小倉美咲ちゃんのキャンプ仲間から証言がない3つの理由

美咲ちゃん失踪事件に残る5つの謎

2022年4月23日に美咲ちゃんの遺体の一部が発見された事で、事件は急展開を迎えました。しかし、未だこの事件には多くの謎と陰謀論がささやかれています。

ここからは、美咲ちゃん失踪事件にまつわる謎を5つにまとめて解説します。

  • 失踪当初の大捜査では見つからなかった
  • 発見された人骨の不自然さ
  • 遺留品の違和感
  • 人骨を発見したボランティアの男性
  • 警察犬が立ち止まった「匂いが消えた橋」

謎①:失踪当初の大捜査では見つからなかった

懸命に捜索をする様子
出典:MATOMEDIA

事件が有名になったのは、失踪当初の大捜査では美咲ちゃんの足取りが掴めなかった事です。美咲ちゃんが行方不明になった時、警察や消防、更には有志のボランティアが捜索に参加。10月6日まで大規模な捜索が行われますが、延べ人数は1600人に達しました。

しかし美咲ちゃんの足取りは掴めず、誘拐説や熊の捕食説、交通事故説なども浮上します。遺体の一部が見つかったのは、キャンプ場から直線距離で約600m先にある「枯れ沢」。地元の人はまず立ち寄らない場所でした。

この枯れ沢は椿沢とは反対の場所にあります。なぜ美咲ちゃんの遺体の一部がこの場所で見つかったのか、美咲ちゃんがこの場所まで迷い込んだのかはわかっていません。またこの地域一帯も初動で捜索をしており、その時に見つからなかった理由も不明です。

スーパーボランティアの尾畠春夫さん
出典:知床桜

スーパーボランティアの尾畠春夫さんは、「山で迷子になった子どもは、上に向かい進んでいく性質がある」と述べています。美咲ちゃんは山に迷い込んだ末に沢に入り、滑落したのかもしれません。遺体は見えにくい場所にあり、捜査の時には気付かれなかったのでしょうか。

謎②:発見された人骨の不自然さ

遺体が発見された場所
出典:MATOMEDIA

捜索の過程で発見された人骨は、頭の骨や右肩甲骨、右腕や左脛など。DNA鑑定の結果、「骨の主は美咲ちゃんの母親と親族関係があっても矛盾しない」という事が判明しました。

ただ、行方不明から2年7ヶ月が経過したタイミングで、次々と人骨が見つかる事に違和感を感じる人もいます。仮に事故ではなく事件なら、捜査が縮小された時期を狙い、犯人が遺体をばら撒いたという事でしょうか。

ただ山梨県警は「事件性は限りなく薄い」と判断しています。仮に事件だとしても、犯人がリスクのある行動を起こす筈はありません。むしろ動物学が骨などを地中に埋めたものが、大雨などで地上に露出したと考える方が自然です。

謎③:遺留品の違和感

失踪当日の美咲ちゃんの服装
出典:MATOMEDIA

遺体の一部が発見された後、周辺から衣類や靴等の遺留品も見つかりましたが、中には「違和感のあるもの」もあったとの事です。発見された靴はそれ程劣化しておらず、靴下の中に骨や肉の形跡も残っていません。

仮に美咲ちゃんが滑落して靴が脱げたとしても、靴下まで脱げる事はありません。白骨化して靴下が脱げたとしても、靴下の中に何かしらの痕跡は残る筈です。ただ、当時の状況はわからない為、「そうなった」としか言えないのが現状です。

美咲ちゃんの履いていた俊足のエメラルド
出典:テンメイのRUN&BIKE

ネット上では「誰かが美咲ちゃんの靴や靴下を現場に置いた」と主張する人もいます。ただ現場に遺留品を運ぶ事はリスクを伴う為、可能性としては少ないでしょう。

美咲ちゃんが履いていた靴は、Achillesというメーカーの「瞬足」という商品です。こちらはエナメルや合成樹脂が使われている為、2〜3年で朽ち果てる程の劣化はしません。思ったより綺麗という報道が、「劣化していない」にすり替わっているとも言えます。

謎④:人骨を発見したボランティアの男性

発見したのはボランティアの男性
出典:トレンドログ

遺体の一部を発見したのは、40代のボランティアの男性ですが、素性は不明です。遺体の発見場所は、捜査関係者が何度も捜索した場所。第一発見者は怪しまれやすい為、ネット上では「美咲ちゃん ボランティア 怪しい」等の検索が飛び出してきます。

ネット上でボランティアの男性を疑う根拠として、「ボランティア仲間に面識がない」。「4月23日に遺体の写真を撮影し、4月25日に警察に届けるのはおかしい」などが挙げられていました。ただこれらの疑惑も、デマである事がわかっています。

まずボランティアの男性が遺体の一部を発見したのは2022年4月23日。この日は土曜日なので、緊急でもない限り警察署の窓口は閉まっています。男性が写真を届けたのが4月25日の月曜日ならば、何の矛盾もありません。

山梨県警
出典:Wikipedia

またボランティアの男性について山梨県警は以下のように述べています。

「当初、人骨発見を届け出たボランティアが怪しいなどといった話がネットに書き込まれたが、完全なフェイクニュースです。彼は事件発生当初からボランティアに参加しているばかりか、今回も写真を撮り、その上で県警に届け出るという事前に取り決められたルールに従っていた。そこらの警察官よりも優秀で慎重に事に当たっているんです」(前出・捜査関係者)

週刊実話WEB

男性は当初から捜査に加わり、 証拠品を触る事なく写真として警察に届ける等、捜査におけるルールを厳守しています。彼の功績は非常に大きいのですが、ネット上ではボランティアの男性を犯人と疑う記事が散見されます。

謎⑤:警察犬が立ち止まった「匂いが消えた橋」

警察犬
出典:Wikipedia

最初の捜査では警察や消防、有志のボランティアだけでなく、当日に警察犬も投入されました。一説では警察犬はキャンプ場にある「橋」の前で立ち止まったとされます。その事から、一部ではこの場所で美咲ちゃんが誘拐されたと考える人もいます。

しかし、警察犬はこの橋だけでなく、森や沢、坂の上などを調べてもいずれも美咲ちゃんの反応を追う事はできていません。それは美咲ちゃんの歩いたルートと、警察犬が匂いを嗅いだルートが違った為と思われます。

1週間を生き延びた大和くん
出典:matomake

また警察犬は私達が思うより万能ではありません。過去の類似事件として、「北海道七飯町・小2男児行方不明事件」が挙げられます。これは当時小学2年生だった大和くんが、七飯町の山中に置き去りにされてから1週間後に無事に発見された事件です。

この時に警察犬が投入されますが、降雨後だった事や警察犬が風邪気味だった事で発見には至らず。前述した、スーパーボランティア尾畠さんが活躍した行方不明事件も、同様の結果です。警察犬は私達が思う以上に効果がないというのが真相なのかもしれません。

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