天保の改革が行われた結果・影響
さまざまな政策が行われましたが、経済を好転させたものは一つもなくこの改革は失敗と判断されています。また大奥に改革を拒絶されたことや、いったん解散させた株仲間が水野忠邦の失脚後に復活するなど、幕府の政策が骨抜きにされているという実態があらわになってしまいました。
つまり幕府の言うことなんか聞かなくてもいいではないかという幕府軽視の風潮が広まっていきました。事実、この時期には薩摩藩や長州藩など経済改革を行って成功した藩がいくつかあるのですが、それらの藩は次第に幕府を軽視し始めて、尊王攘夷運動などで朝廷へ接近していくのです。
このように天保の改革の失敗は、幕府の滅亡を早めたのではないかとする見方もあります。
天保の改革の年号を覚えるための語呂合わせ
天保の改革は1841年に始まっており、この年号を覚えるための語呂合わせがいくつかあるので紹介します。覚えやすいものを使ってみてはいかがでしょうか。
- いやしい(1841) 水野の 天保の改革
- 人はよい?(1841) 水野忠邦 株仲間解散
- いや、よい(1841) 水鉄砲(天保)
天保の改革のことがよくわかる書籍
近世の三大改革
幕府の三大改革(享保・寛政・天保の改革)について書かれた本です。3つの改革を通して江戸幕府の政治構造に迫った硬派の良書です。
鳥居耀蔵
本記事でも紹介した「妖怪」鳥居耀蔵の生涯を追った本です。稀代の悪党とされる鳥居ですが、果たした本当にそうだったのか。その素顔に迫る作品です。
遠山金四郎の時代
鳥居耀蔵と比べ現在でも高い人気を誇る遠山金四郎(景元)について書かれた本です。名奉行と呼ばれた理由について江戸町奉行所の史料を駆使してわかりやすい説明がなされています。
天保の改革についてのまとめ
天保の改革についてまとめました。現状にそぐわないことを上から力ずくでやろうとしても必ず失敗するということが、この改革の失敗を見ているとよくわかります。現代でもしばしばあることですよね。
逆に言うと歴史に学んでおけば、人生や仕事上の選択などで失敗することも減るのかなとも思います。このように現代にも通じるようなことを学べるのも歴史を知るよいところではないでしょうか。この記事を読んで興味を持たれた方は関連書籍などで知識を深めることをおすすめします。