11. 印象主義 – 1860 ~ 1890
– 瞬間の「印象」を大切にし、おしゃれなプチブルを描いた
印象派の画家たちは、実際に見えたものを忠実に描こうとしました。つまり彼らは写実主義の流れにいたのですが、新しい感性で外の世界を見ていたのです。物の形よりも、光の変化や空気の震えといった一瞬の「印象」を再現しようとしました。
ちなみに印象派の「印象」は、モネの作品『印象・日の出』を批評家が酷評した記事のタイトルから定着しました。
印象派を代表する画家・ドガは、自分たちの流派についてこう語っています。
クールベ(写実主義)以前の絵が「コーヒー」ならば、マネの絵は「ミルク入りコーヒー」。印象派によって、「ミルク」になる。
ドガ
※プチブル = 資本家と労働者との中間層の人。プチブルジョア、小ブルジョアの意。
– 活躍した画家
- マネ(フランス)
- モネ(フランス)
- ドガ(フランス)
- ロートレック(フランス)
- シスレー(イギリス)
- ホイッスラー(アメリカ)
- ベルト・モリゾ(フランス)
- カサット(フランス)
12. ポスト印象主義 – 1880 ~ 1900
– 「脱」印象派は3人の巨匠から始まった
ポスト印象派は「後期印象派」とも訳されます。「後期」と訳すと印象派から続いているようですが、「ポスト」には「脱」という意味があり、「脱・印象派」なのです。
一般的にはセザンヌ、ゴーギャン、ゴッホの3人の巨匠を「ポスト印象派」と呼びます。もちろん、この3人が1つのグループを作っていたわけではありません。それぞれがあまりにも個性的で独立した道を歩んでいることは絵を見ればわかってもらえるでしょう。
– 活躍した画家
- ゴッホ(オランダ)
- セザンヌ(フランス)
- ゴーギャン(フランス)
- ロートレック(フランス)
– フィンセント・ファン・ゴッホ – 1853 ~ 1890
フィンセント・ファン・ゴッホ(1853年-1890年)はオランダの北ブラバント州で生まれ、主にフランスで作品を制作した画家です。
彼の人生はポスト印象派の1人として独自の表現を生み、絵画運動であるフォーヴィズムやドイツ表現主義に大きく影響を及ぼしました。残した作品も数多く、油絵約860点、水彩画約150点、素描約1030点、版画約10点があるとされ、さらにスケッチなども合わせると生涯に2100枚以上の作品を制作しました。
【年表付】ゴッホとはどんな人?壮絶な生涯や代表作品、絵の特徴、見方も紹介
13. 新印象主義 – 1885 ~ 1900
– 点描をより論理的、システム化した
「分割筆触」という点描の技法は印象派と同じですが、目指したのは「論理的な点描」でした。表面的な変化だけではなく、その奥になる不変の法則を表そうとしたのです。永遠性と装飾性を追求したために、時が止まったかのような印象を受ける絵が多いです。
技法で個性を出すことが画家の勝ちなんだ。
スーラ
– 活躍した画家
- ジョルジュ・スーラ(フランス)
- ポール・シニャック(フランス)
あれ?ジョットと記されている絵がチマブーエになってませんかー。
> ごろごろ五郎さん
ご指摘ありがとうございます。
修正させていただきました。