しました。ITによって生活が飛躍的に便利になる前の基礎が作られたのです。

2000年代にはTwitterなどのコミュニケーションのツールが登場、その後も進化を続け、私たちの生活を支えています。平成時代はITの発達の時代と言えます。もはや私たちに欠かせないものがITです。

生活の変化からわかる平成の経済・教育

経済・教育は生活の変化と密接に結びついている

平成時代の出来事は経済に影響を及ぼしました。経済への影響は私たちの生活を変え、結果として私たち自身を変えました。

私たちがは変わった理由、そしてどのように変わったのかを説明します。昭和の時代に比べて、いろいろと嘆く人もいますが、私たちは決して悪い方向にだけ変わったわけではありません。

バブル崩壊と自然災害で堅実な性格に

経済状態の変化で目を向ける先が変わった?

バブル崩壊により、景気が低迷するようになると雇用も減りました。それまでは学校を卒業すれば必ずできた就職ができなくなったのです。

特に1991年から1992年までは就職氷河期と呼ばれ、就職できなかった若者がニートやフリーターという不安定な立場になりました。

また、度重なる自然災害で日頃の備えの重要さを実感することも増え、人々は新しいことを始めるよりは、現状を維持していきたいと思うようになります。結婚や出産ですら、最初から求めないある意味堅実な人が増えたのです。

昭和の反省が生きた?ゆとり教育世代

もはや右肩上がりだけの時代は戻らない

経済成長が右肩上がりだった昭和の時代、大企業に就職すれば一生安泰と言われていました。そのためには良い学校に入学する必要があり、受験戦争という言葉までありました。

しかしバブルの崩壊で一流企業もずっと安泰ではないとわかりましたし、転職も当たり前になりました。就職のための進学、受験をする必要はなくなり、教育の目標は変わりました。本質を理解することに重きを置く、ゆとり教育が始まったのです。

バブル崩壊や自然災害を経験した人々は危機感も強く、熱心に勉強して堅実な人生を歩もうとしています。

平成で変わった文化・価値観

ずっと変わらない文化もある

経済状態が変わり、生活が変わったことがいろいろな方面に大きな影響を与えました。これは文化や価値観までも変えたのです。

昔は良かったと嘆くのか、それとも新しい文化や価値観を面白いと受け入れるのか、平成時代の過ごし方で人生が変わったのかもしれません。

結婚恋愛観が変わり、生き方も変わった

結婚に対する考えは大きく変わった

平成時代以前、女性は必ず結婚して出産をするものだと考えられていましたが、平成に入り、女性の進学率や就職率が高くなりました。徐々に結婚する年齢が高くなった結果、結婚や出産が必要だと考える人は男女ともに減ったのです。

そして結婚が絶対的なものではなくなったため、恋愛も変化しました。ITが発達していつでも連絡が取れるため、平成以前に比べ、恋愛に熱意がないように感じられる場合も増えました。

また、結婚しても仕事を続ける女性が増えたことで、共働き世帯は増え、平成9年には専業主婦世帯を追い抜きました。平成時代には堅実な生活のために、結婚恋愛観も変わったのです。

ITの進化で身の回りの文化が大きく変化

便利になったと感じるか、味気ないと感じるかは人それぞれ

平成時代に忘れてはいけない、ITの発達。連絡手段や仕事の仕方だけでなく、身近な文化も大きく変わっています。

電子書籍の普及によち、私たちは保管場所の心配をせずに、希望の書籍を買えるようになりました。家にいながらの購入は店舗に出かけるよりもずっと手軽です。

音楽も以前はわざわざ店舗に出かけて購入やレンタルをするのが普通でしたが、自宅のパソコンでデータをダウンロードする形で手に入れることができるようになり、さらにストリーミングという新しい形へと発展しています。

ITの発達で、誰でも手軽に文化に触れることができるようになったのです。

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