歴史能力検定とは?各級のレベルや合格率、取得メリット、勉強方法も解説

各級の内容やレベル

歴史の理解度を図るために検定を利用する学校もある。
出典:花咲徳栄高等学校

5級

5級は「歴史入門」となっており、小学校修了程度の基本的な日本史の問題が出題されます。世界史は範囲外です。小学生や中学生が自分の歴史知識を試すのに最適なレベルと言えます。試験時間は50分で、40問出題され、出題形式は3肢択一問題です。中学入試の内申書に記載してもらうためにチャレンジする小学生もいます。

実際、受験者も8割近くが10代で、10代未満の子どもの受験者も1割程度います。最近では、一緒に楽しく歴史を学びたいという親子も多く受験している級です。

4級

高校受験では内申書が合格の決め手になることも多い。
出典:栄光ゼミナールの高校受験情報

4級は「歴史基本」とされ、中学生程度の知識が求められます。日本史と世界史が一つになった試験で、歴史の常識問題が出題されます。世界史も試験範囲ではありますが、小学生でも歴史好きな子供は頑張って受験して合格できるレベルです。

一部の高校では歴史能力検定の合格が評価の対象として扱われているので、内申書のために取得する中学生もいます。10代の受験者が9割近くを占める級です。試験時間は50分で、50問出題され、4肢択一問題です。

準3級

千代田区立九段中等教育学校は内申点の割合が高い学校として知られる。
出典:千代田区

準3級は、中学校で学ぶ程度の歴史知識を基本としていますが、そこにとらわれない範囲からも出題されます。一般的に準3級は高校受験レベルと言われており、内申書の加点対象として考えるのであれば、準3級以上を取得しておきたいですね。高校受験のための日本史の学習として準3級の検定試験を活用する中学生もいます。

試験時間は50分で、50問出題され、4肢択一問題です。なお、準3級は日本史のみで、世界史の科目はありません。

3級(日本史・世界史)

3級から日本史と世界史で個別に試験が行われる。
出典:予備校なら武田塾 滋賀彦根校

3級は日本史と世界史の2科目別で試験が行われます。高校で学ぶ基本的な歴史知識を問われますので、社会人や高校生向けのレベルです。受験生は主に10代で6割以上を占めますが、3級からは20代以上の受験者も一定程度いるので、一般的な社会人が自分の歴史知識を試すのに利用している級と言えます。

日本薬科大学技能工芸学部では、歴史能力検定3級取得でAO入試の際に点数が加算される。
出典:日本薬科大学

一部の大学では、3級を取得しておくと入試の際に優遇措置があります。試験時間は50分で、50問出題され、4肢択一問題です。

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