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お金の歴史をわかりやすく解説!成り立ちや役割も簡単に紹介

「お金の起源っていつだったの?」
「日本のお金の歴史が知りたい!」
「お金にはのどんな役割があるの?」

このページをご覧の皆さんはそのようなことをお考えかもしれません。お金は貝や貴重な石などの物品貨幣が起源です。その後、金属貨幣や紙幣など私たちが普段使っている”お金”に移り変わりました。人々はお金が持つ価値の保存、交換の手段、価値の尺度という3つの役割を使い分け生活しています。

また、日本では7世紀から金属貨幣が使われ始めました。しかし、当時の人々はあまり金属貨幣を必要としなかったため、平安時代には物品貨幣が主流となります。12世紀に日宋貿易で宋銭が流入すると、貨幣経済が復活。以後、現代にいたるまで日本人は”貨幣”を使い続けています。

今回は、お金の起源や機能、日本のお金の歴史などについてまとめます。

お金の歴史を簡単解説

石器時代
物品貨幣
紀元前670年
リディアで世界初の金属貨幣ができる
1023年
北宋で世界初の紙幣である交子が発行される
1816年
イギリスで金本位制度が始まる
1936年
主要国が管理通貨制度に移行
1996年
電子マネーの登場
2009年
ビットコインの発行
2010年代
QR・バーコード決済の本格化

お金の起源

お金のイメージ画像

お金の始まりは物品貨幣

お金の始まりは物品貨幣だと言われています。物品貨幣とは、貝や布、宝石、家畜など人々が共通で「価値がある」と認めたものを「お金」として使うことです。お金が存在していなかった時代、人々は物と物を持ち寄り交換する物々交換を行っていました。しかし、物々交換では必ずしも自分が欲しいものと交換できるとは限りません。そこで生まれたのが物品貨幣でした。

お金として使用されたキイロタカラガイ

例えば、鮭は貝5個、石器が貝10個とすれば、鮭2本で1個の石器と交換することができるとするのです。物品貨幣の登場により、者のやり取りが以前よりスムーズになりました。

初めての金属貨幣

リディアのエレクトロン貨

世界で最も古い金属貨幣は紀元前670年頃に小アジアのリディアで発明されました。このリディアの金貨はエレクトロン貨といいます。エレクトロン貨は金銀の合金でできており、表面に動物模様や重量などが刻み込まれていました。

この金属貨幣はリディア王によって品質が保証されたため、人々は疑問を持つことなく安心して使いました。機能としてはコインと同じですが、現代のコインのように平べったい形ではなく、厚く平たい金属の塊だったそう。

金属貨幣は、その後世界各国で使用されます。金属が貨幣として使用されるようになった理由はその耐久性と希少性にありました。すり減らず、価値が高い金属は貨幣としてうってつけだったのです。金属貨幣はリディアだけでなく、世界各国で使われるようになりました。

初めての紙幣

世界初の紙幣「交子」

世界初の紙幣は、中国の宋の時代に発行された交子です。紙は金属と比べ耐久性がなく、紙そのものに金属ほどの希少性はありません。では、なぜ人々は紙幣を価値あるものと認めたのでしょうか。

紙幣のもととなったのは金銭の預かり証です。預かり証には「〇〇銭、△△日まで交換可能」といった事が書かれていました。預かり証を受け取った人は、指定された業者のところに行くと現物の金銭と交換できるという仕組みです。

17世紀にスウェーデンで発行されたストックホルム銀行券

預かり証で必ず金銭を引き出せるとなると、預かり証だけでも人々はお金と同等のものとして扱うようになりました。これが、紙幣の始まりです。ヨーロッパでも同様の過程で紙幣が誕生しましたが中国より数百年あとのことになります。

金本位制度の導入

金のイメージ

金本位制度とは、金と紙幣を必ず交換することで紙幣の価値を安定化させる仕組みのことです。金本位制を初めて本格的に導入したのはイギリスでした。金本位制度が始まった19世紀、イギリスは世界最強の国でした。そのため、多くの金を保有しており、金本位制度を実行することが可能でした。

イギリスではじまった金本位制度はヨーロッパの他の国々やアメリカ、日本でも導入され世界共通のシステムとなります。世界のどの国の通貨でも金と交換できることから、為替リスクが小さくなり貿易がしやすい環境が出来上がりました。

管理通貨制度に移行

1929年に世界恐慌が発生すると、各国は金と自国紙幣の交換を停止しました。自国の金が外国に流出するのを防ぐためです。こうして各国は金本位制度から相次いで離脱します。かわって始まったのが管理通貨制度でした。

紙幣のイメージ

管理通貨制度は各国の中央銀行が通貨の発行量を調節するしくみです。金によって保障されているわけではないので、通貨の発行量や発行する国の信用度によって通貨の価値は大きく変動します。

経済力が強いアメリカのドルはとても高い信用を持ちますが、経済力の弱い発展途上国通貨は信用が低いです。また、管理通貨制度において、通貨の交換レートは常に変動します。国の信用や通貨の発行状況によって通貨の力が異なるからです。

デジタルマネーの登場

デジタルマネーは1990年代後半に登場した新しい形の通貨です。デジタルマネーの定義は様々ありますが、ここでは「通貨として利用可能なデジタルデータ」とします。現在日本で使用されているデジタルマネーは以下の2つです。

レジで「nanaco」に現金をチャージずる様子

1つ目は電子マネーです。電子マネーは現金をデジタル化したものです。現在、電子マネーは公共交通機関やコンビニなどで幅広く利用されています。電子マネーは「Suica」などの交通系と「WAON」や「nanaco」、「楽天Edy」のような流通系、「iD」や「QUICPay」のようなクレジットカード系があります。

ビットコインのイメージ画像

2つ目は仮想通貨です。仮想通貨は電子マネーと異なり、法定通貨の裏付けがありません。たとえば、先ほどあげた電子マネーは必ず「円」という法定通貨と等価で交換しなければなりません。しかし、仮想通貨は法的な交換義務はないので、交換レートは取引によって決定されます。

仮想通貨の代表が「ビットコイン」でしょう。ビットコインは2009年に運用が始まった仮想通貨です。ブロックチェーンとよばれる技術によって価値が保証され、その技術を信用する人たちの間で通貨としての価値を持ちました。

ビットコインを利用可能としたオランダのカフェ

やがて、個人だけではなく企業も価値を認めるようになるとビットコインの価値は上昇しました。しかし、現在もビットコインに通貨としての価値があるのかどうかについては議論が分かれます。2020年代はビットコインを含む仮想通貨の価値が確定する時代となるかもしれません。

お金が持つ3つの役割

お金の役割のイメージ画像

価値の保存

貯蓄のイメージ画像

お金の役割の一つ目は”価値の保存”です。金属貨幣が登場する前の物品貨幣には大きな欠点がありました。それは、年月が経つと価値が減ってしまうということです。たとえば、布は長期間保存すると虫に食われたり、繊維が風化するなどして劣化してしまいます。米なら腐ってしまうでしょう。

こうした欠点を補ってくれたのが長期間いたむことなく使用できる金属貨幣でした。長期保存に耐えられる金属貨幣の登場により、お金の価値は保たれ”貯蓄”が可能に。将来のため、またはいざというときに使うことが可能となったのです。

交換の手段

交換のイメージ画像

お金の役割の二つ目は”交換の手段”です。お金が登場する以前、人々は欲しいものを手に入れるために自分のものと相手のものを交換する物々交換を行っていました。しかし、物々交換では互いの条件を一致させるのが大変です。

そこで、登場したのがお金でした。例えば、卵が売りたい場合は卵1個〇〇円と値段を付けます。卵が欲しい人は、〇〇円を持っていけば必ず卵を手に入れることができました。お金を持っている人は自分が欲しいものを確実に手に入れられるようになります。

価値の尺度

物差しのイメージ画像

お金の役割の三つ目は”価値の尺度”です。たとえば、二つのリンゴが目の前にあるとします。リンゴAは色艶がよく、酸味と甘みのバランスが取れていて非常においしいもの、リンゴBはAよりも劣るものだとしましょう。二つのリンゴの価値の差をわかりやすくするにはどうしたらよいでしょうか?

もっとも手っ取り早いのは、リンゴAは1000円、リンゴBは100円というように値段をつけることです。値段をつけると、誰でも二つのリンゴの価値をわかりやすく理解できるでしょう。

また、お金があれば異なったモノの価値を比較するのも可能になります。リンゴを100円とし、自転車を10000円とするなら、自転車の方がリンゴよりも価値があるのがわかるでしょう。このように金額はモノの価値をはかる物差しの役割を果たすのです。

日本のお金の歴史【簡単年表】

7世紀~8世紀:富本銭・和同開珎

富本銭

日本で初めての貨幣は7世紀後半の天武天皇の時代につくられた富本銭です。富本銭は直径約2.5センチの円形の通貨で中央部分に四角い穴が空いています。私たちがイメージする古銭のイメージそのものといってよいでしょう。富本銭が実際に流通していたかどうかは意見が分かれています。

和同開珎

大規模に鋳造され流通した貨幣としては708年につくられた和同開珎が有名です。の開元通宝をモデルとしてつくられました。このころの日本は積極的に中国文化を取り入れており、和同開珎の発行もその一環だと考えられます。

しかし、この和同開珎はあまり流通しませんでした。日本の生産力は中国ほど高くなく、物々交換で十分だったからです。そのため、朝廷は銭を蓄えたものに官位を与えるという蓄銭叙位令をだしましたが、効果は限定的でした。

皇朝十二銭

和同開珎以後、朝廷は十二の貨幣を発行。これらをまとめて「皇朝十二銭」といいます。形はいずれも和同開珎とほぼ同じでした。これらの貨幣は流通量が少なく、金属の質が悪かったため流通は少量に留まります。

平安時代後半~室町時代:中国銭

朝廷は958年の乾元大宝以後、日本独自の貨幣を鋳造しなくなりました。かわってお金の役割を果たしたのが絹や米などです。しかし、農業生産力や手工業製品の生産が増え、物流が活発になると絹や米などの物品貨幣だけでは円滑な取引が難しくなります。

宋銭

そこで、日本の人々は中国から流入していた宋銭などの中国銭を使うようになりました。もともと、宋銭は銅の仏像を作るための原料として輸入していましたが、本来の役目である貨幣として使うようになったのです。

日宋貿易で流入した宋銭は12世紀から13世紀にかけて日本全国に行き渡るようになりました。そして、日本では銅の純度など品質が保証されている宋銭や明銭などの中国銭を貨幣として利用するようになります。中国銭の利用は室町時代末期(戦国時代)まで続きました。

江戸時代

金・銀・銅銭の3貨

江戸幕府は金貨・銀貨・銅銭の3つの貨幣を発行しました。金貨は大判と小判が作られます。一般に広く流通したのは小判でした。他に一分金、一朱金が発行されます。交換レートは小判1枚(1両)=4分=16朱とされました。

銀貨は額面が記されず、重さによって取引されます。重さの単位である匁(もんめ)がそのまま通貨の単位となりました。金は東日本、銀は西日本を中心に流通します。そして、両者の交換を行ったのが両替商でした。ちなみに、金1両はおよそ50匁の銀と交換されます。

寛永通宝

また、幕府は銅銭も発行します。もっとも有名なのは徳川家光の時代に発行された寛永通宝です。交換レートは金1両=4000文とされました。ただし、交換レートは時代によって変化したので注意が必要です。

各藩が発行した藩札

備後福山藩が発行した藩札

藩札とは、江戸時代から明治時代初期に諸藩が発行した紙幣のことです。江戸幕府以外の諸藩は通貨の発行権がありませんでした。財政難に陥った諸藩は藩内だけで流通する”藩札”という独自紙幣を発行します。

藩札の発行には幕府の許可が必要で、原則、藩札と金・銀・銅銭は交換できなければなりませんでした。しかし、財政難の諸藩は保有する金・銀・銅銭以上の藩札を発行したため、しばしば暴落し、一揆の原因ともなります。

明治時代~現代

円の登場

戊辰戦争に勝利し、全国の支配権を握った新政府は1871年に1円金貨を基準とする新貨条例を発布しました。条例発布の目的は江戸時代の複雑な貨幣制度を整理することです。これにより、小判や銀貨、銅銭が廃止されました。

1円金貨

かわって新政府は「円・銭・厘」を単位とする新しい貨幣制度を交付します。交換レートは1円=100銭、1銭=10厘とされます。また、江戸時代の小判1両=新貨条例の1円として交換しました。

しかし、発足から間もない新政府には円の裏付けとなる金のたくわえがありません。そこにきて、西南戦争をはじめとする内戦が次々と勃発したため、新政府は金の保有量以上の紙幣を発行してしまいました。金との交換を保証されない新政府の紙幣は信用が低く、インフレを招きます。

金本位制への移行

銀との交換を保証した1885年発行の日本銀行券

西南戦争後のインフレを抑え込むため、大蔵卿の松方正義は増税などにより世の中に出回る紙幣を回収します。その一方で、無駄遣いを減らす緊縮財政を実施して国庫に金銀を蓄えました。そして、国庫にたまった銀を裏付けとする兌換紙幣(銀と必ず交換できる紙幣)を発行します。

さらに、日清戦争の勝利により清国から得た賠償金の一部を利用して金と交換できる紙幣を発行します。こうして、日本も世界的に導入されていた金によって通貨の価値が保証される金本位制を導入することになりました。

管理通貨制度の導入

1929年に世界恐慌が起きると、各国は自国が持っている金の海外流出を防ぐため金と通貨の交換を停止しました。これにより、金本位制度は崩壊します。かわって導入されたのが管理通貨制度でした。現在の日本も管理通貨制度です。

日本銀行が発行する1万円券

管理通貨制度とは、金の保有量と無関係に通貨を発行する制度です。その国の中央銀行(日本の場合は日本銀行)が紙幣の発行量を管理するので「管理通貨制度」とよばれます。この制度のメリットは国が必要とするだけの紙幣を発行できることでした。

一方、デメリットは発行しすぎると通貨の価値が下落してしまうことです。こうしたことが起こらないよう、各国の中央銀行は通貨の発行量を適切に管理しなければなりません。

お金の歴史に関するまとめ

いかがでしたか?

今回はお金の歴史について解説しました。お金は貝や布などの物品貨幣に始まり、金属貨幣や紙幣など私たちが普段使っているものに変化しました。また、人々がお金として認めるためには「価値の保存」、「交換の尺度」、「価値の尺度」の三つの機能を持っていなければなりません。

また、日本では富本銭や和同開珎からお金の歴史が始まります。その後、日本のお金は中国銭の利用や江戸幕府の発行する金・銀・銅銭などの使用を経て、現在の管理通貨制度に落ち着きます。

普段慣れ親しんで使っている紙幣や貨幣、自分に近いものほど関心や理解、その価値に気付きづらくなったりしますよね。この記事がお金への関心と理解につながるものとなれば幸いです。

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