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西洋美術史とは?アートの歴史を年表順にやさしく解説

4. 北方ルネサンス – 1400 ~ 1550

ヤン・ファン・エイク《ファン・デル・パーレの聖母子》

– 「油絵の具」発祥の地

「北方」とはアルプスの北側にあるドイツ、オランダ、ベルギーを指します。この地方は、油絵具の原料であったアマニ油の産地でした。そうした背景から、油絵は北方ルネサンスが発祥ともいわれています。

– 活躍した画家

  • ファン・エイク兄弟(ベルギー)
  • メムリンク(ベルギー)
  • ヒエロニムス・ボス(オランダ)
  • デューラー(ドイツ)
  • ピーテル・ブリューゲル(ベルギー)

5. バロック美術 – 1600 ~ 1700

フェルメール《真珠の耳飾りの少女》

– 中心地はローマからパリへ。芸術が一般人にも浸透した

17世紀、日本では徳川家康が江戸幕府を開いた時代です。ヨーロッパの美術はバロック様式に入りました。

ルネサンスと同様に、イタリアから始まりました。バロックとは「気まぐれな」「装飾過多な」「華麗な」といった意味でも使われます。複雑な動きや曲線から生み出される躍動感、装飾性、強烈なコントラストなどを使うことで、強く感覚に訴え、鑑賞者をその絵の世界へ引きこもうとする特徴があります。

– 活躍した画家

  • カラヴァッジョ(イタリア)
  • ベルニーニ(イタリア)
  • ベラスケス(スペイン)
  • ラ・トゥール(フランス)
  • ニコラ・プッサン(フランス)
  • レンブラント(オランダ)
  • フェルメール(オランダ)

– フェルメール – 1632 ~ 1675

ヨハネス・フェルメール『天文学者』

バロック美術を代表するオランダの画家・フェルメール。非常に写実的でありながら、観るものを惹きつける魅力があります。その秘密の1つは圧倒的な「構図力」です。

作品の大部分は小さなもので、画面左側から光が差し込む室内に人物が1人か2人いるとてもシンプルなものです。しかしその何の変哲も無い情景は、不思議な静けさに包まれた独特の世界を作り上げているのです。

彼の生涯については、ごく限られたことしか知られていません。残っている作品もたったの34点と非常に少ないです。その大きな理由が、そもそもフェルメールの本業は「画商」であるためです。だからこそ、他の画家の影響をあまり受けずに我が道を歩んだ作品を残せたともいわれています。

フェルメールの作品は、次の美術館などで見られます。

  • メトロポリタン美術館(ニューヨーク/アメリカ)
  • アムステルダム国立美術館(アムステルダム/オランダ)
  • ルーヴル美術館(パリ/フランス)

この不思議な画家の使う色はレモンイエローと淡い青と真珠のような色のグレーだ。彼の色使いは、ベラスケスの黒、白、グレーそして赤と同じように独特だ。

ゴッホ

フェルメールにはベラスケスでさえ遠く及ばない。フェルメールには、すでに完璧なものを、なおも完璧にしようとする熱狂と苦悩があった。極限を極めるためには彼は何度でも書き直し、言葉が全く無力になる奇跡に達したのだ。

ダリ

6. ロココ美術 – 1700 ~ 1760

フランソワ・ブーシェ『ポンパドゥール夫人』

– おしゃれなフランスの貴族趣味が全開

ロココとは、貝殻や小石による装飾を意味する「ロカイユ」から生まれた言葉です。「ロココ趣味」という言葉から印象を受けるように、快楽的で個人の楽しみを中心とした装飾と、甘く貴族的で、そして人工的な色彩などが特徴です。また、この時代には金工や服飾、陶芸などの工芸品にも優れた作品が多く作られるようになりました。

華やかな美術が好まれていた時代の中にも、庶民の生活を慎ましくも気高く描き出したシャルダン、決してロココとしてだけではくくれないスペインの異色の天才画家・ゴヤなどがいます。

– 活躍した画家

  • フラゴナール(フランス)
  • シャルダン(フランス)
  • ゴヤ(スペイン)
  • ヴァトー(フランス)
  • ブーシェ(フランス)

– シャルダン – 1699 ~ 1779

シャルダン《プラムを盛った鉢と桃、水差し》

シャルダンは華やかなロココ絶頂の時代の中で、ひときわ「静かな絵」を描くパリジャンでした。市民の日常生活のワンシーンを描いた風俗画や、食器や台所用品、食べ物などを描いた静止画を多数制作しました。

シャルダンの実在感のある静物に、静物画の天才・セザンヌは惹かれていたそうです。セザンヌが現れるまで、フランスの静物画を代表する画家はシャルダンでした。

シャルダンの作品は、フランスのパリのルーヴル美術館などで見ることができます。

絵は絵具で描くのではない。感情で描くのだ。

シャルダン

彼は実に賢い。パステルで描かれた「日よけをかぶる自画像」では、鼻筋と交差させて、直角に小さな面を置くことで、色価がぐっと良く見えてくる。これには感心しました。

セザンヌ

ルーブルでの模写はダヴィッツ・デ・ヘームの静止画から始めました。その後、面によって描こうとした試みで「赤エイ」を模写した。セザンヌを模写したのは最後だった。

マティス

– フラゴナール – 1732 ~ 1806

フラゴナール《シーソー》

ロココ美術、最後の輝きを飾る画家がフラゴナールです。「今が楽しければそれいいじゃない」「虚しさに襲われることもないよ」というような享楽主義的な絵も多く描きましたが、軽妙で素早いタッチによる絵具の扱いは、ロマン主義を予告しているともいわれています。
 
大成功を収めた彼でしたが、フランス革命や新古典主義の台頭によって忘れ去られてしまいます。フラゴナールの死亡記事が新聞に掲載されると、人々は彼がまだ生きていたことに驚いたそうです。

フラゴナールの作品は、イギリス・ロンドンのザ・ウォーレス・コレクションなどに展示されています。

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2 COMMENTS

ごろごろ五郎

あれ?ジョットと記されている絵がチマブーエになってませんかー。

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レキシル編集部

> ごろごろ五郎さん
ご指摘ありがとうございます。
修正させていただきました。

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