老子とはどんな人?生涯・年表まとめ【名言や思想、老子の教えを学べるおすすめ書籍も紹介!】

老子の年表

紀元前552年前後 – 0歳「老子の誕生」

紀元前552年前後に「楚」において老子が誕生

老子の生まれたとされる河南省東部にある鹿邑県にある歴史的建造物

司馬遷の「史記」によると、老子は孔子に対して意見をしている記述があるため、孔子よりも数年先輩と考えられます。したがって、孔子が誕生したのが紀元前552年とされているため、老子はこの数年前に誕生したと予測されるのです。

老子は楚国の苦県にある厲郷・曲仁里(現在の河南省東部にある鹿邑県)に誕生したとされています。姓は「李(り)」、名は「耳(じ)」とされているため、本名は「李耳(りじ)」、元服してからの字(あざな)は「伯陽(はくよう)」、死後の諡は「聃(たん)」と記録されました。そして、古書においては老子のことを「老聃」と読んでいるものが多く散見されます。

老子が孔子の偽善を罵ったとされる

現代の中国国家図書館の様子

老子は周の守蔵室(現在の図書館のようなもの)の役人をしていたとされ、ある日、孔子が周の老子のもとを訪れたそうです。孔子はその際、老子に対して「礼」について質問をしようとしましたが、老子は孔子の態度を罵って、追い返してしまいました。

そして、老子はその後、周に先の未来が見えないことを嘆き、周を去ることを決意するのです。老子は道徳を修めた人であり、その学問は世に隠れて無名のまま終わることを理想としていたため、誰も知らない土地へ行こうとしたのでした。

関所守りの長官・尹喜に依頼され「老子道徳経」を執筆

「老子道徳経」執筆を依頼した尹喜

老子は周から立ち去る際に通った関所において、関所守りの長官・尹喜と出会います。その際に、尹喜から「あなたは世を隠れようとされるが、ぜひ私のために書物を書いてください」と依頼され、上下二巻に渡る書を執筆しました。これが「老子道徳経」です。

「老子道徳経」を書き終えた老子はその後、行くあてもなく立ち去りましたが、その消息を知る人は誰1人としてなく、老子のその後を伝える文書も現在まで発見されていません。

紀元前350年 – 200歳「秦のトップと面会し、意見する」

秦において約600年後に天下統一を成し遂げる人物が現れると予言

老子は年寄りのイメージ像が定着

老子は孔子の死後129年後に至っても、周に居を構えて生き続けており、紀元前350年頃に秦のトップに面会したとされる史実も残っています。その際、「秦は始めのうち、周と連合し、のち離れるが、離れてから500年でまた連合し、連合してから70年経つと、天下を統一する王者が出るであろう」と予言しました。

老子が200歳まで生き続けることができたのは、不老長寿の技能を修得し、その道を極めたからであるとされています。

老子の関連作品

おすすめ書籍・本・漫画

老子

非常に丁寧に「老子」を解説した書籍となっています。理解しやすいような平易な日本語を用いて説明がされており、訳文、訓読文、原文、注がそれぞれ分かれて掲載されているため、自分の読みたいところだけを読めるという読者に優しい構成で出来上がっています。

マンガ 老荘の思想

戦国時代で世の中が荒れる中、超然として心穏やかに生きることを説いた老子と荘子の思想をマンガ形式で紹介しています。2000年以上の時を経た現代でも生活に生かすことのできるその教えを世界各国で翻訳し、ベストセラーを記録している一冊です。

超訳 老子の言葉 「穏やかに」「したたかに」生きる極意

老子は常に社会の外側から社会の動きや成り立ちなどを観察していました。その思想は現代に至っても仕事や生活において役立つようなものばかりです。東洋思想研究の第一人者が「老子」を訳し、その中から珠玉の言葉を紹介・解説している書籍となっています。

【24年11月最新】老子をよく知れるおすすめ本ランキングTOP8

老子についてのまとめ

今回は老子について紹介しました。

老子はその生涯がベールに包まれており、200歳まで生きたのではないか、老人になるまで母胎に宿り、脇腹から生まれたのではないかなど、現在では考えられないような説まで飛び交っています。
そのような中でも、「老子道徳経」に書かれた数々の言葉に現代でも共感する人が多いのは紛れも無い事実です。さらに研究が進み、老子の生涯が明らかになることに期待したいと思いました。

この記事をきっかけにさらに老子に興味を持っていただけると幸いです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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