10位:アンナ・ソローキン事件 – ドイツ
アンナ・ソローキン事件とは、ロシア生まれドイツ育ちの女詐欺師による詐欺事件です。彼女は偽名のアンナ・デルヴェイを名乗り、自分を「ドイツの資産家であり、約6000万ドルの相続人である」と偽って友人やホテル、銀行を騙しています。
ニューヨークの高級ホテルに滞在し、豪華なモロッコ旅行に行くなど派手な生活を送っていました。しかし、2017年に詐欺が明るみになり逮捕され、4年以上の実刑が言い渡されました。
模範囚として仮釈放された後はSNS開設や個展を開いて生活しています。2022年には動画配信サイトNetflixでアンナをもとにした「令嬢アンナの真実」が配信されました。
9位:豊田商事事件 – 日本
豊田商事事件とは、1980年代に豊田商事という会社によって行われた詐欺事件です。彼らは「純金ファミリー契約証券」と称して被害者に地金(金属の塊)を購入させたのち、実物ではなく証券を発行し資金を集めました。
悪徳商法の1つであり、被害者は主に一人暮らしの老人たちで被害額は約2000億円にもなります。1985年に日本中で事件が発覚。主犯の永野一男は逮捕される矢先に被害者の関係者によって殺害され、その衝撃的な関連映像はテレビで中継されました。
豊田商事会長刺殺事件の犯人のその後・現在の様子は?素性や黒幕説も紹介
8位:ワンコイン詐欺事件 – ブルガリア
ワンコイン詐欺事件とは、ワンコインという仮想通貨を利用した詐欺事件です。犯人たちは2014年にブルガリアで作った仮想通貨「ワンコイン」を利用して、世界中の投資家たちから約44億ドルもの資金を集めました。
高い配当金が得られると称して投資家を増やしましたが、実際には「ワンコイン」という暗号資産は存在していません。被害者に配当金は支払われず、犯人の1人であるコンスタンティン・イグナトフが詐欺罪で逮捕されました。
ワンコイン事件は世界中で注目されたこともあり、2022年には同事件をもとにした映画も製作予定になっています。
7位:ビリオネア・ボーイズ・クラブ事件 – 米国
ビリオネア・ボーイズ・クラブ事件とは、1993年にアメリカで設立された社交クラブによる詐欺事件です。主犯のジョセフ・ヘンリー・ガムスキーは、富裕層の青年たちで集めた社交クラブ「ビリオネア・ボーイズ・クラブ」を結成し、ポンジ・スキームという投資詐欺を行っていました。
ポンジ・スキームとは、資産運用をせずに配当金を新たな出資者から支払う投資詐欺です。贅沢三昧をしていた彼らですが、殺人事件まで犯してしまい、ジョセフ含めた5人が逮捕されました。
世間から注目を浴びたこともあり、テレビや映画で事件をもとにした作品が作られています。
6位:チョ・ヒパル詐欺事件 – 韓国
チョ・ヒパル詐欺事件とは、韓国における最大の詐欺事件です。犯人のチョ・ヒパルは、医療機器のレンタルで高い配当金が得られると投資家たちを騙し、2004年から2008年の4年間で約4000億円を得ています。
投資家たちへは不動産業など複数の事業で投資金額の利益を上げると説明していましたが、実際には複数の事業は全てダミー会社で事業はしていませんでした。
彼は罪が発覚すると資金を持って中国に逃亡。2012年に死亡したとされるも病院や警察の汚職が発覚し、生死は不明のままです。この事件は韓国中で話題となり、2017年には事件をモデルにした映画『MASTER』が公開されました。
追伸お許しください。
9位:富田商事事件 – 日本
「富」田商事は、「豊」田商事ではないでしょうか。
ご多忙のところ恐れ入りますが、ご確認して頂けると幸いに存じます。
砂川さんへ
大変失礼いたしました!確認したところ、おっしゃる通り「富田商事」ではなく「豊田商事」でした。すぐに修正するようにいたします。
ご指摘ありがとうございます!
「円天」「OGグループ」「平成電電」とか懐かしいですね!
平成電電に至っては一時期テレビCMも流れていたような記憶があります。
「年間利回り10%を毎年達成」なんて、投資では無謀と言うのは常識だという金融の知識があれば、実はどの事件も引っかからずに済むのですよね。投資で5%の利回りを達成すれば十分優秀ですし、10%は調子いい時の数字です。ウォーレン・バフェットですら20%の利回りを達成するのがやっとなのに……
今回も大変勉強になりました。
また、記者の方が丁寧に分析しようと努力なされた事も見受けられました。
執筆お疲れ様です。
砂川さんへ
今回の記事も読んでいただき、本当にありがとうございます!
詐欺とは知らずテレビなどで公にされていた事件も多いですよね。恐ろしいことです。こういった被害に遭わないためにも、最低限の金融知識は学んでおくべきですね。
お褒めの言葉もいただき、本当に感謝しております。次回の記事でも興味深いと思ってもらえるよう精進してまいりますね!