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ニューディール政策とは?内容や成果を分かりやすく簡単に解説

ニューディール政策は全世界を大不況に巻き込んだ世界恐慌の打開策として有名な政策です。小学校から歴史の授業では出てくるものの、具体的にどんなことをし、結果としてどうだったのかはあまり具体的に触れられていません。

よく触れられているのは公共事業の拡大ですが、それ以外にもさまざまな政策が打ち出され、実行に移されていました。クローズアップされる公共事業はもちろんのこと、金融政策や農業政策など、実施された内容は思いのほか多岐にわたっています。

実は2度行われたこの政策、一体どんな目的があり、どんな政策が実行されたのでしょうか。そして、気になる成果はどうだったのでしょうか。

今回はニューディール政策が実施された背景とその理由、具体的な政策の中身と、今も議論が続く成功・失敗の理由についてお話します。どうぞ最後までお付き合いください。

この記事を書いた人

一橋大卒 歴史学専攻

京藤 一葉

Rekisiru編集部、京藤 一葉(きょうとういちよう)。一橋大学にて大学院含め6年間歴史学を研究。専攻は世界史の近代〜現代。卒業後は出版業界に就職。世界史・日本史含め多岐に渡る編集業務に従事。その後、結婚を境に地方移住し、現在はWebメディアで編集者に従事。

ニューディール政策とは?分かりやすく簡単に解説

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ニューディール政策とは、教科書では「新規巻き直し政策」と訳されています。しかし、巻き直しと言われてもイマイチピンとこないのではないでしょうか。そもそも何から巻き直したのかがわかりませんよね?

ニューディール政策を実行したフランクリン・ルーズベルト

世界恐慌のさなか、1933年に大統領に就任したフランクリン・ルーズベルトが公約として掲げ、就任後に即実行した政策を総称してニューディール政策と呼んでいます。つまり、ニューディール政策とは、1つの政策のことではなく、複数の政策をまとめてこう呼ぶのです。

実はこの政策の総称である「ニューディール」とは、1889年に出版された小説『アーサー王宮廷のコネチカット・ヤンキー』(原題:A Connecticut Yankee in King Arthur’s Court )で主人公である「モーガン」が実施した政策から取られています。後につけられた俗称ということになりますね。

アーサー王宮廷のコネチカット・ヤンキー』の原書

具体的な内容は後で触れますが、ニューディール政策の目的は以下の3点に絞られます。

  • 失業者の救済
  • 銀行の救済
  • 労働者への支援と各種産業の改善

政府がこれらのことに直接介入することは、当時極めて異例な措置でした。しかし、悪化するアメリカ経済を見過ごすことはできなかったルーズベルトは大統領選挙で公約として国民に約束したのです。

これがニューディール政策になります。

ニューディール政策がはじまった理由と背景

ニューディール政策がはじまった理由は、世界恐慌の影響で失業者が激増したことがそのもっとも大きな理由です。

1929年、ニューヨークのウォール街にある証券取引所で、当時の最有力株であったゼネラルモーターズの株価が大暴落。それに煽りを受けた他の産業の株価も暴落し、未曾有の不景気に見舞われたことが世界恐慌の発端です。その後、アメリカ経済に依存していたヨーロッパを中心にこの不況は伝播。結果として一部の国と地域を除いた全世界が経済不況に陥りました。

プラカードを掲げて更新する失業者
出典:Wikipedia

アメリカは当初、世界恐慌は自然に収束すると楽観視していました。しかしその兆しは現れることなく、当時のフーバー大統領は任期満了により退任します。この後選ばれたのが、ニューディール政策を打ち出し、アメリカ経済の回復を目指したルーズベルトとなります。国民の間でも景気回復を熱望する声も多かったため、自然とルーズベルトは選ばれていったのでしょう。

世界恐慌発生時の大統領、ハーバード・フーバー

世界恐慌を深刻に受け止めなかったフーバーに変わり、ルーズベルトは大統領就任後に公約で掲げたこれらの約束を実行したのです。

ニューディール政策の中身

学校の教科書では具体的な政策内容について触れられることの少ないニューディール政策。その理由は政策が2回に分けられていたことと、その政策のボリュームの多さです。第1次、第2次ともに趣旨が大きく異ならないため、教科書ではまとめられてしまっています。

本章では、第1次と第2次のニューディール政策を、実施された内容ごとに詳しく説明していきます。

第1次ニューディール政策

第1次ニューディール政策が実施された期間は1933年からになります。就任からわずか100日で整備を進めたルーズベルトは、日曜日も返上して各種政策を政府主導で実施しました。その主な内容は6つ。

  • 緊急銀行救済法
  • テネシー川流域開発公社発足
  • 市民保全部隊の組織
  • 全国産業復興法の制定
  • 農業調整法の制定
  • 労働者を徹底的に守るための政策

これらのうち特に注目されるのはテネシー川流域開発公社の発足です。しかし、これら以外にも注目すべき内容は数多く、失業者が世界的に増えたコロナウイルスによる不況で「同様の政策はできないか」という期待感が高まったのは事実です。

演説ではラジオを多用していたルーズベルト

それでは1つずつ詳しく見ていきます。

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