建武の新政の覚え方
建武の新政は実質的には1333年に開始されていますが、1334年に「建武」へ改元されたため1334年の語呂合わせて覚えるのが一般的です。いくつか種類があるので代表的なものをご紹介します。
鎌倉幕府を倒し新しい政権を打ち立てたので「鎌倉の一味(13)刷新(34)建武の新政」と覚えたり、多くの不満が爆発した歴史を踏まえ「不満な人(1)、散々よ(334)、建武の新政」、「結果は悲惨さ(133)、世(4)は建武の新政」と覚えたりします。
あるいは建武の新政への後醍醐天皇の意気込みを表し「いざ(13)見よ(34)! 建武の新政だ!」や「人(1) さあ(3)見よ(34) 建武の新政」といった語呂合わせもあります。
建武の新政を扱った作品
おすすめの書籍・漫画
室町人物伝 後醍醐天皇(コミック版 日本の歴史)
マンガで後醍醐天皇の事績を学べる一冊です。後醍醐天皇が主人公なので建武の新政も詳細に描かれており、とてもわかりやすく建武の新政を学べます。若干、後醍醐天皇が美化されている描写もありますが、入門用としてはやはり漫画で学べる本書をおすすめしたいです。
倉山満が読み解く 太平記の時代-最強の日本人論・逞しい室町の人々
鎌倉時代末期から室的時代初期を描いた古典「太平記」を題材にした一冊です。建武の新政前後の歴史も丁寧に描かれているため、当時の全体像を把握しやすくなっています。どちらかというと初心者向けに書かれているので、建武の新政をこれから学んでみたいといった方にもオススメです。建武の新政から室町時代初期の人々がいかに強く生きていたがよくわかり、読み物としてとても楽しい一冊です。
後醍醐天皇(岩波新書)
後醍醐天皇に関する学術書です。筆者が日本文学の専門家で、文学作品としての太平記を元に後醍醐天皇や建武の新政を解説しています。文学からの視点で後醍醐天皇に迫った珍しい書籍なので、ある程度建武の新政について知っている方でも、新鮮な気持ちで読み進められる一冊となっています。新書なので持ち運びにも便利です。
おすすめのドラマ
大河ドラマ 太平記 完全版 第壱集 DVD-BOX 全7枚
1991年に放送されたNHK大河ドラマ「太平記」のDVDボックスです。主人公は足利尊氏なのですが、後醍醐天皇も登場し建武の新政もしっかり描かれています。鎌倉時代末期から室町時代初期(南北朝時代)を描いた大河ドラマは本作だけなので、建武の新政を映像で見てみいたい方はぜひご覧になってみてください。
建武の新政に関するまとめ
天皇自身が政治をするために、強い意思を持って建武の新政を行った後醍醐天皇。しかし、建武の新政は時代に逆行する政策を乱発し短期政権で終わってしまったために、現在では「独善的な後醍醐天皇の理想を詰め込んだ失政」として、あまり良い評価はされていません。
一方で「お札を発行しようとするなど先進的な試みを実行した」と評価される場合もあります。通貨の管理を政府機関や銀行が行うようになったのは近世になってからなので、後醍醐天皇は約600年先の政策を先取りしていたのです。過去の天皇政治を取り戻そうとして、実は未来の政策を実行していた後醍醐天皇。かなり評価の難しい天皇ですね。最後までお読みいただきありがとうございました。