世界で有名なハッカー集団/組織5選
ここからは、世界で有名な5つのハッカー集団/組織を紹介します。
集団/組織名 | 拠点とする国 |
---|---|
アノニマス | 匿名ハッカー集団のため、拠点無し |
シリア電子軍 | シリア |
カオス・コンピュータ・クラブ | ドイツ |
中国紅客(ホンクー)連盟 | 中国 |
Fin7 | ロシア |
アノニマス
アノニマスは、最も著名なハッカー集団です。名無しや匿名の意味を持つアノニマスが起源とされています。結成された年は2003年。英語版の5ちゃんねる、4ちゃんねるがきっかけでした。
アノニマスの標語は、「We are Anonymous. We are Legion. We do not forgive. We do not forget. Expect us.(我々はアノニマス。我々はレギオン。許さない。忘れない。待っていろ。)。公衆の面前では、映画Vフォー・ヴェンデッタで有名になったガイ・フォークスの仮面を被って登場しました。
アノニマスの活動として、アラブの春の参加やQアノンへの宣戦布告が挙げられます。日本には、2012年に可決された違法ダウンロード刑事罰化に対する抗議を行いました。その際に、自民党、民主党や日本音楽著作権協会などの公式ウェブサイトをサーバーダウンさせています。
シリア電子軍
シリア電子軍はシリアのハッカー集団。シリア大統領のバッシャール・アサドを支持していることで知られています。アサド大統領もシリア電子軍に対して好意を向けています。
主な活動は、シリア政府やアサド大統領を非難する報道機関やSNSへの攻撃。アメリカに対する攻撃が中心で、2013年にニューヨークタイムズやTwitterへの攻撃を実行しています。また、AP通信の公式Twitterを乗っ取り、誤報を流したことで株市場を混乱させたことがあります。
カオス・コンピュータ・クラブ
カオス・コンピュータ・クラブは、約5500人が在籍する世界で最も規模が大きいハッカー組織です。ドイツのベルリンに拠点を置いています。1981年に結成されたカオス・コンピュータ・クラブの目標は、人々のためにコンピューターの自由アクセスを守ること。そのため、ホワイトハッカー組織ともいえます。
主な活動は、世界中のシステムにハッキングし、その脆弱性を指摘することが挙げられます。ハッキングという過激な手段を用いたことで、カオス・コンピュータ・クラブは方針を転換。現在はドイツ政府から信頼が厚く、アドバイザーになっています。
中国紅客(ホンクー)連盟
中国紅客連盟は中国大陸に存在するハッカー組織の総称です。紅客は、中国共産党の色である紅を持つ、中国への愛国心を持ったハッカーのことを指します。中国紅客連盟は、1999年にユーゴスラビアの中国大使館を、アメリカに爆撃されたことで結成。アメリカ政府のウェブサイトにサーバー攻撃を仕掛けました。
日本へは、2010年9月に起きた尖閣諸島中国漁船衝突事件をきっかけに衝突。9月16日から17日にかけて、警視庁のウェブサイトをサーバーダウンさせました。
Fin7
FIN7はロシアのハッカー組織です。2015年から存在し、セキュリティ関係のフロント企業を隠れ蓑に活動。POSシステムをハッキングし、大量のクレジットカードから10億円を盗んだことから、世界で最も成功したブラックハットハッカー組織の1つといわれています。
FIN7のメンバーは、高度な専門知識を持っているため、国家規模のハッカー組織に近いと言われています。また、マイクロソフトのアプリケーションに新たに見つかった弱点を突くマルウェアを、たった1日で作成する技術も持っています。