酒呑童子とはどんな妖怪?伝説や逸話、頼光・四天王との関係も紹介

酒呑童子にまつわる伝承

首塚大明神の現在。大明神となった酒呑童子は、今も人々の救いとなっているのかもしれない。

正倉院に収められたとされる酒呑童子の首ですが、そこには異説も存在しています。

有名なのは「老ノ坂伝説」と呼ばれる京都に伝わる伝承で、この伝承によれば酒呑童子の首は老ノ坂に葬られ、大明神として祀られることになったと伝わっています。この伝承においては、酒呑童子は死に際に自分の罪を悔いたとされており、彼は今でも首塚大明神として、首から上の病に苦しむ人々を救っているとされています。

また、首は京都に運ばれずに大江山に葬られたとされる説も存在しており、その説は現在の鬼岳稲荷山神社の由来として、多くの参拝客を得る神社となっています。

後世に描かれる酒呑童子

『Fate/Grand Order』の酒呑童子は女性として描かれる。そんな突飛な設定で描かれるのもまた、現代らしいアレンジだと言えそう。

強大な鬼というキャラクター性や、実在が定かではないため考察の余地がある部分から、酒呑童子は長く様々な創作の題材として、多くの作品に登場しています。

伝統芸能としては、能である『大江山』や、歌舞伎の『大江山酒呑童子』等の演目がある他、新潟や佐賀などでは酒呑童子と源頼光にまつわる強度祭りが開かれているなど、現在もその人気は圧倒的と言えるでしょう。

ゲームやアニメなどのエンタメにおいても、酒呑童子には様々なキャラ付けが成されており、「強大な鬼」という側面をクローズアップしたボスキャラとしての登場や、主人公に手を貸す兄貴肌、挙句の果てには女性化して登場するなど、様々な描かれ方の酒呑童子を見ることができます。

酒呑童子の関連人物

茨木童子

酒呑童子に従った茨木童子。彼もまた強力な鬼だったと言われている。

酒呑童子の配下であり、同格あるいは鬼の副将としていたという鬼の一人です。頼光四天王の一人である渡辺綱と縁を持ち、彼と何度も戦ったことが記録されています。

頼光による酒呑童子討伐の際も彼だけが逃げ延び、その後に何度か渡辺綱と戦ったと記録されていますが、討ち取られたという記録は残っていません。

源頼光、藤原保昌

討伐隊の大将を務めた源頼光。彼は他にも、多くの妖怪を退治したという伝承を残している。

酒呑童子を討伐した、討伐隊の大将である二人です。神便鬼毒酒によって酒呑童子たちをだまし討ちにして討伐したとされています。

とくに頼光は、平安時代における伝説的な武将としてだけでなく、後に幕府を開く源頼朝や源義経の遠い先祖であることでも有名です。

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ヤマタノオロチ

日本神話に登場するヤマタノオロチ。しかし酒呑童子の父とされるには、それなりの理由があった。

「伊吹山出身説」における、酒呑童子の父親だとされる存在です。無類の酒好きだったと言われており、そうした共通点もまた、伊吹山出身説の論拠となることがあります。

武人的な伝承が多いスサノオによって討伐されたとされ、その点もまた”伝説的な武人”である源頼光に討伐された酒呑童子と、関係性を深める論拠になっているように思われます。

坂田金時、渡辺綱

金太郎の名前で知られる坂田金時。彼は最近になって、酒呑童子とセットで語られることが増え始めた。

酒呑童子討伐に赴いた、頼光四天王の代表格である二人です。渡辺綱は討伐隊の大将だったとも言われている他、酒呑童子配下の茨木童子と浅からぬ縁があります。

坂田金時は、歴史書で酒呑童子と関わりがあるわけではありませんが、ゲーム『Fate/Grand Order』で酒呑童子と縁ある存在として描かれ、史実でも関係性が推測されるようになりつつあります。

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