死ぬことは何でもないが、名誉を失うのは毎日死ぬようなものだ
死ぬことは何でもない。しかし征服されて名誉を失ったまま生きながらえるのは毎日死ぬようなものだ
征服されて名誉を失ったままで、という言葉には重みがあります。彼の最期は南大西洋の孤島セントヘレナ島に幽閉され、ほとんど監禁生活に等しい生活を強いられていたといいます。そんな中でのナポレオンの心境は想像に余りあります。しかしそんな生活の中でも彼は膨大な回想録を記しており、現在でもナポレオンを知る貴重な資料となっています。
賢人は現在を語る
愚人は過去を語り、狂人は未来を語る。しかし賢人は現在を語る
いつまでも過去の栄光にすがりついたり、誇大妄想を抱いていることは愚かなことだということでしょう。過ぎ去った過去でもまだわからない未来でもなく、現在を精一杯生きることが一番賢いのだと教えてくれる言葉です。
四千年の歴史が諸君を見つめている
兵士諸君、ピラミッドの頂から四千年の歴史が諸君を見つめている
エジプト軍の騎兵隊との戦いに兵士を鼓舞するために言った言葉です。この戦いでナポレオン率いるフランス軍は、エジプト軍に対して大勝を収めています。そしてこのエジプト遠征時にフランス軍が持ち帰った「ロゼッタ・ストーン」によって、古代エジプト神聖文字が解読されたというのも、歴史の面白いところでもあります。
敵意のある新聞は銃剣よりも恐ろしい
敵意のある四つの新聞は、千の銃剣よりも恐ろしい
現在でもいえる価値観といえます。新聞などの情報の影響は計り知れないものがあり、敵意のある新聞を書かれると情報によって人々の心理も操作されるものです。現在でも「フェイクニュース」が話題となっていますが、ナポレオンも実際の戦いよりも情報による操作の方が恐ろしかったのかもしれません。
決して落胆しないことだ
決して落胆しないこと。それが第一の将軍の素質である
決して落胆しないこと、わかっているけれども中々実行できない人も多いのではないでしょうか。人間は基本防衛本能により、トラウマは刻み込まれてしまうといいます。失敗に対して気にしてしまうのが人間ですが、そこを早く切り替えて物事を進めることのできる人が、将軍の一番の資質ということなのでしょう。