アンリマティスとはどんな人?生涯・年表まとめ【性格や作品、名言から死因についても紹介】

1946年 – 77歳「ドミニコ会修道院ロザリオ礼拝堂の内装デザインを手がける」

ドミニコ会修道院ロザリオ礼拝堂の内部

礼拝堂の内装と修道服のデザインを担当する

入院時に世話になり、親交を深めた看護学生のモニークが修道女になることをきっかけに、ドミニコ会修道院ロザリオ礼拝堂の内装デザインをマティスが手がけることになりました。病床に伏している際に取り組んだ切り絵のデザインをもとにステンドグラスを仕上げます。

礼拝堂のステンドグラス

この礼拝堂はマティスの晩年の秀作として、「20世紀キリスト教美術の傑作」とも称されています。礼拝堂の内装だけでなく、修道服も合わせてデザインしたのでした。

マティス美術館の設立

マティス美術館

1952年、今までの作品を収蔵するための「マティス美術館」を設立します。マティスの故郷であるフランス北部ノール県ル・カトーに建設され、現在でも多くのマティス作品が収容されています。

アンリマティス 晩年の切り絵

晩年のマティスは体力の衰えとともに切り絵を多く製作するようになります。自分が感じることを切り絵によって表現することを念頭に置き、助手のサポートを受けながら作品を作り上げていくのでした。

1954年 – 84歳「心臓発作で死去」

アンリマティスの死没地 フランス・ニース

84歳で帰らぬ人に

晩年も精力的に製作活動を続けていましたが、高齢とともに、思うように体が動かないことが多くなります。そして、フランスのニースで作品制作をしている最中、心臓発作を引き起こし、そのまま帰らぬ人となってしまうのでした。

マティスとシャガール合作のステンドグラス

墓地はニースにあるノートルダム・ド・シミエ修道院に設けられています。また、マティス最後の作品と言われているニューヨークのユニオン教会のステンドグラスはマティスが亡くなってから2年後の1956年に完成しました。

マティスの墓のあるノートルダム・ド・シミエ修道院

アンリマティスの関連作品

おすすめ書籍・本・漫画

マティス 画家のノート【新装版】

ゴッホ、ミレー、セザンヌなど芸術家について研究し、書籍を多数出版してきた著者がマティスについて広い観点から解説しています。作品の制作過程から家族について、闘病の記録などマティスの生涯を詳しく記しています。

マティスを追いかけて

アメリカ人の夫婦が1年間をかけてマティスの生涯をたどった回想録となっています。マティスの人生について詳細に描かれているので伝記ともとらえられる一冊です。マティスが実際に住んでいた家やアトリエなども訪れ、どのような環境で絵を書いていたのかを知ることができる本となっています。

おすすめの作品集

マティスの切り絵と挿絵の世界

絵画に目覚めてから油絵をメインで活動してきたマティスが、晩年、病床に伏したことをきっかけに制作に乗り出した切り絵や挿絵の作品を主に扱っています。作品の写真とともにわかりやすい解説も載せられているので、制作背景などを知りながら鑑賞することができます。

もっと知りたいマティス 生涯と作品

色々な芸術家の作品を扱っている「もっと知りたい」シリーズのマティス版です。マティスの代表作を中心に選んでいる反面、マニアでないと知らないような作品まで収められているので、マティスの絵画に興味のある方にはおすすめの一冊となっています。

マティス画集

フォーヴィズムという概念を作り出した20世紀絵画の巨匠・アンリマティスの作品をメインに、フォーヴィズムに影響された画家の作品を170点収録しています。そのうちの代表作50点にはわかりやすい解説も施されています。写真が鮮やかなので、実物でなくても十分に楽しめる一冊です。

おすすめの作品

アンリ・マティス Henri Matisse 「赤い部屋(赤のハーモニー)」 額装アート作品

アンリマティスの代表作である「赤い部屋」のレプリカです。ファインアート紙を使用し、ジクレープリントで仕上げています。

サイズも4種類そろえているので、好みに合わせて大きさを選ぶことができます。インテリアとして壁に飾ると非常に映えます。

ポスター アンリ マティス カタツムリ 1953

マティスが晩年に取り組んでいた切り絵の作品の一つです。シルクスクリーンによってプリントされており、サイズも70cm×65cmとコンパクトな作りになっているので、部屋に飾るのにちょうど良い大きさとなっています。

アンリ・マティス Henri Matisse 「La Fenetre ouverte」 額装アート作品

アンリマティスが最初にフォーヴィズムの揶揄をされた時に出品した作品です。この「開いた窓」と「帽子の女性」を出した展覧会で批評家から辛口なコメントを受けるのでした。レプリカ作品のため、サイズは4種類から選ぶことができます。

おすすめDVD

マティスとピカソ 二人の芸術家の対話

20世紀のはじめにサロンで出会ってから生涯を通じてお互いに影響し合ったマティスとピカソ。その二人の友情と人生をたどるドキュメンタリー映像となっています。解説をするのはピカソの愛人として知られるフランソワーズ・ジローです。

おすすめ動画

マティスとピカソ 二人の芸術家の対話

https://youtu.be/U_SmwKdlLLU

上で紹介したDVDの予告動画となっています。実際にどのような形で映像が取られたのかがわかるので、DVDを鑑賞しようと考えている方は一度この動画を見ていただけるといいかもしれません。映像は古いですが、貴重な絵面を見ることができます。

【アートの見方①】アートの固定観念を壊した6人の芸術家

人気のYoutubeチャンネル、中田敦彦のYouTube大学のアートに関する授業です。20世紀に芸術の概念を革新した6人の芸術家について解説しています。マティスは一番最初に取り上げられており、それまでの絵画の思想からは考えつかないような手法で絵を描いたことが盛り込まれています。

アンリマティスについてのまとめ

アンリマティスはフランスに生まれ、最初は親の意向もあって弁護士を目指すことになりますが、病気の療養中に偶然出会った絵画の世界に魅了されます。芸術の道へと進んでからは「フォーヴィズム」という当時では革新的な概念を生み出しました。パブロ・ピカソとも切磋琢磨し、20世紀の美術の世界を牽引していったのでした。

晩年は体力の衰えから、油絵ではなく、切り絵作品を多く残していきますが、南フランスのニースに滞在している際に心臓発作で帰らぬ人となってしまいます。84年という生涯を芸術に捧げた彼の業績は現在でも語り継がれているのです。

今回はアンリマティスについてご紹介しました。この記事でさらに興味を持っていただけると幸いです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

1 2 3 4

コメントを残す