スレイド
イギリスで圧倒的な人気を誇るバンドで、1969年にファースト・アルバム「ビギニング」を発表しデビューを飾ります。派手な衣装とポップでわかりやすい音楽性で、ティーンエイジャーを中心に人気を集めました。
1971年のシングル「だから君が好き」で初の全英シングルチャート1位を獲得します。翌年に発売されたライブ・アルバム「スレイド・アライブ」では全英アルバムチャート2位、スタジオ盤「スレイド?」では第1位に輝きました。
1970年代まではイギリスでの人気とは裏腹に、アメリカでの人気は伸び悩んでいました。しかし1983年にアメリカのロックバンドであるクワイエット・ライオットが「カモン・フィール・ザ・ノイズ」をカバーして大ヒットを記録。これによってオリジナルのスレイドにも注目が集まり人気を獲得しました。
アリス・クーパー
アメリカで最も有名なグラム・ロックのバンドでありアーティストです。ボーカルであるアリス・クーパーは出生名をヴィンセント・デイモン・ファーニアといいましたが、現在はアリス・クーパーに改名しています。
1969年にアルバム「プリティーズ・フォー・ユー」でデビューし、5作目のアルバムとなる「スクールズ・アウト」がティーンエイジャーを中心に大ヒットして一躍スターとなりました。
1973年に発売されたアルバム「ビリオン・ダラー・ベイビーズ」のプロモーションでは、収録曲である「アリスは大統領」になぞらえてアメリカ大統領選挙に出馬したというエピソードも残っています。
7枚目のアルバムの「マッスル・オブ・ラヴ」を最後にバンドとしてのアリス・クーパーは解散してしまいますが、2011年にロックの殿堂入りを果たしました。
グラムロックの特徴
華やかできらびやかなファッション
2017年に再び注目されたグラムファッション。カラフルな色使いやラメ・スパンコールをあしらったキラキラの装飾など、とにかく派手な印象があると思います。ロンドンブーツ(英語ではプラットフォーム・ブーツ)と呼ばれる厚底のブーツもグラムファッションの特徴のひとつです。
デヴィッド・ボウイは親日家で有名で、ステージパフォーマンスに日本文化の歌舞伎や和服の要素を取り入れていました。1973年のツアーでは、ファッション・デザイナーの山本寛斎がステージ衣装を手掛けています。
デヴィッド・ボウイと親交が深く、ファッションの最先端でもあるケイト・モスもグラムファッションを取り入れています。彼が亡くなった翌日には追悼の意を込めて、デヴィッド・ボウイのプリントTシャツを着用していました。
レディ・ガガは2016年のグラミー賞でジギー・スターダストをモチーフにした衣装を着てパフォーマンスを披露したと言います。
魅惑的で色気のあるメイク
男性アーティストが施したメイクも中性的と言われる要因のひとつでしょう。日本では1990年代に黄金期を迎えるビジュアル系ロックにも影響を与えました。
1960年代にはロックシンガーのアーサー・ブラウンが悪魔のようなメイクをしたり、さらに古くはロックンロールの創始者であるリトル・リチャードが白塗りのメイクなどをしていました。
しかしマーク・ボランを始めとするグラム・ロックで用いられた中性的で妖艶なメイクには、悪魔や白塗りのメイクには無い魅力がありファンたちを熱狂させたのでしょう。
グラムロックの影響
影響を受けたアーティスト
グラム・ロックはその後のアーティストたちに大きな影響を残しました。
1973年にイギリスでデビューしたクイーンもそのひとつです。クイーンは活動初期にはきらびやかな衣装をまとい、メイクをして演奏していました。その為「グラムロックの残りカス」と酷評されましたが、その後の成功はここで語るまでもないでしょう。
ローリング・ストーンズもグラムロックに影響を受けていた時期があると言います。1970年代中盤から1980年代初頭までのコンサートでの衣装も、ロンドンブーツに派手な衣装というグラムファッションに身を包んでいました。
パンクロックバンドのザ・クラッシュのミック・ジョーンズはモット・ザ・フープルの追っかけをしていましたし、ヘヴィメタルバンドのAC/DCのボーカルであるブライアン・ジョンソンはグラムロックバンドに所属していたことがあります。
キャプションにマルコシアスバンプと記載すべきではないか。あまりにもミュージシャンへの敬意を欠いてはいないか。