河童
河童は日本の妖怪で、水神の依り代や仮の姿ともいわれています。体格は子供のようで、体は緑色か赤色であり、頭頂部にはお皿があるといわれています。その皿が乾いたり割れたりしてしまうと力を失うそうです。
口にはくちばしがあり、背中にはカメのような甲羅を背負い、手には水かきがあり肛門は3つあるのだそう。体臭は生臭くて、姿は猿やカワウソのようだと表現されています。主に川や沼に住んでいるといわれ、伝承によると主にいたずら好きと描かれることが多いようです。
またその一方泳ぐ人をひっぱり溺れさせたり、尻子玉を抜いて殺したりもしたともいわれています。尻子玉とは人間の肛門内にあると想像されていた臓器で、竜王に税金として納めていると考えられていたそうです。
シーサーペント
シーサーペントとは海で目撃される、細長く巨大な体を持つ別名・大海蛇と呼ばれる生き物です。中世の世界地図には海洋にシーサーペントの絵が多く描かれています。
目撃談は世界各地に残っており、例えばイギリスのコーンウォールの海で目撃されている「モーガウル」は、角があって首が長く体長は6〜12mあるそうです。その他の証言も総合すると、「たてがみのようなものが生えていた」「潮を吹いていた」や「ワニのような頭をしていた」などいくつか分類できるといいます。
そのために大ウナギや新種の生物、または恐竜の生き残りなど色々な説が出ています。海洋の巨大生物は、1976年に体長5m近くの新種のサメが発見されたりと、これからも新たな発見があるのかもしれません。
バジリスク
バジリスクはヨーロッパで蛇の王とされている伝説の動物です。外見はただの蛇ではあるものの、頭に王冠を彷彿させる模様があるといいます。しかし中世頃から鶏と蛇が合わさったような容姿になっていき、雌鶏の卵をヒキガエルがふ化させて生まれるといわれました。
そして物語でバジリスクの恐ろしさはどんどん大げさになっていき、ついには火を吹いたりするようになっていきます。現在もファンタジーの世界に度々登場する存在となっており、貴族や団体の紋章にも取り入れられたりしているのです。
ケンタウロス
ケンタウロスはギリシャ神話に登場する、上半身が人間で下半身が馬の姿をした種族です。神の子であるとも、神と馬の間に生まれた子供ともいわれています。好色で酒好きな暴れ者ですが、出自によって性格が変わってくるようです。
中には医学の祖と呼ばれる「ケイローン」など、数々の賢者も描かれています。ケンタウロスの起源は古代ギリシャで、東方の民族スキタイ人を怪物視して生まれたのではと考えられているようです。
スキタイ人は馬上から弓を射ることを得意としていました。ただしケンタウロスは「牛殺し」という単語が語源という説もあり、牧夫ではないかと否定的な意見も出ているようです。
ナーガ
ナーガとは東アジアのインド文化圏で、頭が7つある蛇の事を表します。釈迦が悟りを開くときに守護したといい、仏教に竜王として取り入れられて以来、仏法の守護神として祀られました。
天気を制御する力を持ち、怒ると干ばつに、沈めると雨を降らすといいます。チベットでは木の上に住むともいわれました。元来コブラを神格化したものでしたが、インドで竜の信仰と合体し中国や日本にも伝わっています。