アーサー王が持っていた剣と円卓
聖剣カリバーン
アーサー王が岩から引き抜いた剣です。聖剣の引き抜きは、物語の序盤の大きな見せ場の一つです。この活躍で魔術師マーリンが「あなたが真の王です。」と宣言しました。しかし戦いの最中に折れてしまっています。
聖剣エクスカリバー
アーサー王の武器といえば「エクスカリバー」です。現在でも聖剣の代名詞的な存在で、「アーサー王物語」だけといわず、日本では「ファイナルファンタジー」等の有名なゲームでも必ず登場します。
アーサー王物語のエクスカリバーは、湖から出ている手からもらった聖剣です。湖の妖精が鍛えたために、太陽のような輝きを放っていたといいます。剣を手に入れて喜ぶアーサーにマーリンが、「あなたは剣と鞘どっちが好み?」と質問しています。
するとアーサーは「もちろん剣だよ」と答えています。するとマーリンは、「あなたは見る目がありません。その剣は鞘の方に強い魔法がかかっているんです。あなたはいずれ身を亡ぼすでしょう。」と何とも縁起の悪い予言をしています。
驚く内容ですがこのエピソードは、「真実を見なければならない」という教訓めいた話として、現在での小説に引用されたりもするエピソードです。
円卓
円卓の騎士を座らせる丸いテーブルです。このテーブルはアーサー王がグィネヴィア姫を娶ったときに彼女の父親が嫁入り道具に持たせたものです。騎士たちを座らせる机が円なのは、「ここに座る者は上下関係なく、皆家族である」という思いが込められているのです。
アーサー王の墓はどこにある?
カムランの戦いの決闘で、致命傷を負ったアーサー王は眠りにつくために「アヴァロン」という場所に送られました。「アヴァロン」とは、「リンゴがなる木の場所」という意味で、ギリシャ神話に関連しているといいます。
そこでは妖精たちが、黄金のリンゴがなる木を守っているそうです。古代ケルト語では「あの世の入り口」という意味もあります。昔から「アヴァロン」の場所は議論の的ですが、特に有力といわれる2つの場所を紹介します。
グラストンベリー説
最有力候補がグラストンベリー説です。イングランド南部のサマセットにあります。グラストンベリーには頂上が尖った、Torと呼ばれる岩山があり、そこはケルト神話のあの世の神Gwyn ap Nuddの宮殿があったと言われています。そこがあの世の入り口、アヴァロンというのです。
アーサー王は船でアヴァロンに向かったという伝説ですが、当時はクリストベリーは湿地帯だったといい、船で向かったのであろうと考えられています。
バスチャーチ説
もう一つ有力視されているのが、イングランドとウェールズの国境にあるシャロップシャーの街です。ローマ時代に要塞があってロクスターから王が来てBassa教会に埋葬された、と言う中世の記述からです。このBassはバスチャーチとら考えられると考えられています。
理由はアーサー王はケルト系の王ですが、ローマ帝国との繋がりが強い王といわれています。「ブリタニア列王史」には、祖父の代はローマの司令官だったといいます。だからアーサー王がローマの要塞にいたり、ローマ軍の司令官をしていても不思議ではないと考えられています。
現在バスチャーチも発掘が進められる段階であるため、これからの発見が期待されている場所です。この場所もかつては水に囲まれていたと考えられています。
円卓の騎士とは?
「アーサー王伝説」に登場する12人の騎士たちです。アーサー王の近臣として忠誠と気高い騎士道精神を持った戦士たちで、常に円卓には12人の席が用意されています。騎士の名は以下の12名です。
- ランスロット卿
- ガウェイン卿
- パーシヴィル卿
- ガラハッド卿
- ケイ卿
- ベディヴィア卿
- トリスタン卿
- ガレス卿
- ボールス卿
- ラモラック卿
- ユーウェイン卿
- パロミデス卿
- アグラヴェイン卿
- ぺリノア王
- モードレッド卿
この人物たちが円卓に座ることができた人物たちです。この他にも多くの騎士が物語によって代わり、総勢300名いるということですので、かなりの大所帯です。円卓に空席が出来た時に、前の人物よりも勇気と武勲を示さなければならず、そうしないと魔術師マーリンの魔法に弾かれてしまったといいます。