稲葉事件の犯人の交際相手「畑中絹代」の現在は?概要や警察の問題も紹介

稲葉事件で発覚した警察の問題

警察の組織問題が浮き彫りとなった

稲葉事件は当事者だけの問題ではなく、警察組織の問題も浮き彫りとなった事件となりました。ここでは稲葉事件によって、どのような問題がわかったのかを紹介します。

点数制のノルマ

厳しいノルマが課せられていた

当時の道警は覚せい剤の所持で逮捕すると10点、それが5g以上だと+5点と細かく設定された点数制でした。そして、2人で30点以上というノルマが課せられていたといいます。また、ノルマが達成できないと罰則まであったといいます。

稲葉圭昭は機動捜査隊の時代からこの仕組みがあったといい、上司から「110番じゃメシ食えんぞ。とにかくエス(情報提供者)を作れ、エスから署に電話がかかってきたら一人前だぞ」と教えられたのだそう。

情報提供者はスパイの頭文字で「エス」と呼んでいたという

逮捕の内容で点数を課していき、達成できなかったならば罰則があるというシステムは、事件の検挙をあげるための意欲以上に、稲葉事件のような事件が起こるように仕向ける発端になったといえるのではないでしょうか。点数が高くなるような事件をでっちあげる事件が起こるのは、ノルマ制と表裏一体といえそうです。

覚醒剤密輸の見逃し

麻薬の密輸を見逃す代わりに拳銃の摘発を目論んだという
出典:Wikipedia

稲葉事件が発覚する前まで、暴力団員などと手を組んで覚せい剤密輸なども見逃したりしていたようです。2000年に元暴力団員の男が、稲葉に拳銃の大量摘発の計画を持ち掛けています。内容は香港マフィアが違法薬物を密輸するのを3回見逃して油断させ、4回目で拳銃を100丁密輸した荷受人の中国人たちを逮捕しようというものでした。

この話に北海道警察と函館税関が乗ったそうですが、覚せい剤を見逃した時点で元暴力団員の男は失踪してしまったために、覚せい剤の密輸を見逃しただけで拳銃も摘発できずに終わったというのです。こういった事実も事件後に稲葉の供述で明らかになっていきました。

銃器対策室の裏金化

架空の領収書を使用した虚偽の申請があったという

稲葉事件の後ですが、2003年に北海道警裏金事件と呼ばれる警察の不正経理が発覚しています。内容はエス(捜査協力者)がいたという虚偽の申請を本部に請求し、その費用を警視以上の幹部が指摘に流用していたというのです。そのために虚偽の領収書も作成していました。

そもそも裏金がなければ現場の刑事たちも、エスに自己資金を投じる必要もなかったといえるのではないでしょうか。エスへの報酬を不正会計してしまったことは、北海道警察だけの問題ではないものの、稲葉事件に集約されておりわかっているのは氷山の一角といえるのかもしれません。

稲葉事件の畑中絹代の現在に関するまとめ

いかがでしたでしょうか?今回稲葉事件にかかわっていた畑中絹代に焦点を当てて解説しましたが、この事件は多くの謎も残っており、色々な問題が尽きない事件だったといえます。そんな中で事件の当事者の一人だった畑中絹代という女性が、今後巻き込まれることなく生活していたらよいと感じました。最後までお読みいただき有り難うございました。

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