ヘレン・ケラーはアメリカ合衆国の教育家・社会福祉家・著作家です。自身が視覚と聴覚の重複障がい者でありながら、障がい者の教育・福祉の発展に貢献した人物です。「目が見えず、耳が聞こえない」という状況から言葉を習得し、独自の勉強方法で「話す」ことまで習得しました。
彼女の言葉には人を励まし、心に響く「人の本質」を考えされられる名言が多く残されています。多くの人が彼女の言葉から、「本当の美しさは何処で感じるのか?」「努力をすることにおいて必要な心がけ」を読み取ることができるのです。
彼女が残した珠玉の名言を紹介します。教育者でもあり、著者でもあった彼女の言葉は多く残されており、どの言葉も素晴らしく選ぶのが難しいですが、15の名言を選びました。彼女の境遇から得た言葉は、非常に重みがある者でありきっと人生の道標となってくれます。
ヘレン・ケラーの名言と発言の意図や背景
人生は冒険か無かの二択である
人生は危険に満ちた冒険か、もしくは無か、そのどちらかを選ぶ以外にはありません。
障がいを持ちながらも精力的に活動したヘレンらしい言葉です。危険を避けることは簡単ですが、人生は危険を犯しての「冒険」を求めるか、もしくは無しかない、言葉の裏には危険を犯しても冒険を選ぼうとするヘレンの気丈さも垣間見えます。確かに人生は冒険か無か、どちらかしかなく恐れず突き進む強さを身に着けたいものです。
幸せとは視野の広さを持つこと
幸せとは、視野の広い深遠な知識を持つことです。その知識とは、嘘と真実、低俗なものと高尚なものを見分ける力です。
「幸せ」を掴むためには、視野の広い知識を持つことだという言葉です。確かに広い視野を持つことにより、色々なことを「幸せ」に感じることができるでしょう。心が余裕がない時に今一度考えみたい言葉です。
目が見えるのに見ようとしないことは悲しいこと
盲目であることは悲しいことです。けれど、目が見えるのに見ようとしないのは、もっと悲しいことです。
盲目であるヘレンは、やはり世の中が見てみたいのだと思います。ただし、見えていても眼を向けない人がたくさんいることに警鐘を鳴らしています。
素晴らしいものは心で感じること
世界で素晴らしく、最も美しいものは目で見たり手で触れたりすることはできません。それは心で感じなければならないのです。
ヘレン・ケラーは目は見えませんが、その代わりに非常に触覚や聴覚は優れていて、握手をしただけでその人の感情がわかったそうです。そんなヘレンでも、本当に美しいものは手で触れるものではなく、心で感じることだと教えてくれています。本当の美しさは目先のものではないということでしょう。
小さな善意は貢献へと変わる
人々の思いやりがあれば、小さな善意を大きな貢献へと変えることができるのです。
ヘレンが関わった福祉事業は多くの人の寄付や支援が差し伸べられていました。その事実は、色々な人の善意が集まって救われている人がいたことを改めて感じることができます。私たちも、思いやりをもって行動を行えば、きっと救われる人がいると気づかせてくれます。
敵は「ためらい」である
私たちにとって敵とは、「ためらい」です。自分でこんな人間だと思ってしまえば、それだけの人間にしかならないのです。
確かに自分がここまでしか出来ないと自分でリミットを作ってしまえばそこまでです。ヘレンが起こした「言葉を取り戻す」という奇跡のように、ここまでと諦めてしまわず立ち向かうことが大事と感じさせられます。
諦めずにいれば夢は叶う
諦めずにいれば、あなたが望む、どんなことだってできるものです。
諦めずに努力することが大事だという言葉と感じます。「諦める」ということは、楽な道ではあるのですが、可能性を閉じてしまう手段なので何事も、前向きに諦めずに行動したくなる言葉です。
今日の失敗を悲しまず、明日の成功を見なさい
元気を出しなさい。今日の失敗ではなく、明日訪れるかもしれない成功について、考えるのです。
失敗はどうしても落ち込んでしまいますが、明日の成功を考えて頑張れば、成功に繋がっていくのかもしれません。人生は失敗の連続ですが、この言葉のように、前を向いて歩いていきたいものです。
自分の欠点を見つめなさい
自分の欠点を直視し認めることです。ただし欠点に振り回されてはいけません。忍耐力・優しさ・人を見抜く力を欠点から学びましょう。
自分の欠点を認めることは人は潜在的に嫌がるものです。しかしそこを乗り越えてこそ、更に自分を高めていけるものです。そして、そこから忍耐・優しさ・人を見抜く力を身に着けることにより、より自分自身を成長させるものなのかもしれません。難しいことですが、是非取り入れてみたい一言です。
人の苦しみを和らげてあげることに生きている意味がある
人の苦しみを、やわらげてあげられる限り、生きている意味がある
ヘレン自身も、多くの人に助けられて支えられて生きてきたために、よりありがたさを感じていたのかもしれません。人が苦しんでいる時に、手を差し伸べて話しを聞いてあげたりして、少しでも楽にしてあげることが出来たら、そこで人を一人救ったということに気づかせてもらえます。
大志を抱くものは、小さなことにこだわるべからず
大きな目標があるのに、小さなことにこだわるのは愚かです。
小さな失敗などをずっと引きずってしまったり、そういう時人間は足を止めてしまうことがほとんどです。しかし目標に到達するには、そんな暇はない、人生は有限なのだと教えてもらえる言葉です。ヘレン自身もこの気持ちで、教育や執筆などを行ってきたのでしょう。
目に見えないものは永遠に変わらない
目に見えるものは移ろいやすいけれども、目に見えないものは永遠に変わりません。
視覚に囚われずに、心で見るものは変わらないということでしょう。ヘレンにとっては、花が咲いている時も散った後も、きっと同じ「本質」が見えており美しさを感じていたのだろうかと想像できる一言です。
人生は勇気を持って挑むか棒に振るか
人生はどちらかです。勇気をもって挑むか、棒に振るか。
社会に出ると特に痛感する言葉です。同じことを繰り返す事の方が楽ではあるのですが、新たな一歩を勇気を出して踏み出すことが大事です。人生を棒に振るという強い表現ですが、ずっと同じところに留まらず、飛躍していきなさいという風にもとれます。人によって受け止め方も多様にあり、活かしていける言葉です。
もしこの世が喜びばかりだと勇気と忍耐はない
もしこの世が喜びばかりなら、人は決して勇気と忍耐を学ばないでしょう。
確かにこの世が嬉しいことや喜ぶことばかりだと、人は向上心というものは育たないのではないでしょうか。きっと、ヘレンも辛い時には、きっとその先には喜びが待っていると信じて、勇気と忍耐をもって言語勉強などを励んだのかもしれません。
悲観論者は新しいことを見つけることができない
悲観論者が、星についての新発見をしたり、海図にない陸地を目指して航海したり、精神世界に新しい扉を開いたことは、いまだかつてない。
常にマイナス思考の人は、新しいものを見つけることはできない。確かに星を発見したり、新大陸を見つけたりはできないでしょう。それだけでなく、自分の中に限界を作ってしまって、新しい一歩を踏み込むのにためらいが出てしまうことになります。何かを取り掛かるときに思い出したい一言です。
ヘレン・ケラーの名言集や関連書籍
奇跡の人 ヘレン・ケラー自伝 (新潮文庫)
日本でヘレン・ケラーの本といえばこの本です。ヘレン自身の自伝を日本語訳されたもので、名言はもちろんのこと、ヘレンという人物を知ることができるおすすめの一冊です。
私の宗教: ヘレン・ケラー、スウェーデンボルグを語る 《決定版》
ヘレン・ケラーの著書でも有名な一冊です。名言も多く収録されており、視覚と聴覚を失ったヘレンが行きついた人生観を記してあります。人間としての本質を見つめている珠玉の一冊です。
わたしの生涯 (角川文庫)
ヘレンの著書で有名な一冊です。自身の人生を振り返っています。「奇跡」といわれた「水」を理解したときの、心情なども記されていて、ヘレンが物事をどのように感じていたかなども分かる興味深い一冊です。もちろん、私たちにも参考になる「心の目」を再確認することもできます。
ヘレン・ケラーの名言についてのまとめ
いかがでしたでしょうか。ヘレン・ケラーという重複障がいを持っていながら大学まで進学し、多くの社会活動を行ってきたバイタリティー溢れる行動の原動力は、名言の数々で知ることができます。私たちははたして、目が見えず耳が聞こえない状態で、日本などの異国の地に行く勇気がでるだろうか、思わす考えてしまいます。
しかし、失敗を恐れず何でも悲観的にならず前に進んでいくことによって、色々な体験をし、色々な道を切り開いていった人でした。その中で、自身の声を聴き、人としての本質や自然の本質を見つめていったヘレンの言葉を私たちも幸運にもたくさん残してもらっています。これらのヘレンの言葉で、少しでも自分自身に活かせれば、きっとヘレンも天国で喜んでくれるのではないでしょうか。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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