「ジェフリー・ダーマーに弟がいるって本当?」
「テレビのインタビューで家族が出ていたよ」
ジェフリー・ダーマーとは、1990年代にアメリカ合衆国を騒がせた連続殺人犯の男性です。17名の男性を猟奇的に殺害していたことから、「ミルウォーキーの食人鬼」と呼ばれ話題となりました。
凶悪な事件を起こしたジェフリー・ダーマーへの関心はアメリカを中心に高く、現在も家族に注目が集まっているようです。そこでこの記事では、ジェフリー・ダーマーの弟である「デイビット・ダーマー」がどういった人物かを中心に解説していきます。
この記事を書いた人
フリーランスライター
フリーランスライター、高田里美(たかださとみ)。大学は日本語・日本文学科を専攻。同時にドイツ史に興味を持ち、語学学校に通いながら研究に励む。ドイツ史研究歴は約20年で、過去に読んだヨーロッパ史の専門書は100冊以上。日本語教師、会社員を経て結婚し、現在は歴史研究を続けながらWebライターとして活躍中。
連続殺人犯「ジェフリー・ダーマー」とは?
ジェフリー・ダーマーは、アメリカ合衆国のオハイオ州やウィスコンシン州で13年間の間で17人の男性を殺害し、屍姦・人肉食をした人物です。ジェフリーの最初の殺人は1978年で、好意を抱いた男性を殺害し屍姦、その後家の床下で遺体を解体し近くの銛に遺棄しています。
その後しばらくは他人に自慰行為を見せて保護観察処分になったりしているものの、10年間ほど殺人に手を染めていませんでした。しかし1987年にゲイバーの見習いコックを殺害すると、連続して殺人に手を染めるようになっていきます。手口は「睡眠薬入りの飲み物を飲ませて絞殺する」といったもので、1990年にミルウォーキーのスラム街に住み始めてから益々激しくなっていきます。
新居に移った後も殺人を繰り返していき、この頃には理想の恋人を作るためとしてロボトミー手術を試みたり、遺体を食したりと殺人も猟奇的になっていきました。そして17人目の犠牲者が出た後に、手錠をぶら下げた少年が警察に助けを求めたことで事件が発覚。
警察官が中に入ると、中には大量のバラバラ殺人の写真や冷蔵庫には犠牲者の頭部などが入っていたのだそう。あまりの臭いに家宅捜索では防護服を着て作業をし、野次馬達は運び出される冷蔵庫に嘔吐したといいます。
ジェフリーは逮捕後936年の禁固刑が下され、コロンビア連邦刑務所に収監されました。しかし1994年に刑務所のシャワールームを清掃中に黒人収容者に撲殺されてしまいます。撲殺の理由は詳しくは不明ですが、ジェフリーの被害者に黒人が多いことから、人種差別の問題も関係しているのではと憶測されているようです。
ジェフリーダーマーが起こした事件について、更に詳しく知りたい方は以下の記事をご参照下さい。
ジェフリー・ダーマーとはどんな人?ミルウォーキーの食人鬼の全て
ジェフリー・ダーマーには弟がいる?
ジェフリー・ダーマーは異常な連続殺人犯ですが、現在も半生がドラマ化されたりと話題になっているのも事実です。そのためにジェフリーの家族もしばしばメディアに出演しています。そこでここでは、ジェフリーの弟などの家族について解説していきます。
6歳下に弟「デイビット」がいた
ジェフリー・ダーマーは、父と母、そして弟の4人家族です。弟の名前は「デイビット」といい、ジェフリーの6歳年下でした。父親のライオネルは化学企業に勤める会社員であり、母のジョイスは精神不安定気味の女性だったそうです。
ジョイスはジェフリーを妊娠している時につわりが酷いため、医師からモルヒネなどの鎮痛薬を処方してもらい、多いときは1日に26錠も服用していたといいます。そしてジェフリーが6歳の時に弟のデイビットが生まれますが、この頃からジェフリーは1日中動かないこともあり、ほとんど笑顔を見せない子供となっていったそうです。
とても不安定な家庭環境
ジェフリー・ダーマーの家庭は、父親は家庭を顧みない仕事人間であり、母親は精神的に安定しないためにお世辞にも良い家庭環境とはいえなかったようです。母の精神状態はジェフリーが生まれた後も悪化していき、日常的に夫婦喧嘩が絶えなかったといいます。
母親は症状が更に悪化し寝たきりになってしまい、父親も子供よりも妻の世話が忙しい状況でした。母親は薬物を大量摂取し頻繁に自殺未遂を繰り返し、癇癪を起こしてばかりだったといいます。特に2番目の子供を妊娠した時に益々酷くなり、薬漬けの日々となっていました。
ジェフリーが高校生の頃には、家の中をロープで2分し住み分ける程仲が悪化していたそうです。結果1978年に両親が離婚し、弟のデイビットは母に引き取られ、ジェフリーは父親が引き取っています。ただし当時18歳だったジェフリーは成人とみなされ、ジェフリーは半ば見捨てられた存在でした。結局ジェフリーは父と再婚した継母と共に実家に残ることとなっています。