「瀬尾まいこの小説って面白いの?」
「本屋大賞の作品しか知らない」
このように感じている人も多いのではないでしょうか。
瀬尾まいこさんの小説はどれも温かく、私たちの心に寄り添ってくれる本ばかりです。生活の中で私たちが感じるような心境を丁寧に描いているため親近感もあり、文章がグッと心に入ってきます。
しかし、読んだことがないとどれを選んだら良いのかわからなかったり、せっかく読むなら書籍選びに失敗したくないですよね。そこで今回は、瀬尾まいこさんのおすすめ作品を6つ紹介します。
一度読み始めるとページをめくる手がとまらない瀬尾まいこさんの作品を厳選しました。ぜひ参考にしてみてください。
強運の持ち主
読んでみて
元営業のOLが占い師になって、人々の背中を押す話。
最初は真面目に、姓名判断の本を読んで聞かせていた主人公。しかしそれも面倒になり、得意の話術でやってのけるように。「ちゃんとした占い師じゃなくても、来る人を観察して、当たり障りのないことを言っていればその人の状況は分かる」「そうすると人はみんな、そうかも、と勝手に納得する」とコツをつかんでいきます。
物語には大きな起伏があるわけではありませんが、温かみのある文章で描かれています。安心したいときやほっこりしたいときにおすすめの一冊です。
みんなのレビュー
天国はまだ遠く
読んでみて
仕事でストレスを抱え、自殺しようと日本海側の民宿にやって来た女性の話です。
睡眠薬を飲んで自殺を図るも、失敗に終わります。民宿の人たちの優しさや大自然、美味しい食事に触れるうちに彼女の心は癒されていき、「自分の本当の居場所はここではない」と気づいた彼女が下した決断とはーー
重いテーマですが、物語の雰囲気は重苦しくなくスッと文章が入ってきて、読み終えたあとはほんわかとした気持ちになります。「死んでしまいたい」「生きる意味って?」と誰もが一度は感じた気持ちに寄り添ってくれる、そんな作品です。
みんなのレビュー
春、戻る
読んでみて
結婚を間近に控えたさくらの前に、兄だと名乗る青年が現れ、物語はスタートします。12歳も年下なのにさくらのことに詳しく、家族や婚約者にどんどん馴染んでいく「兄」。彼はいったい何者なのかーー
突拍子もない設定でも自然に読み進められるのが、瀬尾まいこさんの小説です。やわらかな文章で、一度読み始めるとページをめくる手がとまりません。読み終えたあとは温かな気持ちになる話です。
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卵の緒
読んでみて
瀬尾まいこさんのデビュー作で、坊ちゃん文学賞大賞を受賞した作品。瀬尾さんは当時、中学校の講師として働きながらこの小説を書いたそうです。
「自分は捨て子だ、母親とは血が繋がってない」と思っている少年の話。どんな形であれ、家族は家族。「親子」の強い絆を描いた、心温まる一冊です。
みんなのレビュー
幸福な食卓
読んでみて
「今日でお父さんをやめようと思う」と言い出した父。家を出た母。神童だった兄は大学進学をやめ…
複雑な家庭環境を描きながらも、しみじみとしたストーリー。しかし、最後に主人公に待ち受ける大きすぎる悲しみとはーー
いつもほんわかした物語を書く瀬尾まいこさんですが、この「幸せな食卓」は一味違います。涙なしでは読み進められません。
みんな切なさを抱えていても、「気づかないうちにだれかに守られている」と感じさせてくれる物語です。
みんなのレビュー
そして、バトンは渡された
読んでみて
2019年の本屋大賞受賞作品です。
母親は幼い頃に亡くし、父親は海外赴任で音信不通。継母・継父に育てられるも、親の事情に振り回され次々と親が変わる少女の話です。
親の間を「リレー」される彼女ですが、たくさんの「親」から愛情を注がれて育ちます。「親の離婚」「本当の親じゃない」というテーマの偏見やイメージが覆る、幸せな気持ちになるストーリーです。
みんなのレビュー
まとめ
いかがでしたか?
今回は、瀬尾まいこさんのおすすめ作品をを6つ、紹介しました。「複雑な家庭環境」「仕事のストレス」といった重いテーマの物語にもかかわらず、読んでみるとやわらかな気持ちになる不思議な力のある瀬尾麻衣子さんの作品。
過去に精神疾患を抱えた瀬尾さん自身の経験が源なのかもしれません。人々に寄り添った、優しい物語を書かれる小説家なのでしょうね。
どの作品も、読む人を傷つけないほんわかとした雰囲気をまとっています。安心したいとき、生きるのに疲れてしまったときに、手に取ってみてはいかがでしょうか。
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