スティーブ・ジョブズのプレゼンの特徴は?構成や話し方、準備などの裏側も紹介

iPhone、iPad、MacBookなど今や知らない人はいないアップルの創始者であるスティーブ・ジョブズですが、彼はプレゼンの名手としても有名です。アップルの躍進の背景には同社の創り出す製品がすばらしいことはもちろんのこと、ジョブズのプレゼンの効果もあるのではないでしょうか?

そこで今回は、なぜ彼のプレゼンはこれほどまでに人々を魅了し、惹きつけるのか?その魅力と特徴、についてまとめました。また、ジョブズのようにプレゼンが上手くなるには何が必要なのか、彼のプレゼンに関連する書籍も紹介します。

この記事を書いた人

一橋大卒 歴史学専攻

京藤 一葉

Rekisiru編集部、京藤 一葉(きょうとういちよう)。一橋大学にて大学院含め6年間歴史学を研究。専攻は世界史の近代〜現代。卒業後は出版業界に就職。世界史・日本史含め多岐に渡る編集業務に従事。その後、結婚を境に地方移住し、現在はWebメディアで編集者に従事。

スティーブ・ジョブズのプレゼンはなぜ魅力的なのか?

プレゼン中のスティーブ・ジョブズ
出典:Wikipedia

スティーブ・ジョブズのプレゼンが人々を魅了して止まない理由はいくつもありますが、そのうちの一つは彼の持つ圧倒的なカリスマ性です。スティーブ・ジョブズ自身の人としての魅力、自社であるアップルが開発する製品に対する確かな自信と情熱といったカリスマ性こそが彼のプレゼンで人々を惹きつけていることは明らかです。

スティーブ・ジョブズとはどんな人?生涯を簡単に解説【功績や年表も紹介】

ですから彼のプレゼンを書き起こし、他の誰かがジョブズを真似して読んだとしても、彼ほど魅力的なプレゼンにはならないでしょう。ジョブズのプレゼンが魅力的なのは、彼のカリスマ性が非常に重要であると言えるのです。

しかし、彼のプレゼンは決してカリスマ性のみで成り立っているわけではなく、話し方やプレゼンの構成、内容などにも特徴があり、決してプレゼンの基礎を疎かにしていません。これらの特徴についてはこの後、より詳しく紹介します。

一度は見て欲しいスティーブ・ジョブズのプレゼン動画

iPhone発表時のプレゼン

この動画は、今や日本のスマホのシェアの約5割を占めるiPhoneが世に送り出されたその瞬間で、伝説とも言われる2007年のiPhone発表時のプレゼンです。私はこのジョブズのプレゼンが一番印象的で、この動画ほど彼のプレゼンの魅力や特徴などが詰まっているものはないと思っています。

他にもジョブズのプレゼン動画はありますが、どれか一つだけ紹介するなら、私は迷わずこの動画をおすすめします。ぜひ一度見てみて下さい。

スティーブ・ジョブズのプレゼンの特徴

スティーブ・ジョブズのプレゼンの特徴を挙げればいくつもありますが、そんな中でも以下のような大きな特徴が3つあります。

  • 誰が聞いても分かる話し方
  • 聴衆を惹きつける話の構成
  • 製品の魅力を伝える印象的な一言

これらの特徴がジョブズのプレゼンを非常に魅力的なものにしており、彼が聴衆の心を鷲掴みにするプレゼンができる要因になっています。一見、何でもないような当たり前のようなことに見えますが、プレゼンをしたことがある人はこれらを実際にやろうとすると、どれほど難しいことなのか分かるのではないでしょうか?

先程挙げたジョブズのプレゼンの特徴がどのようなものかこれから紹介します。

誰が聞いても分かる話し方

アップル製品の展示イベントに登壇するジョブズ
出典:Wikipedia

スティーブ・ジョブズのプレゼンにおける特徴の一つとして、誰が聞いても分かる話し方が挙げられます。これはプレゼンの基本中の基本ですが、彼はこの基本を忠実に守りプレゼンに望んでいます。

ジョブズのプレゼンでは、その業界にいないと分からないような専門用語や複雑な言い回しは絶対に使いませんでした。また、可能な限り余計な情報を排除し、シンプルなプレゼンを実現させることで、自分が一番伝えたい要点をどのような聴衆にも理解できるようにしています。

彼のプレゼンを見ると、身振り手振りや絶妙な間のとり方、時折挟まれる遊び心溢れるユーモアなどが目に留まることが多いかもしれません。しかし、プレゼンの大前提でありながら、実際やるとなると難しい、誰が聞いても分かる話し方というのはスティーブ・ジョブズのプレゼンの大きな特徴の一つです。

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