宮沢賢治の名言集や関連書籍
「宮沢賢治詩集」
宮沢賢治の詩集は他の出版社でも出ていますが、岩波書店から出ているものが一番収録数が多いです。
正直、昔の言葉で読みにくいと思います。しかし宮沢賢治の言葉はリズムや音の響きも重要なので、安易に訳さずにそのままの音を楽しんで欲しいです。よく分からなくても、とりあえず音読してみるというのも良いでしょう。
「写訳春と修羅 」
齋藤陽道という今注目の写真家が、宮沢賢治の詩集「春と修羅」を「写真」で訳すという面白い企画の本です。
詩の解釈は人それぞれですが、その解釈について聞く機会は少ないものです。この本はそれを写真にすることで、言葉にできない思いが溢れ出ているようで、とても幸せな読書時間が過ごせました。
「かなしみはちからに 心にしみる宮沢賢治のことば 」
教育学者の齋藤孝監修による、宮沢賢治の言葉と美しい写真が楽しめる本です。宮沢賢治の名言を集めた本は他にも出版されていますが、この本は余計な解釈を載せずにシンプルでわかりやすく、宮沢賢治の言葉そのものがスッと心に響いてきます。
言葉の出典が書かれているので、詳しく知りたければその出典となった話を辿ることができます。いつでも手に届くところに置いておき、ちょっとした時間に少しずつ読んでみたくなるような、生活の潤いになってくれそうな本です。
宮沢賢治に関するドラマや映画
宮沢賢治の食卓
鈴木亮平が宮沢賢治を演じたドラマです。最愛の妹であったトシとの物語は、涙無くしては観られませんでした。「永訣の朝」という有名な詩も登場します。
宮沢賢治というと「銀河鉄道の夜」などの作者としての表情しか知らない人は、このドラマを見ると、宮沢賢治のバックボーンが見えてきて、作品の奥行きをさらに感じられるのではないでしょうか?
蜜蜂と遠雷
国際ピアノコンクールに出場する若きピアニスト4人の物語です。原作であった恩田陸の同名小説が本屋大賞と直木賞を受賞していたこともあって、映画は公開前から大きな注目を集めました。
この作品の中で、課題曲として与えられたのが「春と修羅」でした。これは作曲者菱沼忠明が宮沢賢治の詩からインスパイアを受けたそうです。この曲を藤倉大が4人の個性を考えて違うアレンジを作り、作中で披露されます。
松坂桃李が演じる明石の演奏には、「春の修羅」にある「あめゆじゅとてちてけんじゃ(雨雪をとってきてちょうだい)」もモチーフに使ってあります。宮沢賢治の詩を思い浮かべると、さらに曲の解釈が深くなり、心を動かされます。
宮沢賢治の名言についてのまとめ
いかがでしたか?気になる名言があったら、ぜひ原典にあたって見ると、また深い理解が得られるでしょう。
宮沢賢治の作品は、短編が多いので読みやすいです。「銀河鉄道の夜」など子供の頃に読んで知っていると思っても、歳を重ねてから読むとまた違った感想を抱く人が多いので、この機会にぜひ再読して欲しいです。
この記事を通して、道に迷っている人にそっと寄り添ってあげる、気持ちを強くしてあげられる言葉に一つでも出会えたなら幸いです。
よくわかりました。
これからも頑張ってください