【年表付】古墳時代とは?当時の生活や服装、食事、主な出来事まとめ

太田天神山古墳:墳丘長210m

東日本で最大の「太田天神山(おおたてんじんやま)古墳」

群馬県太田市にある東日本で最も大きい前方後円墳。全国規模では28番目の大きさ。古代群馬県の一帯は「上毛野(かみつけの)」と呼ばれ、東日本を代表する強大な豪族が存在していました。被葬者はわかっていませんが、上毛野を統治していた首長クラスの人物、もしくは日本書紀に登場する「荒田別(あらたわけ)」という人物ではないかとされています。

纒向石塚古墳:墳丘長96m

最初期の前方後円墳とされる「纏向石塚古墳」
出典:Wikipedia

箸墓古墳と同様に、纏向古墳群を構成する1基。全長は96mながら纏向遺跡内で最も古いとされ、箸墓古墳に先立つ前方後円墳成立初期の古墳として重要な意味を持っています。今後、纏向石塚古墳を弥生時代の墳丘墓とするか、前方後円墳の前身とするかで、古墳時代の始まりが早まる可能性もあるのです。被葬者はわかっていません。

稲荷山古墳:墳丘長120m

稲荷山古墳出土鉄剣

埼玉県行田市のさきたま古墳群を構成する1基。いわゆる「稲荷山古墳出土鉄剣(いなりやまこふんしゅつどてっけん)」が出土したことで非常に有名な古墳です。

この鉄剣に刻まれた銘文には「獲加多支鹵大王(ワカタケル大王)」とあり、熊本県の江田船山古墳から出土した鉄刀にも同様の名前が刻まれていました。古事記や日本書紀によると、第21代雄略天皇の本名が「わかたける」であることから、獲加多支鹵大王とは雄略天皇のことだと判明しました。

この事実は、稲荷山古墳や江田船山古墳が築造された5世紀後半には、ヤマト朝廷の支配地域が関東から九州まで及んでいたことの証明でもあり、世紀の大発見として評価されています。なお、稲荷山古墳出土鉄剣は国宝に指定されています。

古墳時代の主な出来事の年表まとめ

以下より、古墳時代に起こった主な出来事を年表にして見ていきます。しかしながら、この時代は史料が乏しいうえ、謎の4世紀を含んでいるため、明確な年代が割り出せない部分があります。またこの時代には、まだ元号が誕生していないため、おおよその西暦と世紀のみ表記しています。ご了承ください。

200年代(3世紀初頭~中期):古墳時代の始まり

箸墓古墳 拝所

纏向遺跡に「纏向石塚古墳」、そして最初の巨大前方後円墳「箸墓古墳」が築造されたことで、古墳時代が幕を開けました。

300年代頃?(4世紀頃?):三韓征伐

神功皇后による三韓征伐の結果、朝鮮半島の広域を支配下に置きました。また日本武尊の活躍をあえて推測するならば、おおよそこの頃の出来事と思われます。

400年代(5世紀):倭の五王が朝貢

第15代応神天皇

5世紀の初めから末期にかけて、日本の5代の大王(天皇)が大陸の宋に朝貢していました。

倭の五王は「讃(さん)」、「珍(ちん)」、「済(せい)」、「興(こう)」、「武(ぶ)」と呼ばれ、讃は第15代応神(おうじん)天皇、第16代仁徳(にんとく)天皇、第17代履中(りちゅう)天皇のいずれかとされ、珍は第18代反正(はんぜい)天皇、済は第19代允恭(いんぎょう)天皇、興は第20代安康(あんこう)天皇、武は第21代雄略天皇とする説が有力です。

400年代(5世紀前期~中期):大仙陵古墳築造

大仙陵古墳(仁徳天皇陵) 拝所

日本最大、面積では世界最大の大仙陵古墳(仁徳天皇稜)が築造されました。また仁徳天皇の「民のかまど」の逸話をあえて推測するならば、やはり5世紀前期~中期頃の出来事なのではないかと思われます。

527年(6世紀):磐井の乱

筑紫君磐井の墓と伝わる「岩戸山古墳」

朝鮮半島南部へ出兵しようとしたヤマト王権軍に対し、九州の筑紫君磐井(つきしのきみいわい)という人物が反乱を起こした事件です。日本古代史における最大の反乱とされています。最終的には、物部麁鹿火(もののべのあらかび)というヤマト王権側の豪族によって鎮圧されました。

538年(6世紀):仏教伝来

諸説ありますが、おおよそこの頃に百済経由で日本に仏教が伝わったとされています。他には552年説などがあります。

500年~600年代(6世紀末~7世紀中期):古墳時代の終焉

古墳時代の終期には諸説ありますが、6世紀末頃には前方後円墳が作られなくなり、646年の薄葬令によって、完全な終わりを迎えました。

古墳時代に関するまとめ

いかがでしたでしょうか?

古墳時代には今なお多くの謎が残されていいます。記録がほとんど残っていない謎の4世紀の間に、日本列島の広範囲を支配する統一王権が誕生していることは間違いなく、日本の成り立ちを知る上では非常に重要な時代と言えます。今後の発掘調査や考古学の発展によって、僕たちの暮らす日本のがどのようにして形作られていったのが、明らかになってくることを期待せずにはいられません。

今現在、全国各地に多くの古墳が残されています。約1600年以上前に造られた巨大前方後円墳を訪れ、古代日本の息吹に触れてみるのも、古墳時代の楽しみ方のひとつですね。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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1 COMMENT

卑弥呼の父(埴岡寂諦)sakurako_sakurako0131@yahoo.co.jp

卑弥呼ファン集まれーで検索してねー。

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