加藤智大 | 秋葉原通り魔事件:2008年
加藤智大は2008年に、秋葉原で無差別殺人事件を起こした犯人です。歩行者天国にトラックで突入し、歩行者や警察官を刺し、死者7名・負傷者10名の被害者を出しました。
加藤は青森出身で、母親が地域の教育アドバイザーだったために、子供に完璧を求めすぎて虐待していたといいます。父や弟は虐待を見ても、見て見ぬふりだったそうです。習い事は1週間びっちり詰まっており、テレビは「ドラえもん」と「まんが日本昔ばなし」しか見せてもらえず漫画も禁止でした。
しかし母の思惑通り、高校は青森でも有名な進学校に入学。しかし高校で成績が低迷。この頃ガラスを割るなど問題行動が増えたといいます。その後岐阜県の短大に入学。卒業後は人間関係に苦しみ職を転々とするも、全く友達がいないわけではなかったそうです。またこの頃にネット掲示板にのめり込んでいきました。しかし掲示板上での人間関係が上手くいかなくなってくると、事件を起こしてしまいました。
星島貴徳 | 江東マンション神隠し事件:2008年
星島貴徳は2008年に、江東区のマンションで同じ階に住む女性を監禁・殺害した事件です。犯人は殺害後、遺体を切断し下水に流したり、3回にわけてごみ収集に出したと証言しています。
星島は岡山で生まれ父は税理士、祖父は政治家という家系でした。そのため厳しく躾けられたといいます。幼少期は理数が得意な子供で、高校は情報処理科に進みました。ただし両親と仲はあまりよくなかったそうです。高校卒業後は大手ゲームメーカーに就職し、ゲームセンターの店長となるも退職。その後コンピューター会社の派遣社員として事件まで働いていたようです。
また星島は幼少期に熱湯で足に大火傷していますが、父親は子供のコンプレックスを無くすために躾としてわざと半ズボンを履かせ傷を見せるように強要。しかし足の怪我から周りから虐められるも、父からは「それぐらいで泣くな」といわれ、両親を憎む気持ちが強くなったと裁判で証言しています。
千葉祐太郎 | 石巻3人殺傷事件:2010年
2010年に交際相手の家族を殺害する目的で住居を侵入し、結果交際相手の姉とその友人を牛刀で襲い、2人が死亡、1人が重傷を負いました。犯人の千葉祐太郎は当時18歳で、裁判員裁判で初めて少年に死刑が下されています。
千葉は1991年生まれで5歳に両親が離婚し、母子家庭だったといいます。6歳の頃に母が再婚するも妹が生まれると離婚。この頃から母から暴力をふるわれるようになったといいます。小学生の時に祖父母宅に預けられるものの、「すっきりする」という理由で祖母と母に暴力をふるったそうです。2008年に交際女性と交際するもDVが絶えず、2009年に子供が生まれても定職についていませんでした。
女性は別れを告げるもののその度に暴力をふるわれていたそうです。そのため女性は、DVを受けたと警察に相談。千葉に2回被害者に近づかないように警告しています。そして女性が被害届を出す日に事件は起こりました。
物袋勇治 | 横浜ベビーシッター殺人事件:2014年
物袋勇治は2014年に埼玉県富士見市の自宅マンションで、預かっていた2歳の子供を窒息死させた事件です。被害者男児は物袋の運営する「保育室」で発見され、体には複数のあざがあったといいます。物袋は懲役26年が確定し、現在収監されています。
事件を起こした物袋は、中学卒業後に専門学校に入学。料理関係の専門学校だったといい、保育とは関係ないところでした。学校卒業後は派遣業や配送業を転々とし、2012年からパートタイムで保育所に勤務。その後シッター仲介サイトに偽名で登録し仕事を求めていますが、経歴詐欺がバレて登録を停止されていました。
そのために物袋は自らシッターサイトを立ち上げて仕事をしていたといいます。また、物袋の少児嗜好は犯罪以前から感じ取れていたといいます。妹に性的ないたずらをずっとしていたといい、妹は実家を出て親戚の家に預けられていたそうです。
植松聖 | 相模原障碍児殺傷事件:2016年
植松聖は相模原障碍児殺傷事件を起こし、19人殺害し26人重軽傷を負わせた犯人です。戦後最悪の事件と言われ、障がい者に対する差別的な発言を裁判中も繰り返しています。
植松の生い立ちは、父は小学校教員・母はホラー漫画家の元で生まれた子供で、高校までは特に問題ない人物だったそうです。高校ではバスケ部に所属し、学校の先生を目指していたそうです。しかし高校卒業して大学進学すると、悪い人とかかわり薬物に手を染めるようになり刺青を入れています。
大学卒業後は教員にはなれず、飲料会社の自販機関係の仕事をするも半年で退職。2012年に「津久井やまゆり園」で働き始めました。しかし当初は「かわいい」といってやりがいを持っていた仕事も次第に不満を言うようになり、暴力をふるったりしていたそうです。そして2016年にやまゆり園を自主退職しています。退職の半年後に事件は起きました。
凶悪事件犯人の生い立ちに関するまとめ
今回15名の凶悪事件犯人の生い立ちを調べてみましたが、感想はやはり恵まれない幼少期を過ごした人物がほとんどのような印象を受けました。もし子育て中の方や、これから親になる人がいたら、愛情を込めて子供を育てていければと感じた次第です。犯人の人生を見ることで、犯罪者が生まれないような環境に少しでも役立てることができれば幸いに思います。