指名手配され時効まで逃げ切った犯人ランキングTOP20

5位:実名報道なし-土田邸小包爆弾事件(1971年)

事件を報道する新聞
出典:連合赤軍事件スクラップブック

1971年12月に、警視庁警務部長・土田國保の邸宅にお歳暮に扮して届いた郵便物が爆発した事件です。土田の妻が死亡し、四男が重傷を負いました。当時は、新左翼と呼ばれる勢力が警視庁機動隊庁舎ピース缶爆弾未遂事件などの事件を起こしていたのです。

直近に起きた、日石本館地下郵便局爆破事件も合わせて11人の活動家が起訴されますが、1985年12月までに全員が無罪となりました。彼らは執拗な自白を強要され、無理矢理起訴に持ち込まれていたのです。結果的に事件は2000年12月に時効を迎えています。

闇に葬られた事件の真相でしたが、事件から40年を経た2011年に事件の実行犯の1人が「40年目の真実」という本を出版しました。この本には、実行犯達が時効を逃げ切る事が出来た背景や、自白ありきの日本の捜査の不備が記されています。

4位:ベルメルシュ・ルイズ-BOACスチュワーデス殺人事件(1959年)

殺害されたスチュワーデス
出典:管理人のぼやき特集

1959年3月に東京都杉並区の善福寺川で、英国海外航空のスチュワーデスが水死体で発見された事件です。捜査の結果、カソリック杉並ドンボスコ修道院のベルメルシュ・ルイズ神父が捜査線に浮上します。

ルイズ神父とスチュワーデスは男女の仲にあった、スチュワーデスは薬の運び屋を任されていたなどの噂もあります。警察は確たる証拠を掴む事はできず、6月に神父はベルギーに帰国。事件は解決の目処がたたぬまま、1974年に時効を迎えました。

神父がスムーズに帰国できたのは、キリスト教会からの圧力もあったとされます。謎が多く、闇の深い事件である事から、松本清張によるノンフィクション小説や、猪俣勝人による映画など、さまざまな媒体で取り上げられているのです。

3位:工藤加寿子-城丸君事件(1984年)

工藤加寿子は、1984年1月に起きた城丸君事件の犯人と思われる女性です。当時9歳の城丸君が「ワタナベさんの元に行く」と家族に伝えた後に失踪。このワタナベさんが工藤加寿子と考えられており、当時の捜査でも重要参考人としてマークされていました。

2年後に工藤の嫁ぎ先が火事となり、焼け跡から夫と身元不明の人骨が発見されます。当時は科学技術が未熟で、人骨が何者かは不明だったものの、1998年に行われたDNA鑑定の結果、人骨は城丸君のものと判明。時効1ヶ月前に工藤は逮捕されたのです。

ただこの時点で、傷害致死、死体遺棄、死体損壊罪の時効は成立しており、工藤は取り調べの際も黙秘を貫きます。結果的に、2001年5月30日に工藤は、「殺意の認定に至る証拠がない」として無罪判決が言い渡されます。

また工藤は当時は借金を抱えていたとされ、無罪判決後に刑事補償請求を行い、国から930万円もの賠償金も獲得しています。時効を逃げ切っただけでなく、国から賠償金も得る…。工藤は日本の犯罪史上、稀に見る逃げ切り方をしたといえるのです。

2位:和田信也-足立区女性教師殺人事件(1978年)

和田信也は、1978年8月に起きた足立区女性教師殺人事件の犯人です。和田は、足立区の小学校教師を殺害し、遺体を自宅床下に隠匿。自宅が区画整理で立ち退きになる事が決まった時に、「もはや隠せない」として、2004年に自首をしたのです。

ただ1993年に公訴時効を迎えていた為、和田は殺人罪で起訴される事はありませんでした。ただ、女性教師の遺族は、和田に対して民事訴訟を起こしています。

2008年の控訴で東京高等裁判所は、和田が遺体を隠匿した為、殺人が判明しなかった事を加味。捜査が行われる前に時効が成立するのは、「著しく正義・公平の理念に反する」として、遺体の隠匿と殺人双方の賠償金4225万円の支払いを和田に命じたのでした。

2009年に最高裁判所は、和田の上告を棄却。和田は刑事事件の時効は逃げ切ったものの、民事の賠償金か逃れる事は出来なかったのです。とはいえ賠償金は支払い能力がなければ、踏み倒す人がいるのも事実。和田が賠償金を支払っているのかは不明です。

1位:ルパン似の男-北関東連続幼女誘拐殺人事件(1979年〜1996年)

事件のあった河川敷
出典:Wikipedia

ルパン似の男とは、関東連続幼女誘拐殺人事件の犯人とされている人物です。1979年から1996年の間に、群馬県太田市および栃木県足利市で5件の女児誘拐事件が起きており、状況的証拠からこれらの事件は同一犯と考えられています。

この他にも北関東では、昭和50年代から平成初期にかけて複数の未成年の女子の誘拐事件が起きています。ただいずれの事件も解決の糸口は見つからず、上記に挙げた5つの事件は既に時効が成立しました。

日本テレビの記者・清水潔さんは、「殺人犯はそこにいる」という書籍を刊行しており、本の中で事件の犯人はルパン似の男だと断言しています。彼は独自に男と接触。彼のDNA鑑定と、被害者の衣類に付着した体液のDNAが一致している事実も掴んだのです。

これほど明確な証拠があるにもかかわらず、ルパン似の男に捜査が及んだという話はありません。この事件の中で警察は、無実の人物を逮捕した経緯もあり、真犯人を捕まえると警察の不手際が露呈する事を恐れているともされます。

いずれにせよ、事件の時効は過ぎており、彼に捜査の手が及んだとしても、彼が起訴される事は無いのです。

時効を逃げ切った犯人に関するまとめ

今回は、指名手配され時効まで逃げ切った犯人達をランキング形式でまとめました。今回紹介した事件は、「犯人の目星がついているもの」ばかりです。犯人の目星すらついていない事件も多い為、「時効を逃げ切った犯人」自体はランキングで解説した人以外にも数多く存在します。

犯人達のその後は実にさまざまですが、彼らの中には再び犯罪に手を染めた者も多くいます。結局のところ、人の本質は変わらないのかもしれませんね。

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25 COMMENTS

匿名

愛知銀行員殺害事件(静岡県浜松市で起きた事件)
時効になり未解決事件。
これも入れてください。
浜松市の路上で1992年12月、愛知銀行浜松支店行員中村伸一郎さん(当時24歳)が
殺害された事件は15日午前0時、殺人罪の公訴時効(15年)が成立した。

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マサエ

貴方方の言う様な『時効とは⁈…………・犯罪者が時効まで逃げ切れ無い』所詮其の様な事を言う方々は、其処らの『エンタメユーチューバーさん達同様ですね。‼』此の世の中には犯人を警察機構でも特定すら出来無い!犯人が警察機構の捜査で犯人が解らずに、何年も経過すると
貴方方でも、数年前の事を細かく覚えて無いのが現状です。
無暗に矢鱈に『時効迄!逃げられ無い。‼/貴方方の欺瞞にしか、見え無いですね。‼』言うものでは無いですね。/犯罪は進化してますが、貴方方・多くの方々は、インターネット等々は過去のデータだと言う事を忘れてる様ですね。/古き過去のデーターでは、警察機構の古き過去の捜査方針だと、此れからの犯罪には付いて来れ無い事を、何時か体験するかも。⁈

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匿名

城丸君事件の班員の顔写真は間違ってますよ。これは工藤加寿子ではなく重信房子です。

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匿名

こういう頭の悪いランキング付けるからイキって意味分からん殺人犯すやつが出てくるんだよな
殺人鬼量産機ですか?

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