指名手配犯が捕まらない5つの理由【逃走中の生活や有名人物も紹介】

指名手配犯はどのように生活しているのか

17年逃げ続けた菊池直子
出典:あなたの街を調査!「クラップレポート」

逃走を続けている指名手配犯がどのように生活しているのか疑問に思う人も多いでしょう。結論から言えば生活内容は人それぞれ違います。ただ前述した通り、ホームレスのような生活をしている指名手配犯は意外と少ないと思われます。

オウム真理教の幹部で指名手配犯だった菊池直子(後に無罪)は、17年にわたる逃亡を続けました。彼女は首都圏で生活を続け、ヘルパーなどの仕事もして社会との関わりもありました。前述した福田和子に限らず社会で生活する指名手配犯は多いでしょう。

いずれにせよ指名手配犯が長期にわたり逃亡を成功させるには「協力者」の存在が不可欠です。極端な話、小池俊一のようにヒモとして生活すれば外出する必要はありません。案外と身近な人が指名手配犯の可能性もあるのです。

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今も逃げ切り続ける有名な6人の指名手配犯

指名手配犯が捕まらない理由について解説しましたが、続いては今も逃げ切り続けている有名な6人の指名手配犯について解説していきます。あなたが知っている指名手配犯も紛れ込んでいるかも知れません。

桐島聡(連続企業爆破事件)

桐島聡(きりしま さとし)
出典:警察庁指定重要指名手配被疑者2

桐島聡は1970年代に暗躍した東アジア反日武装戦線のメンバーであり、現在も行方をくらましている指名手配犯です。同団体は日本国家をアジア侵略の元凶とみなし、アジア侵略に加担したとされる企業へ断続的に爆破事件を起こしました。

桐島は1974年から1975年にかけて、三菱重工ビルや、三井物産本社などの9箇所のビルを次々と爆破。9人の死者と400人以上の負傷者が出た他、各企業は大きな損害を受けたのです。1975年5月に主要メンバーが逮捕された事をきっかけに桐島は逃亡しています。

1989年に警察庁は凶悪犯罪者10人を「指定の公開手配」としましたが、その中の1人が桐島でした。警視庁は700万枚にのぼる手配チラシを全国に配布したものの、桐島の動向は未だに掴めていません。事件から既に45年が経過しており、死亡説も囁かれています。

小暮洋史(群馬一家3人殺害事件)

小暮洋史(こぐれ ひろし)
出典:警察庁指定重要指名手配被疑者1

小暮洋史は1998年1月に起きた群馬一家3人殺害事件の犯人として指名手配犯されている人物です。当時28歳の小暮はストーカー行為をしていた女性の家に侵入し、女性の父母・祖母を殺害。女性が帰宅後に小暮は家から逃走した為、女性は無事でした。

事件から1週間後に群馬県太田市や埼玉県熊谷市で、小暮が所有する車のナンバーと一致した日産のシルビアが目撃されているものの、足取りは不明です。警察には400件以上の目撃情報が寄せられたものの、有力な情報はありませんでした。

小暮の目撃情報は現在ではほとんどなく、シルビアすら見つかっていません。逃走には金が必要にもかかわらず、現在に至るまで銀行口座からお金が下ろされた形跡もないのです。そのため「小暮は既に死亡しているのでは?」と考える人もいます。

上地 恵栄(三鷹市居酒屋副店長強盗殺人事件)

上地 恵栄(うえち けいえい)
出典:警察庁指定重要指名手配被疑者1

上地恵栄は2005年11月25日に起きた三鷹市居酒屋副店長強盗殺人事件の犯人として指名手配されている人物です。上地は居候していた永野和男さんを包丁で殺害。彼は元暴力団で、定職につかず知人宅を転々とする自堕落な生活を送っていました。

2007年11月に当該事件は警察庁の捜査特別報奨金制度対象事件となり、上地には300万円の懸賞金がかけられます。年末の特番などでも度々取り上げられている事もあり、現在でも月に20件程の情報提供が寄せられており、出身地の沖縄で目撃情報が多いようです。

捜査関係者は「上地は誰かに匿ってもらいながら今も生きている可能性が高い」と述べるなど、協力者の存在が示唆されています。自堕落な上地ですが口が達者で女性に優しい一面もあり、常に交際相手がいました。

指名手配犯を匿う事はもちろん犯罪です。仮に匿っている人がいるのなら、被害者や遺族の事を想い、その考えを改めて欲しいと強く願います。

越智 清(寝屋川市女性バラバラ殺人事件)

越智 清(おち きよし)
出典:警察庁指定重要指名手配被疑者2

越智清は2006年3月1日に発覚した寝屋川バラバラ殺人事件の犯人として指名手配されている人物です。大阪府寝屋川市で薬局を経営する越智栄子さんが行方不明となり、自宅浴室で広範囲にわたる血液反応が確認され、栄子さんのものと一致しました。

夫の越智清は栄子さんに多額の借金をしており、事件前日の2月28日に大阪府北区の架空の住所に転居する虚偽の住民移動届を市役所に提出していました。警察は越智清が栄子さんを殺害の上で遺体を解体したと判断。全国に指名手配をしたのです。

その後の捜査で越智清は3月11日から鹿児島の口永良部島に逃亡していた事が判明。8月1日から10数人態勢で捜査を開始するものの、足取りは掴めなかったのです。

越智清は3月24日に軽装で山へ歩いて行くのを最後に消息を経っており、島を出た形跡もありませんでした。警察は島内で死亡したと判断し、捜査を打ち切っています。

小原勝幸(岩手17歳女性殺害事件)

小原勝幸(おばら かつゆき)
出典:警察庁指定重要指名手配被疑者1

小原勝幸は2008年7月に発覚した岩手17歳女性殺害事件の犯人として指名手配されている人物です。この日、岩手県宮古市の河川の中で女性が殺害されている事が発覚します。

事件の3日前に小原は女性を電話で呼び出しており、事件の翌日に恋人などに自殺する事を仄めかしていました。鵜ノ巣断崖で小原のものと思われるサンダルが見つかるものの、遺体や飛び降りた形跡は見つからず警察は小原が死を偽装して逃走したと判断しました。

7月29日に小原は全国に指名手当されますが、この事件は不可解な点が多々あり、小原にもアリバイがありました。そのため「小原は冤罪ではないか」とも言われています。

事件を追っていたジャーナリストは何かしらの真相にたどり着いたとされますが、後に練炭自殺しています。小原は現在に至るまで足取りが掴めていません。事件前からトラブルを抱えていたとされ、既に殺害されていると主張する人もいます。

見立真一(六本木クラブ襲撃事件)

見立真一(みたて しんいち)
出典:警察庁指定重要指名手配被疑者1

見立真一は2012年9月に起きた六本木クラブ襲撃事件の主犯です。六本木のクラブ・フラワーで来店客の男性が10人程の男らにバットなどで袋叩きにされて死亡します。19人に逮捕状が出され、2013年までに18人が逮捕されたものの、見立は逃走を続けています。

見立は暴走族グループ・関東連合の元リーダー。事件の前からさまざまな犯罪に手を染め、ネットでは「残虐王子」の異名を持っていました。現在に至るまで逮捕されていませんが、フィリピンやマレーシアに潜伏しているという説が有力です。

見立は暴力性と慎重さを併せ持つ人物で、一説ではIQは145。一生生活できるだけの金も持っており、その資金をもとに整形をしている他、海外のマフィアから支援も受けている様子。その用意周到さから今後も「捕まらない指名手配犯」の1人になると思われます。

指名手配犯を見つけたらどうするべき?

練馬警察署
出典:Wikipedia

もし指名手配犯を見つけた時は警察に通報しましょう。指名手配直後であれば「逃走する被疑者」として指名手配犯を見つける事が多いと思われます。その場合は目撃情報も多くなり、あなたの通報が逃走ルートを洗い出す時に有用になります。

もし指名手配犯があなたの会社の同僚や近所の住人として社会に溶け込んでいた場合、それに気づいても本人に悟られないよう注意が必要です。指名手配犯は周囲の気配に敏感で、勘づかれた時には既に逃亡している事もあるのです。

なお警視庁では指名手配犯の情報を提供した人に、情報の寄与度に応じて報酬金を支払う制度があります。これは「捜査特別報酬金制度」と呼ばれ、最大で300万円が支払われます。ただ匿名での通報では報酬金は支払われないので注意しましょう。

ちなみに一般人が特定の人を逮捕する権利はなく、捕まえたり怪我をさせたりすると犯罪になります。被疑者にも人権がある事を覚えておきましょう。

指名手配犯が捕まらない理由に関するまとめ

今回は指名手配犯が捕まらない理由について解説しました。容姿がかけ離れている、既に亡くなっているなど、捕まらない理由はさまざまです。ただ多くの指名手配犯が逃亡を続けているのは事実で、私達の周りで何食わぬ顔をして暮らしているのかもしれません。

この記事は指名手配犯が逃亡を続けられる理由を知る事、今もなお逃げ続けている指名手配犯の顔を覚えていただく事を目的に執筆しています。この記事が事件解決の糸口になれば幸いです。

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22 COMMENTS

沼山梓子

小暮洋史の項目で、
‪「指名手配犯された」‬という表現がありますが、
日本語としておかしいです。

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