ミッドウェー海戦とは?もし勝っていたら?敗因や目的をわかりやすく解説

米機動隊、日本艦隊に忍び寄る

B17の攻撃を回避する空母赤城、魚雷を全て回避したことには驚かされる
出典:Wikipedia

丁度ミッドウェー基地の空襲が行われていた頃、アメリカ軍機の空襲を受けていました。日本軍が米軍を発見、空母赤城などが応戦し撃破しています。この時赤城は、10発魚雷が打ち込まれていますが全て回避したといいます。

撃退したとはいえミッドウェー基地がまだ稼働していると判断した日本軍は、ミッドウェー島の再空襲を決定します。この時司令部では「ミッドウェー島攻略が敵艦隊の殲滅(せんめつ)」がどちらを優先するかの選択を迫られました。そして南雲は攻撃してきた爆撃機の腕が悪かったために、アメリカ艦隊は近くにいないと判断します。一般的に空母のパイロットの方が腕の良いパイロットが乗っているためです。

アメリカ軍空母、日本軍に気づかれずに静かに近づいていた
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南雲司令部は、ミッドウェー島の攻撃を決断し、艦船攻撃用の爆弾から基地爆撃用の爆弾に変更するよう指示しました。丁度完了した頃、敵艦隊発見の知らせが飛び込んできたのです。

アメリカ側はミッドウェー航空隊の活躍によって、南雲機動部隊の位置をほぼ特定し攻撃部隊を向かわせます。この時日本は、まだ米艦隊が近くにいることを知りませんでした。攻撃部隊が南雲機動部隊に向かっている時、日本の航空機がアメリカの部隊の上を飛んでいますが、雲の上を飛んでいたために見落とすという不運が起こっています。

参謀の草野少将は艦種を知らせよと命じたという
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そして敵軍を別の航空機が発見し、「敵らしきものを発見」と連絡。この時「敵らしき」という内容から命令の変更には不十分と判断した部隊は「艦種を知らせよ」と指示しますが、その後空母を伴う部隊であることがわかったのです。

山口少将はすぐに攻撃するように進言したが却下されている
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南雲司令官ミッドウェー基地への攻撃中止を命令し、再度魚雷装備を命じました。この時第二航空戦隊司令官の山口多聞少将が兵装転換をせずに直ちに攻撃をするべきと進言しますが、南雲司令官に受け入れられませんでした。その作業の最中に米軍の攻撃部隊が戦艦上空に現れたのです。

日本三空母炎上してしまう

急降下するアメリカ軍戦闘機
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爆弾の乗せ換えと同時に第一次攻撃隊の収容をしなければなりません。南雲司令官は、攻撃隊の収容を優先しました。その間にアメリカ空母から押し寄せた爆撃機が攻撃をしかけてきます。この時の攻撃は、日本軍の戦闘機と対空砲火で撃退しています。

そして兵装転換が終わり、最初の零戦が飛び立った時に、アメリカ軍急降下爆撃機が次々と現れたのです。「敵急降下!」と加賀の見張り員が叫んだ時には手遅れだったといいます。

空母赤城、この船体に2発爆弾が落とされた
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この時護衛の零戦は低空の敵機を撃退していた時であり、上空ががら空き状態でした。その隙をついて爆撃機は日本機動部隊4隻の空母のうち、固まっていた「赤城」「加賀」「蒼龍」に爆弾を落とします。赤城は2発、加賀は3発、蒼龍は3発被弾。

魚雷、これが誘爆を誘ったという
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爆撃を受けた時、装備を変えたために魚雷が格納庫に沢山ある状態で、そんな中で爆弾が落ちたので魚雷と誘発し大爆発を起こしてしまいました。そして航空機の燃料などに引火し、火の海となってしまったのです。こうして日本海軍の空母は、わずか数十分で戦闘不能に陥り、その日の内に沈没してしまいました。

飛龍の反撃と沈没

攻撃を受け大破した戦艦飛龍
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そんな中この時点で、離れていた「飛龍」は無傷でした。飛龍の司令官山本多聞少将はすかさず反撃の航空機を敵空母に発進させます。

飛龍から飛び立った攻撃部隊はアメリカ空母「ヨークタウン」を攻撃、撃沈させます。しかし残りの米軍攻撃隊の攻撃が飛龍に集中したために、4発の爆弾を受け、飛龍も沈没しました。

夜戦の検討と日本軍撤退

軽巡洋艦に移乗した南雲中将は、「今より攻撃を行う、集まれ」と集合命令を出しました。日本空母3空母炎上の知らせを聞いた連合戦艦旗艦大和の艦橋の雰囲気は一変したといわれています。山本長官は水上の戦闘は困難と判断し、アメリカ機動部隊に夜襲を行う命令を出しています。

しかし偵察機が夜間を索敵すると、炎上している米空母の後ろに更に米空母4隻を発見と報告。これに南雲中将はまさかという声が上がったといいますが、報告を信じ山本司令官に「敵空母4隻ありと自軍4隻沈没」を報告。山本長官は第二艦隊司令官近藤中将に機動部隊統一の指揮を指示。南雲部隊第二艦隊に合流し、米軍との戦闘継続の旨を山本司令官に伝えています。

作戦は中止となってしまった

そして山本長官は第二艦隊と南雲機動隊に夜戦の中止と主隊への合流を命じます。命令により日本軍は撤退を開始。3時間後にはM1作戦自体の中止も発表。こうして日本連合艦隊は作戦に失敗し、撤退を余儀なくされたのです。

ミッドウェー海戦を扱った作品

ミッドウェイ

全米初登場1位を獲得したミッドウェー海戦の真実を描いた超大作です。日米の豪華キャスト作品で、日本映画界の重鎮もキャストで出演しています。戦争ヒューマンドラマに傑作です。是非見て欲しい1作です。

BBC 世界に衝撃を与えた日25 ミッドウェー海戦

BBCが作製したドキュメンタリードラマです。太平洋戦争の明暗を分けたミッドウェー海戦を特集しています。運命の5分間で敗北した瞬間に迫っています。

証言・ミッドウェー海戦―私は炎の海で戦い生還した! (光人社NF文庫)

ミッドウェー海戦を生き残った船員たちの証言を聞き、あの時何が起こっていたのかを教えてくれる本です。貴重な証言ばかりで、壮絶な体験を赤裸々に綴ってあり、戦闘の激しさを感じることができます。

ミッドウェー海戦に関するまとめ

いかがでしたでしょうか?今回ミッドウェー海戦とはどんな戦いだったのかを紹介しました。実際に詳細を詳しく述べるとしたら、本にしないといけない程の情報量であり、ここに書かれている内容はほんの1部です。詳しく知りたい方は、本などで詳しく調べてみると面白いと思います。

感想としては色々な要因が重なったことによる結果であり、ミッドウェー海戦を見直すことで戦争以外でも組織に大事なことを見直す良い機会になるのではと感じています。この記事を読んで一人でもミッドウェー海戦を知ったという方がいたら非常に光栄に思います。最後までお読みいただき有難うございました。

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