「お金の起源っていつだったの?」
「日本のお金の歴史が知りたい!」
「お金にはのどんな役割があるの?」
このページをご覧の皆さんはそのようなことをお考えかもしれません。お金は貝や貴重な石などの物品貨幣が起源です。その後、金属貨幣や紙幣など私たちが普段使っている”お金”に移り変わりました。人々はお金が持つ価値の保存、交換の手段、価値の尺度という3つの役割を使い分け生活しています。
また、日本では7世紀から金属貨幣が使われ始めました。しかし、当時の人々はあまり金属貨幣を必要としなかったため、平安時代には物品貨幣が主流となります。12世紀に日宋貿易で宋銭が流入すると、貨幣経済が復活。以後、現代にいたるまで日本人は”貨幣”を使い続けています。
今回は、お金の起源や機能、日本のお金の歴史などについてまとめます。
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お金の歴史を簡単解説
お金の起源
お金の始まりは物品貨幣
お金の始まりは物品貨幣だと言われています。物品貨幣とは、貝や布、宝石、家畜など人々が共通で「価値がある」と認めたものを「お金」として使うことです。お金が存在していなかった時代、人々は物と物を持ち寄り交換する物々交換を行っていました。しかし、物々交換では必ずしも自分が欲しいものと交換できるとは限りません。そこで生まれたのが物品貨幣でした。
例えば、鮭は貝5個、石器が貝10個とすれば、鮭2本で1個の石器と交換することができるとするのです。物品貨幣の登場により、者のやり取りが以前よりスムーズになりました。
初めての金属貨幣
世界で最も古い金属貨幣は紀元前670年頃に小アジアのリディアで発明されました。このリディアの金貨はエレクトロン貨といいます。エレクトロン貨は金銀の合金でできており、表面に動物模様や重量などが刻み込まれていました。
この金属貨幣はリディア王によって品質が保証されたため、人々は疑問を持つことなく安心して使いました。機能としてはコインと同じですが、現代のコインのように平べったい形ではなく、厚く平たい金属の塊だったそう。
金属貨幣は、その後世界各国で使用されます。金属が貨幣として使用されるようになった理由はその耐久性と希少性にありました。すり減らず、価値が高い金属は貨幣としてうってつけだったのです。金属貨幣はリディアだけでなく、世界各国で使われるようになりました。
初めての紙幣
世界初の紙幣は、中国の宋の時代に発行された交子です。紙は金属と比べ耐久性がなく、紙そのものに金属ほどの希少性はありません。では、なぜ人々は紙幣を価値あるものと認めたのでしょうか。
紙幣のもととなったのは金銭の預かり証です。預かり証には「〇〇銭、△△日まで交換可能」といった事が書かれていました。預かり証を受け取った人は、指定された業者のところに行くと現物の金銭と交換できるという仕組みです。
預かり証で必ず金銭を引き出せるとなると、預かり証だけでも人々はお金と同等のものとして扱うようになりました。これが、紙幣の始まりです。ヨーロッパでも同様の過程で紙幣が誕生しましたが中国より数百年あとのことになります。