アポロ11号の功績や計画、乗組員を分かりやすく解説!月面着陸の真相は?

アポロ計画の年表

宇宙からみた台風。宇宙開発は、地球の様子を次々と明らかにしていった。

1957年
スプートニク・ショックにアメリカ激震
人類初の人工衛星「スプートニク」(ソ連)

1957年10月4日、ソ連はバイコヌール宇宙基地において、人類初の人工衛星「スプートニク」(「付随するもの」の意)の打ち上げに成功しました。アメリカが人工衛星の打ち上げに成功するのは翌1958年1月31日「エクスプローラー1号」を待たねばなりませんでした。

アメリカはこの「スプートニク・ショック」により危機感を強め、1958年にNASAを立ち上げることとなります。

1961年
ソ連、初の有人宇宙飛行に成功
人類ではじめて宇宙空間から地球を見おろした
ユーリ・ガガーリン

1961年4月12日、ソ連の宇宙飛行士・ユーリ・ガガーリン(1934年~1968年)がボストーク1号に乗り、初の有人宇宙飛行に成功しました。「地球は青かった」という名言を残しています。一方、アメリカは同年5月マーキュリー・レッドストーン3号で有人宇宙飛行(弾丸飛行)を成功させています。

1962年
ケネディ、有人月面探査を行うと宣言
第35代アメリカ合衆国大統領、ジョン・F・ケネディ

1962年9月12日、ケネディ大統領はライス大学(テキサス州ヒューストン)での演説において、有人月探査を行うと宣言しました。

First, I believe that this nation should commit itself to achieving the goal,
before this decade is out, of landing a man on the moon and returning him safely
to the earth. No single space project in this period will be more impressive to
mankind, or more important for the long-range exploration of space; and none
will be so difficult or expensive to accomplish.
(邦訳)まず私は、今後10年以内に、我が国民が「人間を月に着陸させ、安全に地球に帰還させる」という目標の達成に取り組むべきであると確信しています。この期間のこの宇宙プロジェクトこそ、人類史上最も印象深く、長きにわたる宇宙探査史にとっても最重要なものとなるでしょう。そして、このプロジェクトの完遂こそ最も困難で、最も費用を要するものとなるでしょう。

引用:NASA(National Aeronautics and Space Administration)

1964年
アポロ計画、始動
 
1964年5月28日、アポロ計画として最初の打ち上げを実施しました。2年後の1966年7月5日には、無人宇宙船を地球周回軌道に乗せることに成功しています。

1967年
アポロ1号の火災事故
事故をおこしたアポロ1号

1967年1月27日、2月21日に打ち上げを予定していた有人宇宙船の飛行前試験中に火災が発生、搭乗員(ガス・グリソム船長、エドワード・ホワイト、ロジャー・チャフィー)が死亡する事故が発生しました。なお、アポロ1号という名称は、この事故の後から命名されています。また、アポロ2号、アポロ3号という名称は封印されたままとなりました。

1967年
無人での実験を再開
アポロ5号の打ち上げシーン

1967年11月、アポロ4号を打ち上げ。司令船を地球周回軌道上に打ち上げることに成功しました。

1968年1月、アポロ5号を打ち上げ。着陸船を地球周回軌道上に打ち上げることに成功しました。

1968年4月、アポロ6号を打ち上げ。サターンVロケットに司令船・着陸船を搭載しました。振動でロケットの外板がはずれたり、燃料の不調により軌道変更を行ったものの、成功しています。

1968年
ついに有人飛行にチャレンジ
アポロ10号に搭乗したクルー

1968年10月、アポロ7号を打ち上げ。アポロ計画としてははじめて有人宇宙飛行を行い、地球周回軌道での性能実験に成功しました。

同年12月、アポロ8号を打ち上げ。はじめて月周回飛行を行いました。

翌1969年3月、アポロ9号を打ち上げ。アポロ計画ではじめて司令船・機械船・着陸船などのフル装備の状態で地球周回軌道での移動、切り離し、ランデブー、ドッキング、宇宙遊泳が実施されました。

5月、アポロ10号を打ち上げ。9号同様のフル装備で今度は月周回軌道に乗ることに成功します。いよいよ、初の有人月着陸へ向けリーチがかかりました。

1969年
アポロ11号、月へ着陸
月からみた地球。
地球からみた月と同様、満ち欠けがあることがわかる。

7月、アポロ11号を打ち上げ。順調に航行して月に至り、静かの海において初の有人月着陸を成功させます。21キロの月の岩石を持ち帰りました。

11月、アポロ12号を打ち上げ。嵐の大洋において有人月着陸を成功させました。34.3キロの月の岩石を持ち帰ったほか、科学調査のために人工地震を起こしデータの観測を行いました。

1970年
アポロ13号の危難
事故をおこしたアポロ13号機械船。

4月、アポロ13号を打ち上げ。月へ向かう道中、機械船の酸素ボンベが爆発を起こします。この事故により月着陸は断念。電力と酸素の供給が断たれますが、3人の宇宙飛行士は月着陸船へと避難し、月の引力を利用して地球を目指します。地球への再突入時に機械船を復帰させ無事に地上へと帰還しました。絶体絶命からの生還に「最も成功した失敗」と言われています。

1971年
アポロ14、15号月に着陸
アポロ15号で初めて使用された月面自動車

1月、アポロ14号を打ち上げ。43キロの月岩石を持ち帰り、地震計を設置しての人工地震実験も行いました。

7月、アポロ15号を打ち上げ。初めて月面移動車を用いて山岳地帯の調査を行いました。77キロの月岩石を持ち帰っています。

1972年
アポロ16、17号
月周回衛星「かぐや」が撮影したアポロ17号の着陸地点

4月、アポロ16号を打ち上げ。はじめて月の高地に着陸し、3回にわたり船外活動を実施。その総移動距離は27キロに達しました。

12月、アポロ17号の打ち上げ。地質学者が初めて月に降り立ちました。持ち帰った月岩石はなんと110キロに達しました。

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