ジョン・ロックフェラー4世 – 第4代当主(生誕1937年6月18日~)
ジョン・ロックフェラー4世は、1977年から1985年までウエストバージニア州の知事、1985年から2015年までウエストバージニア州の上院議員を努め、2017年に叔父のデイビッド・ロックフェラーが死去してからは、ロックフェラー家の4代目の当主になった人物です。
ジョン・ロックフェラー4世は日本との関りが非常に強く、東京の国際基督教大学(こくさいきりすときょうだいがく)で三年間も日本語を学んだ経験があります。しかし、特別日本語が堪能というわけではないようです。
日本とウエストバージニアの経済関係を強化するのに多大な貢献をし、日米友好基金の理事を務めるなど日米の交流を推進させました。その実績から、2008年に日本商工会議所より日米特別功労賞が授与され、2013年には日本政府から日本の勲章の一つである旭日大綬章(きょくじつだいじゅしょう)が与えられました。
石油王ロックフェラーの名言
「わたしはすべてのトラブルをチャンスに変えるようにしてきた」
「私は、自分自身の100パーセントの努力より、100人の1パーセントの努力を得たい」
「私は災難が起こるたびに、これを良いチャンスに変えようと努力し続けてきた」
「快楽におぼれる人生ほどつまらない生活は思い当たらない」
「いかなる種類の成功にとっても粘り強さほど大切なものはない。粘り強ささえあれば、ほぼなんでも乗り越えることができる」
「ビジネスにもとづいた友情は、友情にもとづいたビジネスより強い」
「あなたが成功したいのなら、踏みならされ道を行くのではなく、新たな道を切り開きなさい」
「10セントを大切にできない人間は、絶対に成功できない」
「成功の秘訣は、あたりまえのことを、特別上手にすることだ」
「偉大なもの」のために、『良いもの』を諦めることを恐れてはいけない」
「倹約は秩序ある生活に不可欠なものである」
「10セントを大切にしない心が、君をボーイのままにしているんだよ」
「若者にとって最も重要なことは、信用、評判、人格を確立することだ」
「目的をひとつに絞ることは人生における成功のための主要な必須要件のひとつだ」
ロックフェラー家と繋がりの強い団体
ロックフェラー財団
ロックフェラー財団は、1913年5月14日にロックフェラー家の初代当主だったジョン・ロックフェラーが中心となり設立した慈善団体です。アメリカ合衆国のニューヨーク州に本部をおき、慈善団体ランキングでも上位に位置するNGO(非政府組織)です。
活動目的は「人類の福祉の増進、健康」で、アフリカで穀物の生産性を向上させた「緑の革命」を主導し、戦前はナチスに対して資金提供しました。
ロックフェラー財団の主な活動は、
- 医療・健康・人口科学
- 農業・自然科学
- 芸術・人文科学
- 社会科学
- 国際関係
の5つで、世界中から各分野のエリートを集めて最先端の研究をおこなっています。
大学や研究所に対して多額の寄付をおこなっており、のちのロックフェラー大学となるロックフェラー医学研究センターなどを設立しました。
ロックフェラー・センター
ロックフェラー・センターは、アメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク市マンハッタンの5番街と6番街にある、超高層ビルを含む複合施設です。1930年にジョン・ロックフェラーの主導で建設がはじまり、1939年にすべての施設が完成しました。
一番高いビルであるGEビルディングは高さ259メートルあり、5番街に面するラ・メゾン・フランセーズと大英帝国ビルの屋上には、ラルフ・ハンコックが造園した「ガーデン・オブ・ザ・ネイションズ」があります。
1989年10月、日本の不動産ディベロッパーである三菱地所は、ロックフェラーグループの株式の51パーセントを取得して、8億4600万ドル(当時の日本円で1,200億円)でロックフェラーセンターの施設を買収しました。しかし、のちに不動産不況(バブル崩壊)で破産し、現在は「タイムライフ・ビル」と「マグロウ=ヒル・ビル」の2棟のみが三菱地所の所有となっています。
ロックフェラー医学研究センター(のちのロックフェラー大学)
ロックフェラー医学研究センターは、1901年にジョン・ロックフェラーが設立した研究所です。ニューヨーク市マンハッタン区アッパー・イースト・サイドに存在しましたが、1965年に教育の機能を受けもつようになってからは名を「ロックフェラー大学」と改めました。
ロックフェラー大学の関係者からは23人のノーベル賞受賞者が排出され、科学史における大発見がいくつもなされました。その中には、DNAが遺伝情報を伝えるものであることや血液型の存在などが含まれており、ウイルスが癌を引き起こすことや体重を制御するホルモンがレプシンであることも、ロックフェラー大学で発見されました。
ロックフェラーに関するまとめ
主にロックフェラー家の人物について紹介しました。この記事では、以下のことを紹介しました。
ロックフェラー家は石油の事業で財を成した一族である
石油以外にも銀行を設立し、教育・医学の分野などに多額の投資をしてきた
ロックフェラー家の人物は各分野で大きな功績を残した
世界皇帝と呼ばれるほどの財と権力を有したロックフェラー家ですが、その成功の裏には数々の困難があったことがわかったはずです。