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薔薇戦争とは?原因や結末、主な登場人物まで分かりやすく解説

薔薇戦争に関連する人物を紹介

薔薇戦争の英国王室家系図(詳細明記された分)

頭が混乱してしまうような展開に、沢山の人物が暗躍した「薔薇戦争」の主要人物を紹介していきたいと思います。登場人物を整理すると、薔薇戦争が分かりやすくなります。上記の薔薇戦争の流れで混乱してしまった方は是非この人物紹介を見て、再度読み直してみてください。

ヘンリー6世

ヘンリー6世

ランカスター朝最後の王です。彼は精神錯乱に陥り、結果として薔薇戦争の開始による自身の没落と、ランカスター朝の崩壊、そしてヨーク朝の台頭を招くこととなりました。

百年戦争でのカスティヨンの戦いの敗北を聞いて、ヘンリー6世は精神錯乱を起こしてしまいました。そして最後はうつ病により亡くなったと公式発表されましたが、暗殺されたという説もあります。

エドマンド・モーティマー

甥のヨーク公リチャードはエドモンド・モーティマーの王位継承権を利用し自ら王になろうとした

本来はリチャード2世の王位継承権を受け継いだ人物でした。しかしヘンリー4世の即位により王位が渡されることはありませんでした。ヘンリー4世の治世の内乱の度に反乱軍に擁立される人物となりました。その為に意図的に反乱者から距離を置き自身の身を守っています。

1413年にヘンリー5世が即位すると軟禁状態から解放され、ヘンリー5世の暗殺が計画された際も自ら通報し未遂に終わっています。子供がいなかったためモーティマー家は絶えてしまいますが、爵位は甥であるヨーク公リチャードに引き継がれています。

ヨーク公リチャード

ヨーク公リチャード

ヘンリー6世の精神錯乱期に護国卿という地位についていた人物です。後に王位を求めてヘンリー6世に反旗を翻して薔薇戦争を勃発させます。ノーサンプトンの戦いでヘンリー6世に自身を次の王にする約束を取り付けましたが、ウェイクフィールドの戦いで戦死してしまいました。自身は国王になれませんでしたが、息子のエドワード4世とリチャード3世が国王となっています。

マーガレット王妃

マーガレット王妃

ヘンリー6世の王妃です。意志薄弱な夫と幼少の息子に代わって戦争を指揮し、ヨーク朝に徹底抗戦しました。王妃が王子を産んだことにより、王位継承権があるヨーク公が危機感を抱いたために、薔薇戦争が起こりました。

息子のエドワード王子

その後もイングランドの北を拠点にフランスの支援を受けながら抵抗を続けますが、クラレンス公の裏切りにより敗退、息子は処刑され、自身はフランスに帰国しています。

エドワード4世

エドワード4世

薔薇戦争の第一次内乱を勝利した為、ヘンリー6世を廃位して即位し、ヨーク朝を開きました。第二次内乱期には王妃マーガレットの巻き返しにより、数か月ヘンリー6世に帝位を奪われましたが、復位しています。反乱の首謀者だった、ウォリック伯を敗死させ、マーガレット妃をロンドン塔に幽閉し、エドワード王子も処刑しています。しかし40代に入ったばかりでしたが急死しました。彼が早く死去したことも、内乱が拗れるきっかけとなりました。

ウォリック伯リチャード

ウォリック伯の最後の様子

ウォリック伯リチャードは第二次内乱の中心人物です。エドワード4世の後見人で、当時最大の領土を持つ貴族でした。マーガレット妃と手を組み、次第に仲たがいをしたエドワード4世を倒そうとしました。しかしクラレンス公エドワードの裏切りにあい、劣勢となり戦で打ち取られています。

クラレンス公ジョージ

クラレンス公ジョージ

エドワード4世の弟です。当初ウォリック伯リチャードのに味方をし、エドワード4世を追い出し、ヘンリー6世に復位に成功しますが、弟のグロスター公リチャード(後のリチャード3世)の説得にあい、ウォリック伯を裏切りヘンリー6世とエドワード皇太子を処刑しました。

リチャード3世

リチャード3世

エドワード4世の弟であり、最後のヨーク朝と王でした。エドワード4世の息子のエドワード5世が即位すると摂政として就任しています。まもなく王妃一派を静粛し、エドワード4世とエリザベス・グッドヴィルの結婚は無効とし、エドワード5世の正当性を否定しました。そして自身がリチャード3世として即位するのです。

しかし治世は不安定で、反乱が多く起こります。バッキンガム公ヘンリーが反乱を起こし、その後にヘンリー・デューダー(後のヘンリー7世)がフランスから攻めてきました。ボズワースの戦いで国王自ら兵を率いて戦いますが、戦死しました。

ヘンリー7世

ヘンリー7世

テューダ朝最初の王です。リチャード3世を破って王となりました。エドワード4世の娘でリチャード3世の姪にもあたるエリザベス・ヨークと結婚することによって王位を固めて、薔薇戦争の終結に力を注ぎました。ランカスター朝とヨーク朝を合わせた「ティーダ・ローズ」を王家の家紋とし国を治めることとなりました。

薔薇戦争後の影響

ウィリアム・シェイクスピア(薔薇戦争を題材にした劇を作った)

薔薇戦争が起こった30年間で25%の貴族が死亡し、薔薇戦争以前の大貴族がほとんど姿を消したことにより、断絶した貴族の領地は王領化され王室財産の強化となりました。ヨーク家の血を引くものも即位後に処刑され、プランタジネット朝の王位を脅かす貴族も処刑された為、最終的にヘンリー7世の王位を脅かす人がいなくなってしまいました。

結果ヘンリー7世以降は、王権の強化を通した絶対王政を築くこととなります。そして、後世はシェークスピアによって「薔薇戦争」は歴史劇となりました。この劇は、現在も上映され度々映画化もされています。

薔薇戦争を扱った作品

ヘンリー6世

シェークスピアの劇の中でも大作といわれる「ヘンリー6世」を日本で舞台化したものです。当時の情勢不安定なイングランドを、表現した超大作です。前・後半合わせて6時間半の超大作で見ごたえがあります。

シェイクスピア全集 (7) リチャード三世 (ちくま文庫)

シェイクスピアの作品「リチャード3世」の本です。徹底的な悪として「リチャード3世」を描き、後世のイメージにも大きく影響を及ぼしました。

倫敦塔・幻影の盾 (新潮文庫)

夏目漱石作の「倫敦塔」は、若くして殺されたと考えられる「エドワード5世」を題材にした小説です。薔薇戦争の犠牲になった若き王の死を気の毒に思い、夏目漱石の文人心をくすぐったようです。この作品を読んで「薔薇戦争」を知った日本人は多かったといいます。

薔薇戦争に関するまとめ

いかがでしたでしょうか?「薔薇戦争」は複雑で、ヨーロッパ史がミーハー的に好きな筆者も混乱する複雑ぶりです。似たような名前も多いのが、尚薔薇戦争を理解するのに時間がかかる要因となっているように感じます。

かなり要約したつもりですが要は皆、親族間による揉め事であり、その為に家系図をにらめっこしながら理解が必要な戦いのように感じました。しかし理解をすると人間模様が面白く、シェークスピアの劇の題材になったのも理解できます。そんな薔薇戦争を少しでも理解していただけたら嬉しく感じます。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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