ニューウェーブとはどんな音楽?特徴や名盤、ファッションまで紹介

「ニューウェーブってどんな音楽?」
「代表的なニューウェーブのアーティストを知りたい!」
「ニューウェーブの名盤ってどんなのがあるの?」

ニューウェーブとはロック・ミュージックの種類のひとつであり、ロックの時代を表す言葉でもあります。そんなニューウェーブですが具体的にどんな音楽かご存じでしょうか。

パンク以降に登場したパンクロックの影響を感じられる様々な音楽を総称してニューウェーブと呼ぶので、いまいちよく分からない音楽ジャンルと思っている方も多いと思います。

この記事ではそんなニューウェーブの特徴や代表的なアーティスト、聴いてほしい名盤などを詳しく紹介します。

この記事を書いた人

一橋大卒 歴史学専攻

京藤 一葉

Rekisiru編集部、京藤 一葉(きょうとういちよう)。一橋大学にて大学院含め6年間歴史学を研究。専攻は世界史の近代〜現代。卒業後は出版業界に就職。世界史・日本史含め多岐に渡る編集業務に従事。その後、結婚を境に地方移住し、現在はWebメディアで編集者に従事。

ニューウェーブとはどんな音楽ジャンルなのか?

ニューウェーブの発祥は?

ニューウェーブを代表するバンド「デュラン・デュラン」

1970年代半ばに流行したパンクロックが衰退していく中でニューウェーブは誕生し、パンクロックを基盤として様々なジャンルと融合したことで誕生した音楽やアーティスト全般のことを指します。

またニューウェーブは既成概念にとらわれないパンクロックの精神と、ハードロックやプログレッシブロックの真摯に音楽と向き合い追求していく姿勢とを併せ持ったジャンルでもあります。

それぞれのアーティストがパンクロックと様々な音楽との融合を試みたため、一言では言い表すことが難しいジャンルといえます。パンクやその他のロックと比べ、あくまでポップにこだわったサウンド作りがニューウェーブの特徴です。

ニューウェーブの語源とは何か?

最初にニューウェーブという言葉が使用されたバンド「XTC」

パンクロック以降に誕生した数々の音楽はとても斬新で今までに無いものだったため、直訳すると「新しい波」という意味を持つニューウェーブという名前で呼ばれるようになります。

通説では1977年にイギリスの音楽系新聞である「Melody Maker」紙が、最初に「ニューウェーブ」という言葉を使用したと言われています。ニューウェーブの先駆けとされているXTCやスクイーズなどのバンドを紹介する際に使われていたようです。

ニューウェーブ以降も新しい音楽は誕生し続けていますが、1970年代後半から1980年代初めにかけてのロックのムーブメントのみを指してニューウェーブと呼ばれます。

ニューウェーブの特徴

多種多様な音楽性

レゲエを代表するアーティスト「ボブ・マーリー」

ニューウェーブは特定の音楽ジャンルを指す言葉ではないので、多種多様な音楽性を持っています。

イギリスのバンドであるポリスは、ジャズやジャマイカのレゲエなどを融合させ独自のスタイルを築きました。アメリカのロックバンドであるブロンディはディスコやラップを取り入れたり、1963年にヒットしたドゥーワップの曲をカヴァーするなど幅広い音楽性を見せています。

トーキング・ヘッズはニューヨーク・パンクの拠点だったライブハウス出身のパンクバンドでした。ボーカルのデヴィッド・バーンがアフリカのリズムであるアフロビートや、複合リズムであるポリリズムなどをバンドに取り入れていき斬新なサウンドを追求しました。

エレクトロニックなサウンド

シンセサイザー

ニューウェーブの中には、シンセサイザーやリズムマシンのような電子楽器を使用したエレクトロ・ポップやシンセポップと呼ばれるジャンルも含まれています。

シンセサイザーなどの電子楽器は1970年代頃まで、プログレッシブロックなどを演奏していた中流階級以上の一部のミュージシャンしか使用できないとても高価な楽器でした。1980年代に入り比較的安価なシンセサイザーが出回るようになったため、多くのバンドにも使用されるようになっていきます。

リズムマシンの名機「TR-808」

またシンセサイザーとともに発展を遂げてきた電子音でリズムを刻むリズムマシンなどの登場も、ニューウェーブのミュージシャンたちに大きな影響を与えました。録音した本物のドラム演奏でさえも、音を加工して電子音のように変化させたほどです。

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