「拘置所の生活ってどんな感じ?留置所とは何が違う?」
「死刑囚は拘置所でどんな生活しているの?」
拘置所とは、主に未決拘禁者(刑事被告人)と死刑囚を収容する施設です。そんな刑事被告人や死刑囚は拘置所でどのような生活を送っているのか気になる人も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では拘置所での生活の実態や、死刑囚の拘置所生活、女性の拘置所生活はどういったものかなどを調査しました。また、よく間違えられる留置所との違いも解説しています。
この記事を書いた人
フリーランスライター
フリーランスライター、高田里美(たかださとみ)。大学は日本語・日本文学科を専攻。同時にドイツ史に興味を持ち、語学学校に通いながら研究に励む。ドイツ史研究歴は約20年で、過去に読んだヨーロッパ史の専門書は100冊以上。日本語教師、会社員を経て結婚し、現在は歴史研究を続けながらWebライターとして活躍中。
そもそも拘置所とはどんな場所?
拘置所と聞くと「悪いことをした人が入る場所」という認識があったとしても、実際どういった人が入所しているか知らない人も多いのではないでしょうか。そこで、そもそも拘置所とはどういった場所なのかを説明します。
留置所との違い
留置所と拘置所はどちらも被疑者・被告人を刑事収容施設ということは共通していますが、この二つの施設の違いは管轄の違いです。留置所は警察署が管轄する場所で、拘置所は法務省管轄にある施設です。数は留置所の方が多く、各都道府県警察内に全国約1300か所あります。それに対して拘置所は全国に8か所です。
役割としては警察の留置所は、逮捕して身柄を確保した人物を収容し、何日も続く場合は拘置所に収容するのが原則といえます。しかし実際には拘置所にそれだけ拘留する余裕が無く、捜査機関は留置所を代用刑事施設として収容できるのです。そのため留置所に被疑者を拘留するケースが増え、警察署にいるために自白の強要を誘発するという問題も指摘されています。
刑務所との違い
拘置所と刑務所の違いは、簡単にいうと裁判の判決前に入れられる場所が拘置所で、裁判が有罪になって刑罰を受ける場合が刑務所です。ただし有罪であっても、死刑囚は拘置所にそのまま収監されます。
なぜ死刑囚が拘置所のままかというと、刑務所は受刑者が刑務所内で働くことで刑罰を受ける場所ですが、死刑囚は死刑が刑罰なので刑務所で働かないためです。そして死刑を執行する刑場も、拘置所の中にあります。
刑務所生活は辛い?いじめ・お金問題や性事情など受刑者の実態を紹介
拘置所での生活の実態は?
刑が決まるまで一時的に入る拘置所はどのような生活なのか解説していきます。
1日のスケジュール
拘置所での一日のスケジュール(平日)を紹介します。規則はあるものの、刑務所よりも自由に過ごせる点が特徴です。まずは拘置所での1日のスケジュールを、
- 未決者:まだ刑が確定しない被疑者・被告人
- 既決者:有罪の判決が確定している人物
に分けて紹介します。
未決者の1日のスケジュール
未決者の場合のスケジュールは以下の通りになります。
自由時間は雑談をしたり、娯楽将棋や読書、新聞を読んだりして過ごしています。拘置所はお金があれば、日用品や本や食品も購入できるのです。そのために、部屋の人とコーヒーを買ってコーヒータイムを過ごす人も見られるそうです。