11位:響龍(相撲)
響龍は、大相撲境川部屋の三段目力士です。彼は2021年4月28日に、急性呼吸不全により28歳で亡くなりました。響龍は3月26日の稽古で投げを受けた時に、頭部から俵付近に落ちて負傷。病院に搬送され、一時は容体は改善したものの、4月28日に容体が急変して亡くなりました。
力士の脳しんとうによる事故は、今回が初めてではありません。同年1月の初場所では幕下の湘南乃海が相手にぶつかり、頭から俵に倒れる事故がありました。審判団が見送る中、湘南乃海は何度も立ち上がり、取組は続行されています。
ネット上では、湘南乃海に取組の続行を認めた審判団への批判が噴出。響龍が負傷した時も、医者団は近くにおらず、響龍は5分以上も俵に横たわっていました。
更に響龍が搬送される時、スタッフは首の固定をしないまま担架で運ぶなど、不手際も目立ちました。この時に適切な対応ができていれば、響龍の予後も変わった可能性はあります。
サッカーのヘディングやアメリカンフットボールのタックルなどで、選手が将来的に認知症を誘発しやすい事が知られています。相撲とて例外ではなく、早急な改革が求められます。一連の批判を受け、日本相撲協会は規則変更の決意を表明しました。
しかし角界には今でも、前時代的な習慣が残っています。すぐに改革を求めるのは難しいのかもしれません。
10位:小林大哲(トライアスロン)
小林大哲は、2016年の国内男子10位のトライアスロン選手。彼は2017年1月21日に、宮崎県で合宿のトレーニング中に崖から転落して亡くなりました。僅か24歳の若さでした。
彼はトライアスロンを始めてから、わずか1年8ヶ月で上記の順位に上り詰めています。このまま成績を伸ばし続けていたなら、2020年の東京オリンピックで世界と戦えた可能性も十分にありました。
彼が崖から転落した理由は不明です。体調によるものか、自転車の故障によるものか、推測の域をでません。いつも自転車を漕いでいたコースであり、道を知らなかったわけではなさそうです。改めて、トライアスロンの競技の過酷さを思い知らされます。