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吸血鬼は実在した?モデルとなった有名な人物5人を逸話と共に紹介

映画や漫画、アニメに度々登場する吸血鬼。架空の存在だと感じる一方、フィクション作品の中では人間と区別がつかない描写もあるため、「実際、吸血鬼っているのかな?」と疑問を抱く人も多いのではないでしょうか。

吸血鬼は本当に実在するの?

そこで、今回は吸血鬼の実在を伝承や出来事、吸血鬼と呼ばれた有名人物の紹介も交えて解説します。この記事を読めば、吸血鬼が実在したかどうかだけでなく、吸血鬼への理解も深めることができますよ。

吸血鬼は実在した?

『吸血鬼ヴァーニー』(イギリスのヴィクトリア朝時代に発行されたゴシックホラー小説)
出典:Wikiwand

ファンタジー映画やアニメの題材、ハロウィンでもお馴染みの吸血鬼(ヴァンパイア)。人間の血を吸って生きる者と認識されていますが、吸血鬼そのものは本当に実在するのでしょうか?

結論からいえば、吸血鬼という存在は実在しません!吸血鬼とは「人間の血を吸って生きる蘇った死人または不老不死の存在」です。現段階では、死人が蘇ることも不老不死である人物も確認されていません。

よく「死人が蘇った」という話がありますが、それは「死んでいると誤診された」のです。昏睡状態や強硬症*に陥ったまま埋葬され、後に意識を取り戻したのでしょう。

吸血鬼はハロウィンでは定番のお化け

他にも、様々な条件が重なって腐敗の遅れた遺体が不老不死の吸血鬼と信じられることもあります。これらは、医学が発達していなかった時代によく起こった出来事です。その結果、多くの吸血鬼伝説が誕生したのですね。

*強硬症
強硬症とは、同じ姿勢を保ち続け自分の意思で変えることが難しい意欲障害です。カタレプシーや蝋屈症(ろうくつしょう)とも呼ばれます。神経障害や統合失調症などと関連があると考えられていますが、現代においても未だに原因は解明されていません。

そもそも吸血鬼とはどのような存在だったのか?

典型的な吸血鬼のイメージ
出典:Wikiwand

吸血鬼は実在しないと述べましたが、医療の誤診などにより吸血鬼伝説は世界各地に存在しています。それらによる吸血鬼の実態をまとめてみました。

  • 墓から蘇り、人間の血を栄養源として生きる
  • 生前に反信仰的な行いをした者や犯罪を犯した者、自殺した者などが吸血鬼になる
  • 吸血鬼に血を吸われた者も吸血鬼となる
  • 不老不死でもあり、コウモリなどに変身できる

これらが吸血鬼の正体とされています。それでは、このような説が誕生した背景をより詳しく解説します。

吸血鬼という存在が生まれた背景

1897年に描かれた吸血鬼の絵画
出典:Wikiwand

吸血鬼が誕生する以前から、人間には「死者は血を好む」という考えが根付いていました。アステカ帝国や古代ギリシャでは儀式で血を使うことが多くあり、「血は栄養源」という認識が強かったのです。

そのため、吸血鬼が人々の間に誕生することは何の不思議もありません。4世紀ごろには、すでに吸血鬼の存在が信じられており、民話にも書かれています。

異宗教の文化や疫病の流行などで不思議な死人が出現し、彼らはこれを吸血鬼のせいだと思い込んだのです。医学が未発達だった当時を考えれば、原因が吸血鬼と考える方が自然だったのですね。

吸血鬼退治は遺体を掘り起こしてまで行われた

吸血鬼の被害を防ぐために、人々は吸血鬼とされる人物の死体を燃やしたり心臓に杭を打ち込むなどの対策を取りました。これが吸血鬼退治と呼ばれるものです。

死体を破損させる行為は不道徳であるとされましたが、人々は不道徳な行為よりも未知なるものへの恐怖心のほうが大きかったのでしょう。吸血鬼退治は20世紀ごろまで続きました。

伝承では女性の吸血鬼も存在した

ラミアーという女性の吸血鬼
出典:Wikiwand

吸血鬼というと、マントを羽織ってスーツを着た男性のイメージが強いですよね。しかし、世界の吸血鬼伝承を見てみると意外と女性の吸血鬼も存在しているのです。

ギリシャ神話に登場するラミアーという女性は、純粋で血が新鮮な美青年を喰べる怪物として知られています。しかし、彼女はもとから怪物だったわけではありません。ギリシャ神話の神ゼウスと恋仲になったために、彼の妻ヘラに子供を殺されてしまい怪物となったのです。

マレーシアに伝わる吸血鬼ペナンガラン
出典:Wikiwand

他にも強姦されて妊娠した女性の吸血鬼「スンダル・ボロン」、宗教的な行為の最中に首を切り落とした女性の吸血鬼「ペナンガラン」などがいます。両方とも、インドネシアとマレーシアといった東南アジアに伝わる吸血鬼です。

いずれにしても、悲劇的な最期を遂げた人間が吸血鬼になるという点に関してはヨーロッパ諸国の吸血鬼伝説と共通していますね。

吸血鬼が実在したと言われる原因となった3つの出来事

なぜ吸血鬼は実在すると思うのだろう?

さて、これまでは医療の誤診や人々の恐怖が生み出した吸血鬼の伝説について紹介してきました。しかし、ここからは現実的な面において「吸血鬼は実在した」と考える理由について解説します

  • ①ポーランドで発見された吸血鬼の遺体
  • ②吸血鬼が起こしたとされる「パウル事件」
  • ③現代に生きる人間の血を吸う人々

①ポーランドで発見された吸血鬼の遺体

吸血鬼が埋葬されていた?

2016年、ポーランド西部の村で14世紀ごろに埋葬された遺体が3体発見されました。それらの遺体は意図的に骨の位置を変えた形跡があり、3体のうち2体は首が切り落とされていたのです。

他にも膝が破壊されていたり、杭を打ち込んだ跡や頭を岩の間に挟むなど様々な吸血鬼退治と思われる行為が見受けられました。

研究者によると、当時ポーランドで流行していた伝染病によって背中が曲がるなど前と容姿が変わってしまった人々だといわれています。彼らの奇妙な姿を見て、吸血鬼だと思い込んでしまったのでしょう。

②吸血鬼が起こしたとされる「パウル事件」

吸血鬼に襲われて吸血鬼になった人間がいた?

18世紀のヨーロッパでは、国から公的に吸血鬼と認められた人物もいました。その中の1人がセルビア人傭兵のアルノルト・パウルです。

彼は戦場にて吸血鬼に襲われ取り憑かれてしまいました。一時は吸血鬼から解放されたものの不幸な事故で亡くなってしまいます。しかし、その後パウルは蘇り人々や家畜を襲い始めたのです。

村人がパウルの墓を調べると死後40日は経過しているにも関わらず、遺体が腐敗せずに皮膚や爪が新しくなっていました。村人たちはパウルの心臓に杭を打ち込み、火葬にして遺灰を川に流すなどの吸血鬼対策を行います。

映画で吸血鬼に杭を打ち込む場面
出典:Wikiwand

ところがその5年後、パウルが血を吸った家畜を食べた17名の村人が亡くなる事態が発生。神聖ローマ帝国が公的に調査を行い、パウルは公的に吸血鬼と認定されます。そして、この「パウル事件」は人々の間で語り継がれるようになりました。

パウルが人々や家畜を襲ったことや17名の死亡者については、今となっては真偽のほどは分かりません。しかし、パウルの遺体の状態は現代医学に基づいて考えると気候によって腐敗速度が遅れていたという合理的な説明がつきます。

③現代に生きる人間の血を吸う人々

現代にも人の血を吸って生きる人は存在する

意外かと思われるかもしれませんが、現代にも吸血鬼のように人間の血を吸う人々は存在します。ですが、吸血鬼ではありません。単純に血を飲むことを好んでいる人や好血症といって血を飲まずにはいられない病気の場合が多いです。

他にも、ポルフィリン症という変わった病気も吸血鬼と混同されます。この病気にかかると、顔が青白く歯は牙のようになり、光過敏症になるのです。そのため、数世紀前まではポルフィリン症の患者が吸血鬼と間違われていました。

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