三島由紀夫に子供はいるの?現在の姿や妻との関係も簡単に紹介

作家として数多くの有名作品を残した三島由紀夫。政治活動家の一面もあり、幅広く活躍していましたが、45歳という若さで自ら命を絶ちました。

そんな三島由紀夫ですが、早くにこの世を去ったことから、

三島由紀夫に子供はいたの?」
「三島由紀夫の子供は今どうしているの?」

と疑問を感じている方も多いのではないでしょうか。

結論、三島由紀夫には2人の子供がいました。この記事では、子供たちの人柄から三島由紀夫とのエピソードまで解説します。

三島由紀夫の子供たち、そして父親としての三島由紀夫の姿に迫っていきましょう。

この記事を書いた人

一橋大卒 歴史学専攻

京藤 一葉

Rekisiru編集部、京藤 一葉(きょうとういちよう)。一橋大学にて大学院含め6年間歴史学を研究。専攻は世界史の近代〜現代。卒業後は出版業界に就職。世界史・日本史含め多岐に渡る編集業務に従事。その後、結婚を境に地方移住し、現在はWebメディアで編集者に従事。

三島由紀夫に子供・孫はいたのか

三島由紀夫
出典:ザテレビジョン

三島由紀夫(本名・平岡公威)には、男女一人ずつ2人の子供がいました。既に政治活動を開始していた34歳と37歳の時に子供を授かっています。

そんな三島の妻は平岡瑤子という女性。二人はお見合いで結婚しました。

三島由紀夫と妻・瑤子
出典:福助’sROOM

同性愛者であると言われることが多い三島由紀夫ですが、瑤子とは恋愛の末に結婚。瑤子も三島に強く惹かれて大学を中退して21歳の若さで三島と結婚しました。三島への恋慕が強く、三島が可愛がっていた猫にも嫉妬するほどだったそう。

そんな2人はその後、2人の子供を授かります。三島は子供を大変可愛がったと言われており、子供との様々なエピソードが残されているのです。

孫についてですが、長女・紀子が子供を生んでいることから存在はしています。しかし一般の方のために人物像は不明です。

三島由紀夫の子供はどんな人だったのか、さらには父親・三島由紀夫はどんな人だったのか、この後から詳しく解説します。

三島由紀夫とはどんな人?生涯&年表まとめ【代表作品や死因、功績も紹介】

三島由紀夫の長女・平岡紀子とは?

三島由紀夫の第一子で長女の平岡紀子は1959年6月2日生まれ。三島が34歳の時の子供で、現在は62歳です。

東京都虎ノ門病院で誕生し、お七夜にて「紀子」と名づけられました。誕生時、三島由紀夫は病院に急いで駆けつけ新生児室からガラス越しで紀子を見つめていたと言います。

紀子は幼稚園から学習院に通学。そのまま大学まで進み学習院大学文学部仏文科を卒業しました。非常に頭脳明晰な方だったことが分かりますね。

三島由紀夫との思い出

瑤子夫人と子供二人。下の階には三島由紀夫
出典:Gooブログ

三島は初めての子供の紀子が誕生した際に、

「怪物的であつて、あんまり可愛らしくないので、これなら溺愛しないでもすみさうだ」

と安心していたようですが、時間が経つに連れて父性が徐々に芽生え始めると

「人から見て可愛くも何ともないものが可愛くみえるといふことは、すでに錯覚である。困つたことになつたものだと私は思つた」

と語ったそうです。子供への愛情を不安な気持ちと表現する部分は、とても三島らしく文学的です。

また紀子が1歳の時、同居していた両親に預けて三島夫妻は3か月かけてアメリカ、ヨーロッパ、エジプト、香港へ海外旅行に出かけます。その際に、旅行先から紀子へ次のような言葉をしたためた絵葉書を送りました。

「のり子ちゃん元気ですか?お父様とお母様はディズニィ・ランドへ行きました。とても面白く、のり子ちゃんの喜びさうなものが一杯ありました」

さらに、三島の師でもあった作家・川端康成から紀子へカバンが贈られたこともあったとか。喜んだ紀子の様子を見た三島はすぐに川端にお礼の手紙を送りました。

紀子の現在は?

父の文才を異なる形で受け継ぎ、演出家に
出典:千代田区観光協会

紀子は現在、演出家として活動しているようです。父・三島が亡くなって20年経った1990年に三島の戯曲『葵上』と『弱法師』を舞踊劇にプロデュース・演出しました。

一方、三島の書簡を無断使用した小説『剣と寒紅』の著者・福島次郎と、出版社・文藝春秋を相手に「著作権侵害」を訴える裁判を起こし、出版の差し止めを求めることも。その2年後に勝訴するなど、父親の著作権保護にも努めました。

ちなみに『剣と寒紅』の著者・福島次郎は学生時代から三島由紀夫を慕い、恋愛感情を持っていたのだそうです。

紀子さんはプライベートでは外交官の冨田浩司と結婚。外交官夫人としてシンガポールに住み、子供を一人産んでいます。

現在は「笑い文字」と呼ばれるあたたかさがモチーフの習字の講師としても活躍中です。

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