「どうしてダンブルドアはクズだと言われているの?」
「そんな酷いシーンあったっけ?」
アルバス・ダンブルドアは『ハリー・ポッター』シリーズで、ホグワーツ魔法学校の校長を務めた人物です。終盤で亡き人となったものの「偉大な魔法使い」として慕われる様子や、最凶の敵・ヴォルデモートと互角に渡り合う戦闘シーンから、良い印象を抱いている人も多いですよね。
しかしその反面、読者や視聴者のなかにはダンブルドアが「クズ」だと感じている人もいます。
そこで、今回はダンブルドアがクズと言われる理由を、作中のエピソードも交えて紹介します。ダンブルドアが生涯残した功績や偉業も合わせて紹介するので、ぜひ参考にしてください。
この記事を書いた人
一橋大卒 歴史学専攻
Rekisiru編集部、京藤 一葉(きょうとういちよう)。一橋大学にて大学院含め6年間歴史学を研究。専攻は世界史の近代〜現代。卒業後は出版業界に就職。世界史・日本史含め多岐に渡る編集業務に従事。その後、結婚を境に地方移住し、現在はWebメディアで編集者に従事。
ダンブルドアが「クズ」と言われる5つの理由
『ハリー・ポッター』の作中にて、実弟のアバーフォースから「他人を駒として扱う」との印象を受けていることからも、ダンブルドアが「クズ」と感じられても仕方のない側面が垣間見えます。
ここでは『ハリー・ポッター』とその外伝作品『ファンタスティック・ビースト』からダンブルドアがクズと言われる理由を5つ紹介します。
- エピソード①:家族を見捨てた?
- エピソード②:グリンデルバルドの悪行を見過ごした?
- エピソード③:スリザリンを冷遇した?
- エピソード④:スネイプを利用した?
- エピソード⑤:ハリーの死を知っていたのに、ハリーに伝えなかった?
エピソード①:家族を見捨てた?
ダンブルドアは、己の野望を優先したことで家族を不幸にした過去がありました。
ダンブルドアは、青年の頃から魔法界きっての逸材でした。しかし、父親はいじめられていた妹のアリアナを守るために、マグル(魔法を使えない一般人の総称)を殴ったことからアズカバンへ収監。母親は、いじめられたことで魔法の制御ができなくなったアレシアの魔法の暴走によって死亡するという悲惨な過去を持っています。
一家の家長となって、アリアナの世話をしていたダンブルドアでしたが、自身の才能を活かしきれていない現状に不満を抱いていました。その時にグリンデルバルトと出会ったことで、ダンブルドアの運命が開かれます。
2人は意気投合し、グリンデルバルトの計画にダンブルドアは協力しました。そのことに夢中でアリアナを蔑ろにしていました。そして、魔法学校の長期休暇で帰ってきた弟のアバーフォースは、アリアナのことについて激怒します。2人が考えている計画が不可能ということも指摘しました。
アバーフォースからの発言を受け、グリンデルバルトはアバーフォースを攻撃。ついにはダンブルドア・グリンデルバルト・アバーフォースの三つ巴の戦いにまで発展しました。決着は、止めに入ったアリアナが死の呪文を受けてしまい、死亡する結果で終わりました。
自分の才能の広げ方を誤ったことで、アリアナを放置。最後には、実の妹を死なせる結果をダンブルドアは作ってしまいました。
エピソード②:グリンデルバルドの悪行を見過ごした?
ダンブルドアは、闇の魔法使いとして世界に脅威を与えていたグリンデルバルドの悪行を世界の危機が訪れる時まで見過ごしていました。
グリンデルバルトとは、アリアナの死をきっかけに決別。ダンブルドアはホグワーツ魔法学校の教授としての道を歩む傍ら、グリンデルバルトは自身の掲げている目標「魔法使いの世界支配」を目指して動いていました。
そんなグリンデルバルトの危険性を知った魔法省はダンブルドアに討伐を依頼。それにも関わらず、ダンブルドアは戦おうとしませんでした。その理由は、2人は昔恋人関係にあり、互いを攻撃しない「血の誓い」を結んでいたからです。
また、グリンデルバルトからアリアナの死の真相を聞き、死のきっかけとなったのが自分だったらと聞くのを恐れていたことも戦いを先延ばしにした背景にあります。
ダンブルドアの心の弱さが、グリンデルバルトの悪行を増大させてしまったとも言えますね。