北九州一家殺人事件をわかりやすく解説!犯人の現在も紹介

日常的な拷問と束縛

松永たちは主に電気コードを使った拷問を行った

松永容疑者は緒方容疑者とともに、被害者たちに日常的な拷問と束縛を行いました。被害者たちの心を徹底的に支配するためです。マンションでの生活は基本的に自由はなく、外出はもちろんのことマンション内の移動にも細かい規則がありました。

会話から睡眠、食事、排泄にいたるまで全て松永の許可が必要だったのです。もし、規則を破れば電気コードを使った通電という名の拷問を受けることになります。感電死しかねない危険な拷問は、まだ幼い10歳の子どもにも行われました。

社会から孤立させ、生活も束縛することで松永たちは被害者たちの行動や精神を思いのままにしていったのです。

家族同士の殺し合い

北九州一家殺人事件の相関図
北九州一家殺人事件の相関図

知人男性や緒方の家族を完全に支配した松永容疑者は、遂に家族同士の殺し合いを実行させました。それは、遺体の解体までも家族たちにやらせるという非常に残酷なものです。

まず犠牲となったのは、北九州市に来て間もなく知り合った知人男性でした。松永は彼の娘にも虐待を手伝わせたあげく、衰弱死させたのです。そのうえ、その罪を娘に押しつけました。

そして、次に犠牲となったのが緒方容疑者の家族です。松永は最初に緒方の父親を感電死させ、緒方の母親は緒方と緒方の妹夫婦に絞殺するよう仕向けました。続いて、妹夫婦や姪甥の殺害もするよう仕向けたのです。

犠牲者実行犯松永容疑者の行動
知人男性松永知人男性の娘に共犯である文書を書かせて、支配下においた。
緒方の父親松永・緒方何気ない悪口を持ち出して、緒方の姪に「お前のせいで死んだ」と伝える。
緒方の母親緒方・緒方の妹夫婦殺害することを「緒方一家の決断」と決めつけた。
緒方の妹緒方・緒方の義兄・緒方の姪緒方の妹が精神的に壊れたと主張し、案に殺害指示を仄めかした。
緒方の義兄松永・緒方衰弱死すると分かっていながら見捨てた。
緒方の甥緒方・緒方の姪・知人男性の娘「死んだ母親のもとへ行かせるのが良い」と姪を説得し、緒方と姪に殺させた。
緒方の姪緒方の姪・知人男性の娘「死にたい」という言葉に頷かせて、緒方に殺させた。

恐ろしいことに、いずれも松永自身は手を出しておらず、全て互いを殺し合うよう相手に示しただけでした。詳しくは上記の図表をご覧ください。

松永は遺体の解体に関しても容赦がなく、家族たちに解体方法を選ばせて処理していました。ミキサーや鍋で煮込むなど、むごたらしい解体方法ばかりです。処理された遺体はトイレや海に流されました。

殺人から遺体解体までを家族間で行わせ、幼い子どもまで巻き込んだ緒方一家殺人事件。松永容疑者の残虐性がよく表れた特徴的な殺害方法といえます。

北九州一家殺人事件の犯人「松永太」の本性

主犯の松永太(左側)と共犯者の緒方純子(右側)
出典:デイリー新潮

北九州一家殺人事件の主犯である松永太容疑者には、下記のような異常性がある性格をしています。

  • サイコパスに近い性格
  • 異常なまでの虚言癖を持つ
  • 女性関係が派手で執着心が強い

彼の反社会的な性格が北九州一家殺人事件という残忍な殺人事件を引き起こしたといっても過言ではありません。身近にいる反社会性人格障害者を見分けるためにも、松永太という人間の性格を探ってみましょう。

サイコパスに近い性格

サイコパスとソシオパスの特徴を持っている

松永太容疑者は、言動や行動からソシオパスよりもサイコパスに近い性格の持ち主だといえます。ソシオパスは衝動的に行動し、同じ考えを持つ人間にならば共感を示すこともできます。

しかし、サイコパスは計画的に行動し、良心などは欠片もありません。松永は心理的支配や遺体遺棄の方法などにこだわる一方で、緒方容疑者を含めて犠牲者たちの痛みや苦しみを何とも思っていません。

逮捕後の裁判においても、「緒方一家の問題で自分は関係ない」と主張していました。緒方容疑者への執着などソシオパス的な要素も見受けられますが、「計画的で良心がない」「罪悪感がない」などからサイコパスに限りなく近いといえるでしょう。

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異常なまでの虚言癖を持つ

松永の虚言癖は幼少期からみられた

松永容疑者は幼少期から異常なまでの虚言癖を持っていました。自分のことを「名門大学卒のエリート」などと偽り、必要以上に偉そうに見せたりすることが多い人物です。

こうした虚言癖も上記で述べたサイコパスの特徴のひとつです。また、家族同士の殺し合いを平気で指示し支配欲が強いことも松永が反社会的人格障害であることを示しています。

女性関係が派手で執着心が強い

女性を振り向かせる手腕に長けていた

反社会的な人格を持っているとはいえ、松永容疑者は社交的で話術に長けていました。もちろん、こちらもサイコパス的な特徴なのですが、彼の場合は倫理観すらも持ち合わせていません。

妻子を持つ既婚者でありながら緒方容疑者と不倫をしていたり、付き合う相手の母親と関係を持つこともありました。実際、緒方の母親や妹とも身体の関係があったとされています。松永容疑者には、一般的な倫理観や道徳観は通用しないのです。

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