地球誕生はいつ?何年前?誕生から現在までの歴史を年表付きで分かりやすく紹介

「地球っていつどのようにして誕生したの?」
「地球誕生から現在までの歴史を簡単に知りたい!」

皆さんは地球の歴史をご存知でしょうか?「宇宙の塵が集まってできた」「地球は隕石同士の衝突でできた」など、古くから多くの研究者たちは地球の起源について議論を交わしてきました。

私たちがいる星・地球

測量技術の発展により、地中深くの古い時代の地層が調査された結果、地球は過去に宇宙を作り出した超新星爆発によって生じた星間物質が集まって形成されたと考えられています。

なんと宇宙空間に浮遊している隕石や月と同じ組成割合をしているというのだから驚きです。この地球が誕生した後、太陽による影響を受けながら、独自の生態系を生み出し、そして私たち人類は生み出されました。

しかしながら私たち人類が誕生したのは、ごく最近のことです。というのも地球は46億年前に誕生した後、数十億年もの間、大気を構成する空気や海を作り出し、その土台を作っていたためでした。

この記事では地球誕生後、私たち人類が誕生するまでの46億年を年代別に解説し、地球カレンダーや地球に関する雑学をご紹介したいと思います。一緒に地球の歴史を紐解いていきましょう。

この記事を書いた人

一橋大卒 歴史学専攻

京藤 一葉

Rekisiru編集部、京藤 一葉(きょうとういちよう)。一橋大学にて大学院含め6年間歴史学を研究。専攻は世界史の近代〜現代。卒業後は出版業界に就職。世界史・日本史含め多岐に渡る編集業務に従事。その後、結婚を境に地方移住し、現在はWebメディアで編集者に従事。

 誕生はいつ?地球誕生から人類誕生までの歴史年表

46億5000万年前 – 「太陽誕生後~地球誕生前」

原始惑星に衝突する隕石

138億年前、「ビッグバン」という非常に大きな爆発現象によって、宇宙は作り出されました。ビッグバンが起きたことで、素粒子が誕生し、その後水素、ヘリウムと続きました。

宇宙空間を漂う水素やヘリウムなどのガスたちは、ゆっくりと回転しながらガスの濃い部分ができるようになり、大きな塊となって円盤状の形になります。その結果中心部の密度が上昇し、水素同士による核融合反応が起きてエネルギーを発するようになりました。これが「原始太陽」と考えられています。

そして原始太陽によって作られたエネルギーが宇宙空間に放出されることで、太陽周囲のガスや塵たちが衝突・合体を繰り返すようになりました。

46億年前 – 「地球誕生」

マグマオーシャン
地球が誕生したころは地表は全てマグマで埋めつくされていた

原始太陽のエネルギー放出によって合体したガスや塵たちは、5000万年程の時間をかけ次第に巨大化し、「原始惑星」が誕生しました。これが地球です。

誕生したばかりの地球の表面はドロドロに溶けたマグマで埋めつくされていました。大気は水素とヘリウムしかなく、太陽を取り巻く環境と似ています。しかしこれらの大気は非常に軽いため、太陽風によってほとんどが吹き飛ばされてしまいました。

46億年~5億4000年前 – 「先カンブリア時代」

やがて太陽の活動は弱まってきます。それにより太陽風の影響も少なくなってきました。

その頃には地球の表面のマグマの活動性も低下し、放射冷却によって温度が下がったことで「地殻」ができます。地殻上でマグマの噴火が起き、それと共に二酸化炭素やアンモニアなど新しい空気が大気中に放出されました。

40億年前に大気中の水蒸気が凝結し、雨として地表に降り注いだことで最初の海が作られます。しかし、その頃の地球は大気はもちろん地表も荒れた状態で、生物が生きられる環境にありませんでした。

それから約2億年程の時間が経った38億年前、ようやく海中で生命が誕生します。最古の生物といわれるラン藻類です。これらは日光によって光合成し酸素を生み出します。その後30億年という長い時間をかけて大気中の酸素を増やし、生物が生息できる環境を整えていったのです。

先カンブリア時代に誕生したラン藻類

30億年の間にも生物たちは母なる海より誕生します。初めは原核生物や細菌類などの目に見えない小さい生物たちばかりでした。徐々に生物たちの進化や多様化が進み、6億年前にはエディアカラ動物群という、クラゲやウミエラなどの無脊椎動物らが誕生しました。

そして先カンブリア時代の末期、5億4200万年頃より生物たちは「カンブリア爆発」という爆発的な多様化を起こします。

5億4000万年前~2億5000万年前 – 「古世代」

先カンブリア時代末期より5億3000万年頃にかけて起きた「カンブリア爆発」によって生物たちはさまざまな多様化を見せます。先カンブリア時代に見せたような進化とは異なる多様化のため、今日でも先祖をさかのぼることのできていない動植物が多く存在します。

カンブリア爆発によって多くの生物たちが出現した

カンブリア爆発の原因は今でも研究中で、これというはっきりした原因はわかっていません。しかし遺伝学の研究により、カンブリア爆発の発生した2000万年程の時期に一気に生物が多様化したというよりも、実はもっと前から生物の多様化は始まっていたのではないかと考えられています。

他にも「カンブリア爆発の前に一度生物たちは絶滅し、新たに誕生したという説」や「スノーボールアース(全地球凍結)に関連しているのではないかという説」など多くの諸説が検討されています。今後の研究によって原因が判明するのが楽しみですね。

カンブリア爆発終了した頃から、三葉虫やバージェス動物群、貝類、サンゴなどの生物が続々と出現するようになります。また最初の脊椎動物である魚類が誕生します。

三葉虫

生物たちの登場だけでなく、大気中にオゾン層が形成されるようになり、紫外線の影響が少なくなりました。その結果、維管束植物や昆虫類が誕生・出現し、やがて大森林が作られるようになります。陸上でも生物が住める環境が整ったことで、海中から陸へ、両生類が進出するようになりました。

しかし古世代末期の約2億5100万年頃、地球歴史上最大の大量絶滅が発生しました。これにより90%近くもの生物たちは絶滅し、特に海洋生物たちは96%が死に至りました。

この絶滅の原因にはいくつか仮説がありますが、最も有力視されているものが「酸素の急激な減少」です。この頃スーパープルームと呼ばれる大規模の火山活動が発生しました。この火山活動によって発生した大量の二酸化炭素やメタンガス、硫黄化合物などが大気中に放出されたことで、酸素濃度が著しく低下したと考えられています。

しかし時間の経過とともに火山活動が落ち着いたことで、空気中の二酸化炭素濃度やガスが減少し、以前の大気が戻りました。多くの新しい生物たちが誕生して、現在にまでルーツがある昆虫や爬虫類が出現し始めました。

古世代は生物の誕生だけではありません。巨大大陸である「パンゲア大陸」も出現したのです。

パンゲア大陸

パンゲア大陸は古世代末期にローレンシア大陸、バルティカ大陸、ゴンドワナ大陸、シベリア大陸の4つの大陸が次々と移動し衝突したことによって誕生しました。これによってほぼ全ての大陸が地続きになり、多くの動植物たちが大陸を移動していきました。

2億5000年前~6500万年前 – 「中世代」

古世代末期の大量絶滅をまぬがれた生物たちは中世代に入り、多様な進化を遂げていきます。海ではアンモナイトや二枚貝などの生物が出現するようになりました。特にアンモナイトは中世代の海洋生物の代表です。

では陸上生物の代表は何かと言うと「恐竜」です。中世代に入ってから、脊椎動物の代表として恐竜が誕生し、陸上における大型の生物として繁栄します。現在に至るまで多くの化石が発見されており、540種類が確認されています。

恐竜

恐竜は肉食、草食とそれぞれの食性で発展していきます。とくに草食恐竜のエサとなる植物たちも進化し、茎を伸ばしたり、花を咲かせる被子植物が繁栄するようになっていきました。

しかしそんな中世代においても大量絶滅の時がやってきます。およそ6600万年前頃、地球に直径10km程度の巨大な隕石が衝突したのです。この衝突により発生した塵やガスなどが地球を覆い、太陽光を遮りました。その結果、地球は寒冷化し植物は枯れ、恐竜や他の生物たちも地球から姿を消しました。

本当に隕石が原因?恐竜はいつ、なぜ絶滅したのか?その理由を徹底解剖

6500万円前~現代 – 「新世代」

新世代に入り、大気の塵やガスも落ち着き再び地球に生命が住める環境が整ってきました。それに伴い海洋や気候も変化してきます。インドの亜大陸は大陸移動により北上し、ユーラシア大陸と衝突したことで、標高8000mを超えるヒマラヤ山脈が形成されました。

アフリカ大陸では気候の関係により乾燥化が進み、草原や砂漠ができます。草原では植物が独自の進化を遂げ、高温や乾燥に強いイネ科の植物が繁栄しました。

6500万年前頃、霊長類の祖先ともいわれるプルガトリウスの化石が見つかりました。その頃は樹木の上で生活する種が大半でしたが、徐々に地上に適応してきます。最古の人類と考えられている化石が700万年前の地層から発見されており、その前後から地上に進出していたと考えらえています。

400万年前の地層から完全な二足歩行型の猿人であったアウストラロピテクスの化石が発見され、ホモ・エレクトゥスなどの原人へ進化していきます。ホモ・エレクトゥスは初めて火を使った原人であり、猿人と比べ脳の比重も増していました。約20万年前頃から私たち現生人類の祖であるホモ・サピエンスが出現し、大陸に広がっていきました。

アウストラロピテクスの化石

ホモ・サピエンスからクロマニョン人などに分化し、各地で地域に合わせた発展を遂げました。壁画や埋葬、武器の作製などもこの頃からになります。

思考力が高まったことで、現代に至るまでに多くの文明や分化を築き上げてきました。地球の歴史を紐解いてみると、私たち人類の歴史は非常に浅いことがわかりますね。

地球の歴史を1年のカレンダーで見ると

地球

地球カレンダーとは、地球誕生から46億年の歴史を1年間365日に当てはめ表したものです。

1月1日地球誕生(46億年前)
2月9日海と陸ができる(41億年前)
3月21日ラン藻の出現(36億年前)
4月
5月
6月
7月10日細胞内に核を持つ真核生物の出現
8月
9月27日多細胞生物の出現(12億年前)
10月
11月20日魚類の出現(5億年前)
12月3日
12月11日
12月16日
12月19日
12月25日
12月26日
12月27日
12月31日
12月31日23:57
大森林ができ、脊椎動物が陸上へ進出する
恐竜時代が始まる
原始的な哺乳類登場
鳥類の出現
恐竜時代の全盛期
恐竜全滅
哺乳類の繁栄
人類の祖が誕生する
産業革命

このように地球の歴史を当てはめています。このカレンダーをみると、私たち人類の歴史はたった1日しかありません。地球の歴史はそれほど長いのです。

地球に関する面白い雑学

地球が誕生した当時の1日はわずか5時間だった!?

1日の長さは地球が自転する時間

現在の地球は1日あたり24時間です。しかし地球が誕生したばかりの頃は決してそんなことはありませんでした。なんとその当時の地球は1日あたり5時間程度であったともいわれているのです。

そもそも地球の1日の長さというものは地球は1回転する時間を指しています。46億年前に地球が誕生したばかりの頃は地球の回転するスピードが速く、わずか5時間程で回転していたと考えられていました。

ではなぜ1日の長さは24時間と長くなったのでしょうか。原因は「摩擦」によるものだと推測されています。この摩擦は地上と大気の摩擦や、潮の満ち引きによる摩擦、地球内部のマントルと核の摩擦など、多くの要因によって回転スピードに影響しました。

今でも地球が1回転するスピードは遅くなっており、この先1日あたりの時間はどんどん長くなっていくかもしれませんね。

地球の大半の水が飲めない!?

地球は大半が水で覆われている

地球は太陽系の中で唯一水のある天体です。地表の7割を水が覆っており、その内90%以上が海です。

海水は塩分濃度の非常に高いため、海水を飲むと体内の塩分濃度も上昇してしまいます。それと共に細胞内に取り込んでいる水分が体外へ排出され、脱水症状を引き起こすほか、体の多くの機能が低下し、最悪の場合死に至る可能性もあります。

そのため、地球にある水の中で何も手を加えずに飲める水分の量は3%程といわれています。

地球の中心が熱い理由とは!?

地球の構造

地球は小さな惑星同士や隕石が衝突したことにより誕生しました。誕生した当時の地球はマグマで覆われており、非常に高温でした。時間が経つにつれ、地球の熱は冷め、表面が固まり、土や岩石へと変化します。

しかしこの時内部のマグマは、高温のまま液状で残りました。そして内部にあるマグマと、私たちが普段歩いている地上との間にはマントルという厚い壁があります。この壁は地上へ熱を伝えにくくする働きがあり、このマントルのおかげで私たちは地上で暮らすことができています。

地球誕生に関するまとめ

地球誕生の秘密を解説してきました。いかがでしたでしょうか。

地球は46億年前に誕生し、多くの時間や過程を経て現在の状態にまでなりました。地球カレンダーでもご紹介しましたが、私たち人類の歴史は地球と比べたらわずか数分の出来事でしかありません。

この記事を参考にさらなる地球の秘密に迫ってみるのも面白いかもしれませんね。長い記事となりましたが、お読みいただきありがとうございました。

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4 COMMENTS

匿名

凄くわかりやすく書いてあって凄いと思いました。自学を書くのに参考にさせてもらいました。すごくわかりやすくどのように地球が誕生したのかがよくわかりました。ありがとうございます。

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