厳島神社とは?特徴や歴史まとめ【鳥居や御朱印、祀られている神様なども紹介】

3. 金運

蓄財・招福の仏である弁財(才)天

市杵島姫命は絶世の美女や水の神といった共通点から仏の弁財天と習合しました。弁財天は蓄財・招福の仏として有名なことから、市杵島姫命も金運の神様としてのご利益が知られています。

4. 合格祈願

厳島神社にある天神社

厳島神社の境内には学問の神様として名高い菅原道真を祀る天神社があり、学問、合格祈願のご利益でも知られています。この天神社は、菅原道真と縁が深く、合格祈願神社として知られる全国の「菅公聖蹟二十五拝」(かんこうせいせきにじゅうごはい)のひとつです。

5. 縁結び・結婚

厳島神社にある大国神社

厳島神社の境内には、出雲大社と同じ縁結びの神様である大国主命(おおくにぬしのみこと)を祀る大国神社(だいこくじんじゃ)があります。

田心姫命と湍津姫命がそれぞれ大国主命と結婚していることもあり、結婚、恋愛成就、子宝の神というご利益もあります。

厳島神社の御朱印とは?

厳かな御朱印

厳島神社でも御朱印をいただくことができます。厳島神社の御朱印は1種類で、社名と厳島神社の神紋が押印され、中央に大きく厳島神社と墨書きされています。

厳島神社のご神紋は「三つ盛り二重亀甲に剣花菱(みつもりにじゅうきっこうにけんはなびし)」です。この神紋は末社のひとつである「御床神社(みとこじんじゃ)」が建つ、岩盤の割れ目の形をかたどったものです。

御朱印の初穂料は300円。別途、厳島神社の昇殿料も必要です。なお、厳島神社にもオリジナルの御朱印帳を境内で販売しており、ときには季節や期間限定の御朱印帳も登場しています。

厳島神社は何がすごいのか

厳島神社は全国の厳島神社の総本社にあたります。そして国宝、重要文化財となっている建物も多く、世界遺産にも登録されました。

そんな日本が世界に誇る厳島神社の魅力と特徴をご紹介します。

絢爛な海上にそびえる社殿と景観

まるで海に浮かぶような社殿

厳島神社は海に浮かぶように建てられた社殿という珍しい様式です。緑豊かな弥山(みせん)を背景に、青い海に浮かぶ朱色の鳥居と社殿群は竜宮城のような幻想的な美しさを誇ります。

それだけでも圧巻ですが、時間によってはまったくがらりと姿を変えるのも魅力です。浮かんでいるように見えるのは潮が満ちて床近くまで水につかっているときで、潮が引けば建物の下の部分が姿をあらわし、洲浜に建つ社殿の姿を見ることができます。また、鳥居の立つ場所まで歩いていくことができます。

潮の干満は1日2回、おおよそ12時間ごとに繰り返されるようです。潮位が100㎝以下になると、鳥居に歩いて近づくことができます。

このように洲浜の場所に神社を建てた理由は、宮島全体がご神体とされたため、島に神社を建てて傷つけるのは恐れ多いと、陸地ではなく海に建てたためとされています。そのためかつては船に乗って鳥居から参拝していました。

神社の歴史を物語る寝殿造り

平安時代の貴族邸宅の建築様式である寝殿造り

厳島神社はその由緒ある歴史も特徴の一つです。

厳島神社というと平清盛を思い浮かべるかもしれませんが、創建自体はもっと古く飛鳥時代の593年で、1400年近い歴史を持ちます。平安時代には安芸一宮として崇敬され、平安時代の末期、安芸国一帯を治めるようになっていた平氏一門が厳島を信仰し、平清盛によって豪華な社殿が建てられました。

社殿は、平安時代の貴族邸宅の建築様式である寝殿造り(しんでんづくり)の様式で建てられています。寝殿造りとは、寝殿(しんでん)と呼ばれる中心の住居と東西の独立した建物を通路で結んだ様式です。

厳島神社も本社と摂社の客神社(まろうどじんじゃ)といったいくつもの社殿や建物が、回廊で結ばれた造りで、屋根も流麗なカーブが美しく雅な雰囲気を醸し出しています。

平清盛や毛利元就は厳島神社をあつく信仰

これらの建物自体は何度か火災にあっており、平清盛が建てた創建当時のものではなく、本社も16世紀に再建された建物です。しかし平清盛が建立した優美な姿を忠実に残しており、当時の建築様式を知るうえで貴重な遺産といえます。そのため厳島神社には国宝6棟、重要文化財11棟3基があり、巡っていると次々と見どころが現れます。

かつて平清盛ら平家一門や皇族が竜宮城、極楽浄土のようだと感嘆した豪華絢爛な厳島神社とほぼ同じ姿を今も目にすることができるのです。

日本最大級の規模

大鳥居の大きさに圧倒される

厳島神社は社殿と鳥居の規模も圧巻です。高さは16.8mで、木造の鳥居としては日本最大級の規模を誇ります。干潮の時に鳥居に近づけばその壮大さを実感できるでしょう。

本社の面積も本殿の正面間口は約23m、側面奥行は約11mで、これは出雲大社より大きく、日本最大級の面積ともいわれています。さらに回廊も含めた社殿全体ともなると、とてつもない壮大さとなり、苔を建設した清盛の威光のほどがしのばれます。

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