公安と警察の違いをわかりやすく解説!仕事内容や年収の違いも紹介

警察の主な仕事内容

続いて、警察における公安以外の仕事内容を解説します。公安の他に、各都道府県の警察本部に設置されている部署として、次の部署が挙げられます。

  • 生活安全部門
  • 地域警察部門
  • 交通部門
  • 刑事部門
  • 警務部門

なお規模の大きい都道府県の場合、警務部所掌事務を分掌する総務部や暴力団対策に特化した暴力団対策部などがありますが、今回は割愛させていただきます。

仕事①:生活安全部門

警察庁が置かれている中央合同庁舎第2号館
出典:Wikipedia

生活安全部門は防犯保安活動全般に関係する部門です。業務は性犯罪対策、精神障害者の保護などを受け持つ生活安全総務課、金融犯罪や土地建物関係の違法調査などを行う生活経済課などがあります。

他には銃刀法違反者などを取り締まる生活環境課、賭博や売春などを担当する保安課、少年少女の犯罪や非行の防止を図る少年育成課や、少年の補導などを受け持つ少年事件課も生活安全部門の管轄です。

近年ではインターネットを使用した犯罪も多発しており、2000年にはサイバー犯罪対策課も新たに設置されました。

仕事②:地域警察部門

交番で勤務する地域警察官
出典:Wikipedia

地域警察部門は地域の安全を担う部門です。人口の多い都道府県の場合は、各都道府県警察本部に独立して設置されていますが、生活安全部門の地域課が役割を担っているケースもあります。

地域警察の役割は、各市街地に設置された交番に勤務する事です。彼らは「お巡りさん」と呼ばれ、パトカーによる巡回や留置管理、被疑者の護送などの地域の治安維持を受け持ちます。

道案内や落とし物の相談、更には110番の受け付けなどの通信指令業務も担当しており、地域の利便に欠かせない存在です。そして、管轄地域内に山間部や水辺などの事故が発生しやすい場所があれば、山岳救助隊や水難救助隊の役割を果たすケースもあります。

地域警察部門は、私達が安心して暮らす上で必要不可欠な存在と言えるでしょう。

仕事③:交通部門

白バイ警官
出典:Wikipedia

交通部門は交通規制や交通犯罪などを担う部門です。この部門も業務は多岐にわたり、交通警察の総合的調査や研究などを業務とする交通企画課、交通規制や信号機や道路標識の整備を業務とする交通規制課などがあります。

この他に、交通違反の取締りや交通事故の調査をする交通指導課、運転免許全般に関与する運転免許課も交通部門の管轄です。白バイや高速道路交通警察隊は、交通部における機動隊。私達も違反などで切符を切られた事もあるかもしれません。

仕事④:刑事部門

点検を受ける刑事
出典:Wikipedia

刑事部門は刑事事件を捜査する部門です。警察関係のドラマでよく題材にされます。刑事部門は庶務や総合調整を担当する刑事総務課、殺人や強盗、放火に性犯罪、更には誘拐などの事件を担当する捜査一課などがあります。

この他の刑事事件として、選挙違反や詐欺、企業犯罪、窃盗などがありますが、これらは捜査二課や捜査三課の管轄です。スーパーナンペイ事件や、世田谷一家殺害事件などの凶悪事件が起きた場合に特別捜査本部が設置されます。

また捜査共助課、鑑識課、科学捜査研究所、捜査支援分析センターなどの調査を主とした課も刑事部門の管轄で、捜査を支えています。

仕事⑤:警務部門

大阪府警察本部本庁舎
出典:Wikipedia

警務部門は警察職員の人事や福利厚生、教育などを担当する部門です。一般企業なら人事部が該当する他、広報、情報管理、留置管理なども受け持ちます。こうした組織が存在するのはどこも同じですね。

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