2級(日本史・世界史)
2級も日本史と世界史の2科目別で試験が行われます。高校で学ぶ程度の歴史知識を問われますが、比較的高度な内容も問われます。
2級は資格試験や入学試験において優遇措置が受けられるレベルです。高等学校卒業程度認定試験の科目免除や、大学入試の際、特にAO入試や推薦入試の際に2級以上の歴史能力検定合格で優遇措置があるところもあります。また、全国通訳案内士試験も、日本歴史科目の受験免除となります。
公式には、歴史に自信がある人向けの試験レベルと書かれていますが、大学受験で言えば大学入学共通テストで平均点以上をとれる、GMARCHの入試問題で合格点を取れるレベルと考えてください。受験生は10代から60代ぐらいまで、ほぼまんべんなく、あらゆる世代がチャレンジしています。試験時間は50分で、50問出題されます。4肢択一問題と記述問題が出題されます。
1級(日本史・世界史)
1級も日本史と世界史の2科目別で行われます。学校での学習にとらわれない、広い範囲から出題されます。大学受験で言えば、私立最難関と言われる早稲田大学や慶應義塾大学の受験問題レベルに近いです。論述問題に関しては、東大の受験問題とも似ている部分があります。
2級と同じく、学生からシルバー世代まで受験層が幅広い級ですが、20代の受験生が2割以上と最も多くなっています。難易度の高さからか、10代の受験生が一番少ない級です。試験時間は50分で40問の出題ですが、4肢択一問題だけでなく、記述や論述問題もあります。
歴史能力検定資格の活用方法
高卒認定試験の試験科目免除
高校を卒業していないなどのため、大学などを受験できない人に対し、高校卒業者と同等以上の学力があるのかどうかを認定する試験が、文部科学大臣が実施している高等学校卒業程度認定試験です。
歴史能力検定2級以上を取得した場合、この高等学校卒業程度認定試験の受検科目が免除になります。日本史1級または2級に合格すれば、「日本史B」の受検が免除となり、世界史1級または2級に合格すれば、「世界史B」に受検が免除となります。
通訳案内士試験の試験科目免除
一般的に「通訳ガイド」と呼ばれる全国通訳案内士になるには、国家試験である全国通訳案内士試験に合格する必要があります。全国通訳案内士試験では、外国語の他に日本地理、日本歴史、一般常識といった科目を受験しますが、歴史能力検定2級以上を取得しておくと、日本歴史の試験が免除されます。
全国通訳案内士試験の日本歴史は、その職務柄どうしても外国人観光客の関心が高いものを中心に試験で問われるため、問題が難しいと感じる人も多いです。そういう意味では歴史能力検定2級の方が一般的な日本史の知識を聞かれるので、チャレンジしやすいとも言えます。