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インダス文字とは?成り立ちや特徴、解読方法とその条件を解説

「インダス文字ってなに?」
「インダス文字の特徴って?」
「インダス文字が未解読の理由とは?」

インダス文字とは、紀元前2500年~紀元前1800年頃のインダス文明で用いられていた文字の事を言います。

これまで多くの研究者によって、あらゆる歴史の謎が解明されてきました。しかし、「インダス文字」に関しては、現時点で解読も難しく、全くのお手上げ状態とされています。

そこでこの記事ではインダス文字の概要や特徴をご紹介しつつ、どうして未だに未解読なのか、その理由や解読の条件、ほぼ同時期に使われていた他言語との比較も合わせてお伝えしていきます。

インダス文字とは?文字の秘密に迫る

インダス文字の印章

インダス文字の概要

冒頭でもお伝えした通り、インダス文字とは紀元前2500年~紀元前1800年頃のインダス文明で用いられていた文字になります。

【謎に迫る】インダス文明とは?文字や遺跡、場所、特徴など全てを解説

インダス文明の都市遺跡であるハラッパ―遺跡を発掘調査した際に、石で作られた印章にインダス文字が記されていました。

ハラッパ―遺跡

このインダス文字は現在のインド大陸において発達した3系統の文字の一角をなしているとされていますが、研究が進んだ今でも文字は未解読のままです。

インダス文字の特徴

インダス文字は印章や土器、青銅製品、象牙などに記されており、5000近くもの多くの資料が発掘されています。刻まれている文字は多岐に渡り、研究により400字近い文字があると考えられています。

400字程あるインダス文字

仮に400字程文字があるとすると、この一文字で音を表す表音文字とするには多過ぎます。そのため、文字を組み合わせることで表意および表音を意味していると推測されています。

インダス文字は未解読?その理由とは

インダス文字の解読は20世紀初頭からずっと行われてきました。ある研究者はドラヴィダ語から解読を試み、またある研究者はアーリア語からの解読に努めました。

しかし解読はできませんでした。解読するための条件が揃っていなかったためです。かつて解読不可能とされていたエジプトの文字「ヒエログリフ」が解読できたのも、この解読するための条件が揃っていたからでした。

インダス文字の解読に必要な条件

インダス文字と似ていると言われるロンゴロンゴ文字

言語の種類

インダス文字は現在推測されているだけでも400字程あるとされています。組み合わせることで表意・表音の文字になると考えられていますが、これだけでは一体何を意味しているのかが見当もつきません。

例えば日本語の場合、ひらがなで「かばん」と表記したとします。英語では「バッグ」となります。インダス文字は「●× △■ ◎★」と記載されることになりますが、「●×」が意味する音が「か」なのか「バ」なのか判断がつきません。それだけでなく文字の組合せも複雑なため、現状、この言葉だろうとアタリをつけることも難しい状況なのです。

他言語との対比

インダス文明は先住民ドラヴィダ系民族が作り上げた文明とされていますが、インダス文明には各地から多くの民族が流入していたと考えられています。そのため各地の言葉が流入し、混ざってインダス文字が作られた可能性があります。

わかりやすくお伝えすると、日本語の中に英語が混ざっているということです。例えば「わたしはライスが食べたいです」といった文章があったとします。私たちは「ライス」という言葉が「ごはん」を意味していることを知っているため、文章の意味を理解できますが、インダス文字の場合、そもそも一文字が何を意味しているのかわかっていません。

また他の言語と比較できる対象が見つかっていないのも、インダス文字解読の妨げとなっています。例えば、この後後述するヒエログリフです。この文字も解読の手立てがないと諦められていました。

しかしロゼッタ・ストーンという石板が発見されたことで解読の糸口が見つかったのです。このロゼッタ・ストーンにはヒエログリフ、デモティック、ギリシア語の3つの言葉を用いてまったく同じ内容の文章が記されていました。

インダス文字の場合においても、このロゼッタ・ストーンのような他言語による文章の対比があれば解読の手がかりをつかむことができるでしょう。インダス文明はメソポタミア文明との交流もあったとされているため、今後の発掘調査や研究が進むことで、何かしらの手がかりを見つけられる可能性があります。

インダス文字の解読にはAIが使われている

人工知能「AI」

現在、インダス文字の解読にはAIが使われていることをご存知でしょうか?1964年、ユーリ・クロノーゾフをリーダーとするソ連の研究チームが当時のコンピューターを利用し、統計分析の手法を用いてインダス文字の解析を行いました。

この解析の結果、文法やその他の特徴に合致する言語としてドラヴィダ語が挙げられました。その5年後には別の研究チームがコンピューターを利用して、さらなる解析を進めていきました。

2004年にインダス文字は言語ではなく何かを象徴しているのではないか、という論文が発表されましたが、この仮説を証明するためのサンプルが少なく、仮説の検証すらできていません。

インダス文字と他の言語の違い

ヒエログリフ

ヒエログリフ

古代エジプトで使用されていた象形文字の一つです。エジプトがペルシアに侵略されたことで、文字も使用されなくなり、忘れ去られていました。

1799年、ナポレオン率いるエジプト遠征軍がアレクサンドリア近郊の町でヒエログリフが記載されている石板を発見しました。発見された町の名にちなんで、「ロゼッタ・ストーン」と名付けられたこの石板はエジプトの研究所に運ばれました。1801年、フランス軍がイギリス軍に降伏し、フランス領であったエジプトの文化財はすべてイギリスに引き渡され大英博物館の所有物となりました。

ロゼッタ・ストーン:上段、中段、下段でそれぞ記されている言語が違う

ロゼッタ・ストーンは3つの文字が刻まれており、上段が神聖文字であるヒエログリフ、中段に民用文字であるデモティック、下段にギリシア文字となっています。イギリスの学者たちはロゼッタ・ストーンに刻まれている内容は全て同じ内容であると仮説を立て、解読にあたっていましたが破損部分も多く検証ができませんでした。

そんな中、1822年フランスの言語学者シャンポリオンがヒエログリフの解読に成功したと発表しました。彼はこれまで多くの学者がヒエログリフは表意文字と考えていたところを表音文字として捉えたことで解読に成功したのです。

楔形文字

楔形文字

古代メソポタミアで使用されていた文字です。紀元前3100年頃より使われ始めたと考えられており、多くの粘度版にその痕跡が残っています。

よく間違われやすい点として、楔形文字は象形文字ではありません。象形文字とは動物や物の形を模して略した形から成立した文字です。それに対して楔形文字は掘る形や方向で意味を表すため、象形文字には含まれません。

楔形文字はシュメール語を書くための表語文字としての立ち位置でしたが、交易相手のフェニキア人によって簡略化し、他の民族にも広まっていきました。後にシュメール語だけでなく、アッカド語を書く際にも用いられるようになりましたが、アレクサンドロス大王の遠征により、楔形文字の文化は廃れ、やがて忘れ去られることとなりました。

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楔形文字を記した粘度版は多く発掘されていましたが、さまざま文字の代用として使われていたことも相まって複雑化し、解読は困難を極めていました。そんな中1847年にイギリスの軍人ローリンソンによって解読できたことが発表されました。彼はイランにあるザクロス山脈ベヒストゥーンの絶壁に多くの楔形文字が彫られていたことを利用して、何度もその壁によじ登り文字を書き写し、研究を続けたことで解読に至ったのです。

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インダス文字に関するまとめ

インダス文字についてご紹介してきました。いかがでしたでしょうか。

インダス文字は参考となる資料も少なく、また文字が多いことからも解読困難な文字の一つです。今後、遺跡から発掘される新たな資料やAIの進化により、インダス文字の解読の糸口が見つかるかもしれません。

現在インダス文明の遺跡がある周辺は紛争の多い地帯のため発掘調査は思うように進んでいませんが、新たな発見があることを祈るばかりです。ぜひこの記事を参考にインダス文字に興味を持っていただけましたら幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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