隠れた名曲あり!モーツァルトの代表曲15選【ジャンルごとに分けて紹介】

「合唱曲編」モーツァルトの代表曲2選

レクイエムについてもご紹介します。

最後は合唱曲です。このジャンルでもモーツァルトは美しい曲を作っておりますので、代表的なものをご紹介します。

レクイエム

レクイエムというのは死者のためのミサ曲のことを言います。モーツァルトのレクイエムはヴェルディ、フォーレなどのものと並んで「三大レクイエム」と言われています。

このレクイエムは依頼者が不明で、かつ作曲中にモーツァルトが死亡し、35歳の短い生涯を終えました。死因が不明なこともあり、このレクイエムに関するエピソードは様々な憶測がされています。最終的にはモーツァルトの弟子が曲を完成させたと言われています。

Ave verum Corpus

「アヴェ・ヴェルム・コルプス」はカトリックの典礼で用いられる宗教曲です。この曲はモーツァルトが妻・コンスタンツェの療養を世話にした合唱指揮者のために作曲されました。

3分程度の短い曲ですが、静謐な美しさや豊かなハーモニーが魅力の傑作です。

モーツァルトの曲に関する豆知識

90%が長調?モーツァルトはどうして明るい曲ばかり作曲したの?

モーツァルトの特徴と言えば、殆どが明るい曲だと言われています。それはどうしてなのでしょうか?モーツァルトは明るい曲が好きだったのでしょうか?

実は、結論からいうと、当時は明るく軽やかな曲に需要があったからです。当時は「ロココ様式」(ギャラント様式)という流行があり、ファッションや美術も淡く明るい色彩と繊細なものが好まれました。端的に言うと「可愛い」ものが流行っていたのです。

音楽も同様に軽やかで明るいものが流行でした。前時代のバッハヘンデルの厳しさと比べてみると、モーツァルトの音楽が「軽快で可愛らしい」ということがよくわかるでしょう。

またこれはモーツァルト個人の音楽の趣味というよりは、当時の貴族たちの好みでした。音楽家がフリーランスで活躍するようになるのはベートーヴェン以降ですので、モーツァルトは当時の貴族たちの需要をよく理解して作曲していたと言えるでしょう。

しかしモーツァルトの短調の曲にはそのような「愛想笑い」のない静かな美しさが宿っており、彼の本質がどのような音楽だったのか、まだまだ底が見えないのも魅力的ですね。

モーツァルトの音楽が「胎教」に良いって本当?

モーツァルトの音楽に関して、「妊娠中に聴くと良い」「頭が良くなる」「α波が出る」という噂もありますが本当なのでしょうか?音楽的な視点で、少し考察してみたいと思います。

先述の通りモーツァルトの曲は殆どが長調(明るい曲)で、テンポや強弱が曲中で大きく揺れ動くこともあまりありません。ですので、聴いていると自然とリラックスした気分になり、妊婦さんの健康にも良い可能性はあります。

「リラックスできる」「テンポや強弱が安定している」という特徴は、作業用や勉強用のBGMにも適していることを表しています。お勉強や仕事が捗って、「頭が良くなる」ということも、あったかも知れませんね。

ただし、何よりも聴いている人がモーツァルトの音楽を「素敵だな」「心地良いな」と感じることが大前提です。自分にとって心地良い音楽が一番健康に良いはずです。

意外過ぎる?モーツァルトのおもしろエピソードと意外な曲

俺の尻をなめろ(Leck mich im Arsch)

衝撃的なタイトルですが、実在するモーツァルトの楽曲です。曲名は「この野郎」というような、意味のないスラングだという説もあります。この曲はモーツァルトが演奏家たちと愚痴を言って盛り上がるために、お酒の席で作られた曲と言われています。

実はモーツァルトには、下品な冗談が大好き、と言う意外な一面があるのです。あまりに小学生並のセンスなため19世紀まではこの事実にはなるべく触れないようにされていたらしいのですが、最近は彼の大らかで快活な性格の裏付けとしてよく紹介されています。気になる方は是非、調べてみてください。

モーツァルトについてのまとめ

いかがでしたでしょうか?モーツァルトのオペラは、今お話を読んでも違和感のない面白さがあると思っています。華麗な音楽と取っ付きやすさが特徴ですが、時折底知れない奥深さを見せるのも魅力です。

皆さんもぜひ、お気に入りの曲を見つけてみてくださいね。

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