安藤忠雄の有名建築15選!特徴や所在も簡単に紹介

瀬戸内リトリート青凪

瀬戸内リトリート青凪は、愛媛県松山市にある瀬戸内海に面した高級ホテル。青い空と海に身をゆだね、凪に静を知るというコンセプトで制作されました。施設にある7部屋全てがスイートルームになっており、多数の国際ホテル業界での受賞歴や、ミシュランにて最高級ホテルとして紹介されるなどしています。

このホテルの一番の見どころは、本館2階に位置するインフィニティプール。長さ30メートルにも及ぶプールが建物から突き出しており、瀬戸内海をより近い距離で感じられるようになっています。

さらに、標高500mの高さから絶景が一望できる最高級スイートルームの「THE AONAGI」も、欠かせない見どころの一つ。高さ8mものウィンドウとその奥に広がる海や山に、安藤建築に共通する自然を存分に感じることができます。

ベネッセハウスミュージアム

ベネッセハウスミュージアムは、香川県直島に位置する「自然・建築・アートの共生」がコンセプトの、美術館とホテルが一体化した施設です。

建築物の特徴は、建築の半分を地中に埋め込んでである点。傾斜を利用し、建築を地中に埋め込んだことにより、瀬戸内の景観をそのままに、建物の内部からも海を眺めることができるようになっています。

アルモニーアンブラッセ大阪

アルモニーアンブラッセ大阪は、大阪府大阪市にあるラグジュアリー・ウェディングホテルです。ホテルの外観を含む建物全体と最上階のチャペルの設計を安藤が手がけました。

見どころは、最上階の23階にあるチャペル。「天空のチャペル」とも称されるこの空間は、180度ガラス張りになっており、昼間は自然光に囲まれ、夜は大阪を夜景を一望できます。

ホンブロイッヒ・ランゲン美術館

こちらは、ドイツ・ノイス市の郊外に位置する美術館です。アートコレクターのカール・ハインリヒ・ミュラーにより、島全体が「インゼル・ホンブロイッヒ」というアート施設になっており、ランゲン美術館は、アート施設のギャラリーの一つです。安藤は、設計を任されたものの、資金繰りなどの問題に直面し、完成までにおよそ10年の月日を要しています。

ランゲン美術館は、やわらかい光で満たされた「静」の空間と、光が交錯する躍動的な「動」の空間だと安藤自身も語っており、コンクリートの重みとガラスを通して入る光の具合がこれを表しています。

建物の中も、ガラスを通して外側の自然と内側の流動性が演出されており、島の自然を感じながらアートを楽しむことができます。

モンテレイの住宅

モンテレイの住宅は、メキシコ・モンテレイにある大邸宅です。深い樹木に囲まれ、かつ個人邸宅のため、書籍などでしかみることができない建物ですが、無機質なコンクリートが豊かな自然に馴染んでいる様子は安藤作品の特徴と言えるでしょう。

敷地が斜面を使い、建物の軸をずらしながらセットバックしていく構造になっていることもこの建物の特徴です。

フォートワース現代美術館

通称「The Modern」と呼ばれるフォートワース現代美術館は、アメリカ屈指のアートギャラリーです。アメリカ・テキサス州のフォートワースに位置し、道路を挟んで向かいにはキンベル美術館もあります。

コンクリート打ちっぱなしという、安藤らしい特徴はもちろんのこと、支柱をY字に形取っている点がこの美術館の一番の特徴。水面に映るY字の支柱が、幻想的な空間を演出しています。

また、建物内部から外を眺めると、まるで水面に浮かんでいるような感覚になる、自然と建築の一体化を図っている点も安藤作品ならではの見どころではないでしょうか。

ブルス・ドゥ・コルメス

こちらの建築は、2021年の5月にフランス・パリ1区の中心にオープンしました。現代アートコレクターのフランソワ・ピノーが世界から収集した作品が展示されています。 ブルス・ドゥ・コルメスは、改装なので、安藤が一から手掛けた建物ではありませんが、地上4階建ての展示室、多目的ホール、スタジオやカフェレストランを約3年の月日をかけて完成させました。

特徴は、円筒形の建物の天井の部分。安藤により、ドームの吹き抜け部分の空間に鉄筋コンクリートの円筒がつくられました。ガラスドームから建物注がれた光で、光の輪が広がり、内部のアートを美しく照らしています。

ミュージアムSAN

ミュージアムSANは、江原道(カンウォンド)西部にある原州(ウォンジュ)市の山の中に位置する美術館です。SANとは「Space・Art・Nature」の頭文字をとったもので、韓国語で山を意味する「サン」にちなんでいます。自然の中で、芸術や文化に触れることをコンセプトに建てられました。

大自然の中に馴染むこの美術館は、訪れるその時々の季節感を感じられるような、さまざまな色を出すことが一番の見どころ。また、水を用いた自然の演出と内部のコンクリート建築には安藤らしさがあらわれています。

特に、敷地内にある瞑想館という建物のコンクリートと光を使った演出には、安藤らしさが感じることができます。

上海保利大劇場

上海保利大劇場は上海市街地の北西部の、嘉定区というところにある、大型シアターです。劇場がメインですが、施設にはホテルや商業施設も備えています。

外観は、100m×100mの正方形で設計されています。正方形の建物というだけでも、十分な特徴を出していますが、最も注目すべき特徴は建物が円筒形にくり抜かれている点です。

円筒部分は、これまで紹介してきた安藤建築の特徴の採光も目的としながらも、移動通路や休憩室、入り口といったスペースにも活用されています。ガラスで制作された外観や、建物に隣合わさった水面は安藤作品に共通する、自然をとの一体化を表現した特徴といえるでしょう。

安藤忠雄建築に関するまとめ

今回は、安藤忠雄が手掛けた、国内外の建築作品を15作品紹介しました。

どの建築作品にも、建築と自然の融合を図る安藤忠雄の思いが込められていることを知れたのではないでしょうか?

今後、安藤忠雄の建築作品をみたとき、さらに建築の深みを感じることができたら幸いです。

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